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2026.10.06
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「最近、階段を上ると前より疲れる」

「ちょっとしたところで、つまずくことが増えた気がする」

そんな変化が気になってきたら、50代の今から「ロコモ対策」を意識してみませんか?

大切なのは、いきなりハードな運動を始めることではありません。

今より少し体を動かすこと。

筋肉を使うこと。

そして、筋肉や骨を支えるためにきちんと食べること。

今回は、一生自分の足で歩くために50代から意識したいロコモ対策を、管理栄養士の視点から「運動」と「食事」の両面でまとめます。

ロコモとは?高齢者だけの問題ではありません

ロコモは「ロコモティブシンドローム」の略です。

日本整形外科学会では、骨・関節・筋肉・神経などの「運動器」の障害によって、立ったり歩いたりするための身体能力が低下した状態をロコモティブシンドロームとしています。

少し難しく聞こえますが、私たちの生活に置き換えてみると、

・歩いて買い物へ行く

・階段を上る

・掃除や洗濯をする

・電車やバスで出かける

・旅行先を歩く

こうした毎日の行動を支えている「移動する力」に関係する話です。

「高齢になってから考えればいい」と先送りするのではなく、元気に動ける50代から自分の体に目を向けておくことが大切です。

まずは「今の自分」を振り返ってみよう

ロコモ対策というと、

「ウォーキングを始めなくちゃ」

「スクワットをしなくちゃ」

と思うかもしれません。

でも、その前にやってほしいことがあります。

今の自分がどのくらい動けているのかを振り返ることです。

日本整形外科学会では、日常生活から移動機能の状態に気づくための「ロコチェック」を紹介しています。

たとえば、

・片脚立ちで靴下がはけない

・家の中でつまずいたり、すべったりする

・階段を上るのに手すりが必要

・掃除機を使ったり、布団を上げ下ろししたりするような、やや重い家事が大変

といった項目があります。

7つのロコチェックのうち1つでも当てはまる場合は、ロコモの心配があるとされています。

ただし、自分で病気を診断するためのものではありません。

「去年と比べてどうかな?」

「最近、動きにくくなったことはないかな?」

そんなふうに、自分の体を振り返るきっかけにしてみましょう。

50代のロコモ対策は「今より少し動く」から

健康のために歩こうと思っても、

「毎日まとまった運動時間なんて取れない」

という人は多いと思います。

仕事、家事、買い物、家族の予定。

忙しい毎日の中で、新しく運動時間を確保するのは簡単ではありませんよね。

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人について、歩行またはそれと同等以上の身体活動を1日60分以上行うことを推奨しています。

これは約8,000歩以上に相当する目安です。

ただし、同じガイドで大切にされているのが、

「今よりも少しでも多く身体を動かす」

という考え方です。

今あまり運動していない人が、いきなり8,000歩を達成しようとしなくても構いません。

まずは、

買い物へ歩いて行く。

仕事の休憩中に少し歩く。

無理のない範囲で階段を利用する。

掃除や洗濯で体を動かす。

こうしたところから始めてみましょう。

見落としやすい「座りっぱなし」

デスクワークの日。

夕食後にテレビを見ている時間。

スマートフォンを見ている時間。

気づいたら長時間座ったまま、ということはありませんか?

