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でじたる書房のでじブックに「してほしいこと!~自閉症児の子育てから~」というエッセイを載せています。エッセイは数年前の『実践障害児教育』の特集号の草稿になったものです。雑誌原稿をブログにアップしたこともありましたが版権その他のからみで掲載し続けられないし…ということで、今は載せていません。雑誌に載ったやつは全部を短くまとめたやつですが、こちらはある意味完全版で、無料ダウンロードできます。その代わり、編集のプロの校正など受けていませんので、いつもの私の読み終わると何か疲れる文体(笑)のままですが…。してほしいこと!~自閉症児の子育てから~ 前半してほしいこと!~自閉症児の子育てから~後半たぶんこちらがスマホ版です。してほしいこと!~自閉症児の子育てから~ 前半してほしいこと!~自閉症児の子育てから~後半上記より、無料でダウンロードできますが、でじたる書房への個人登録が必要になります。私も読者登録しましたが、たまにメルマガが来るくらいで、他の営業メールが届いたりという心配はありませんでした。よろしかったらお時間のある時にでもぜひお読みください。紙ベースでの販売はしておりませんが、何かでお使いの方は、ダウンロードしたものを印刷していただいてもかまいません。リンクページがうまく貼れていないようだったら、「でじたる書房」「でじブック」「仲矢結一」で検索してみてください。
2014/04/29
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その1からの続きです。C 終わりに 自閉症、あるいは自閉的な傾向があるという子供が存在する時、まずは保護者がそれを受け入れていくことが必要です。人間、誰もが完璧ではありません。誰もが、なんらかの苦手を持ち、なんらかのハンデキャップを持って生きています。視力の弱い人がメガネをかけ、聴力の弱い人が補聴器をつけるように、コミュニケーションの苦手な人はその分、周りの人々の理解と協力を頼っていく必要があるのです。だから、保護者は、自閉症児本人への保育だけでなく、周りの人々に自閉症とは何かを知ってもらうことも同時に進めていかなければいけません。保護者が、自閉症をひとつの障害として受け入れ、恥じることなく、堂々と周囲に協力と理解を求めていかないと、まだ多くの人がこの障害への知識がない日本では、本人がつらい思いを募らせていきます。 パニックのことやその他いろいろなことで外出が難しくても、工夫しながら公共の場に出ていくことも必要です。そのことが、ひとつずつ新しい世界を覚えることになり、新しい感情を呼び起こします。遠慮して家庭に引きこもってはいけません。何かあったら、自閉症の何たるかを簡潔に話し、その場で理解や協力を求めればいいのです。「その子のために、その子が生きやすい世界になるように、社会を変えていく」ことが、自閉症児と関わりを持つ大人たちの使命だと思います。 ある先生が、講演の中で障害児を持つ親のことばを紹介していました。「『育てられない家庭には障害児は生まれない』と言います。この子はうちを選んで生まれてきてくれたんです。」D 参考資料*ここまでの文章は、下記の文献や講演の内容をもとに、抜粋したり簡略化したものです。複数の方々が「真実」とする部分を中心に構成したつもりですが、勘違いもあるかもしれません。引用の際にはまちがいがないように、ぜひ原典をお読みください。<文献>「自閉症ガイドブック」「自閉症の手引き」 日本自閉症協会発行「自閉症」 中根晃編集(横田圭司、太田昌孝、高木俊一郎他)日本評論社「自閉症児の保育・子育て入門」 中根晃 大月書店「光とともに…」第1~3巻 戸部けいこ 秋田書店(レディースコミック)<講演>「特別な教育的支援が必要な児童・生徒への理解と対応」 国立特殊教育総合研究所分室主任研究官 廣瀬由美子(2002.7