厚生労働省のガイドでも、座りっぱなしの時間が長くなりすぎないよう注意することが勧められています。

ここで覚えておきたいのは、

「運動時間を作る」だけが体を動かす方法ではない

ということ。

たとえば、

飲み物を取りに行く。

家事の区切りで一度立つ。

テレビを見ている途中で立って動く。

昼休みに少し歩く。

こんな小さな動きも積み重ねていけます。

歩くだけでなく「筋肉を使う」ことも大切

ウォーキングなどの身体活動に加えて、筋力を維持するための運動も取り入れたいところです。

厚生労働省は成人に対して、筋力トレーニングを週2〜3日行うことを推奨しています。

「筋トレ」と聞くと、

ジムへ通う。

重いダンベルを持つ。

そんな姿を想像するかもしれません。

でも、自分の体重を利用した運動も筋力トレーニングに含まれます。

日本整形外科学会では、ロコモ対策として片脚立ちやスクワットなどを取り入れた「ロコトレ」も紹介しています。

大切なのは、

回数をたくさんこなすことより、自分に合った方法で無理なく続けること。

膝や腰などに痛みがある場合、運動によって症状が悪化する場合、持病などがあって運動に不安がある場合は、無理に負荷を増やさず、医師などの専門家へ相談してください。

ロコモ対策は運動だけではありません

ここからは、管理栄養士として特にお伝えしたいところです。

筋肉を維持したいと考えると、

「たんぱく質をたくさん食べればいいのかな?」

と思うかもしれません。

たんぱく質は、筋肉を構成する材料になる大切な栄養素です。

肉、魚、卵、大豆・大豆製品、牛乳・乳製品などから取ることができます。

ただし、

「筋肉=たんぱく質だけ」ではありません。

日本整形外科学会でも、エネルギーが不足すると筋肉が減る可能性があるため、たんぱく質だけでなく、炭水化物や脂質も含めて十分な食事を取ることが大切としています。

そのため、

「体重が気になるから、ごはんを抜いて肉だけ食べる」

という極端な方法ではなく、

主食+主菜+副菜を基本に、食事全体を整える

という視点を持っておきましょう。

保存版|たんぱく質を3食で取り入れるコツ

特別な「筋肉のための料理」を作る必要はありません。

まずは食事のたびに、

「たんぱく質になる食品があるかな?」

と確認してみましょう。

朝食

いつもが、

「食パン+コーヒー」

だけなら、

食パン

+ゆで卵

+ヨーグルト

+果物

のような組み合わせに。

全部を追加しなくても構いません。

まずは卵やヨーグルトを1品加えるところから始めてみましょう。

昼食

忙しいと、

「おにぎりだけ」

「パンだけ」

になりやすいですよね。

そんなときは、

おにぎり

+ゆで卵やサラダチキン

+野菜の入ったスープ

などの組み合わせもあります。

コンビニを利用する日でも、主食だけで終わらせない工夫はできます。

夕食

夕食なら、

ごはん

+焼き魚

+野菜のおかず

+豆腐や野菜のみそ汁

など。

家族と自分で別々の「健康メニュー」を作る必要はありません。

普段の献立を見て、

「主食はある?」

「肉・魚・卵・大豆製品などの主菜はある?」

「野菜料理も組み合わせられている?」

と確認するだけでも、食事を整えやすくなります。

忙しい日は「作る」より「組み合わせる」

夕方になって、

「今日はもう料理したくない……」

という日もありますよね。

そんな日に、栄養のために何品も手作りする必要はありません。

冷凍野菜。

魚の缶詰。

納豆。

豆腐。

卵。

ヨーグルト。

スーパーのお総菜。

こうした食品も便利です。

たとえば、

ごはん

+さばの水煮缶

+冷凍野菜を加えたみそ汁

という組み合わせもできます。

常備できる食品をいくつか決めておくと、「疲れて料理できない」という日の食事を組み立てやすくなります。

保存食品を整理するために収納用品を新しく買う必要はありませんが、缶詰や乾物などをまとめて見えるようにしておける収納ボックスがあると、在庫を確認しやすくなることがあります。

もちろん、専用品がなくても大丈夫です。

今使っているかごや空いている収納スペースを「非常時ではなく、忙しい日に使う食品置き場」と決めるだけでも管理しやすくなります。

大切なのは、

全部手作りすることではなく、食事全体をどう組み合わせるか。

忙しい日は「作る」より「組み合わせる」と考えてみましょう。

筋肉と一緒に「骨」を支える食事も

自分の足で歩くためには、筋肉だけでなく骨も大切です。

骨というと、まずカルシウムを思い浮かべるかもしれません。

カルシウムは大切ですが、それだけ取ればよいわけではありません。

日本整形外科学会では、骨を丈夫にするための栄養素として、カルシウムのほか、たんぱく質、ビタミンD、ビタミンKなども紹介しています。

普段の食事なら、

カルシウムを含む食品

牛乳・乳製品、小魚、大豆製品など

ビタミンDを含む食品

魚類、きのこ類など

ビタミンKを含む食品

納豆、緑色の野菜など

を取り入れられます。

「カルシウムのためにこれだけ食べる」と一品に集中するよりも、いろいろな食品を日々の食事へ組み合わせていきましょう。

忙しい日の「頑張りすぎない1日例」

実際の食事にすると、こんな組み合わせが考えられます。

朝

食パン

ゆで卵

ヨーグルト

バナナ

昼

おにぎり

サラダチキンまたはゆで卵

野菜の入ったスープ

夜

ごはん

焼き鮭

冷凍ほうれん草のおひたし

豆腐ときのこのみそ汁

毎食すべてを手作りしなくても構いません。

冷凍野菜、市販のお総菜、缶詰などを上手に利用して、

主食・主菜・副菜を組み合わせる

と考えると、忙しい日でも食事を整えやすくなります。

保存して見返したい|50代からのロコモ対策チェック

一度に全部変えようとしなくても大丈夫です。

あとで見返せるように、生活の中で意識したいことをまとめます。

体を動かす

□ 座りっぱなしの時間を長くしすぎない

□ 今より少し歩く機会を増やす

□ 家事や買い物も体を動かす時間として活用する

□ 無理のない範囲で筋肉を使う運動を取り入れる

□ ときどき自分の動きやすさを振り返る

食事

□ 毎食、たんぱく質源があるか確認する

□ 主食を極端に抜かない

□ 野菜やきのこなども組み合わせる

□ 牛乳・乳製品、小魚、大豆製品なども活用する

□ 無理な食事制限で食事量を減らしすぎない

全部できているかを採点するチェックリストではありません。

「今の生活なら、どれを1つ増やせそうかな?」

と考えるために使ってください。

管理栄養士ゆきなべの一言コラム

50代になると、

「体重を増やしたくないから、もっと食事量を減らしたほうがいいかな」

と思うこともあるかもしれません。

でも、これから先の体を考えるなら、

体重だけでなく、筋肉や骨を支えるために必要な栄養を取ること

も忘れたくありません。

だから、

「食べないようにする」

だけではなく、

「何を、どう組み合わせて食べるか」

という視点を持ってみてください。

運動も同じです。

8,000歩できなかった。

筋トレを予定どおりできなかった。

そんな「できなかったこと」だけを見る必要はありません。

昨日より少し歩いた。

座りっぱなしの途中で立った。

朝食に卵を加えた。

夕食に魚を選んだ。

忙しい毎日では、そんな小さな行動を積み重ねられる方法のほうが続けやすいと思います。

一生歩くことは「老後のため」だけじゃない

自分の足で歩けることは、

好きなお店へ買い物に行く。

旅行先を歩く。

友人と出かける。

家族と一緒に過ごす。

自分が行きたい場所へ行く。

そんな日常の楽しみにもつながっています。

だからロコモ対策を、

「将来が心配だから仕方なくやるもの」

と考えなくてもいいと思います。

これからも好きなことを楽しむために、今の体を大切にする。

そのために、50代の今からできることを少しずつ取り入れていきましょう。

今日から始めるなら、まず1つ

今日できることを、ひとつだけ決めてみませんか?

まずは、

「片脚立ちで靴下をはけるか確認してみる」

ところから。

できるかどうかを競うためではありません。

「今の自分の体はどうかな?」

と振り返るきっかけにするためです。

最近あまり歩いていないと思ったら、明日は少し歩く。

朝食にたんぱく質が少ないと思ったら、卵やヨーグルトを加える。

そのくらいの小さな一歩からで大丈夫です。

今回覚えておきたいのは、

「動く・筋肉を使う・きちんと食べる」

という3つ。

どれか1つだけを頑張るのではなく、毎日の生活の中で無理なく組み合わせていきたいですね。

このブログでは「管理栄養士ゆきなべ」として、

旬の食材や栄養、健康、簡単レシピ、時短献立、毎日の食習慣などを、忙しい生活へ取り入れやすい形で紹介しています。

たんぱく質の取り方や、忙しい人が無理なく体を動かす方法などの記事も、あわせてチェックしてみてください。

最後にひとつ。

今の生活で「もう少し増やせそう」と思うのは、歩く時間と筋肉を使う運動、どちらですか?

よかったらコメントで教えてください。






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最終更新日  2026.10.06 21:00:04 コメントを書く
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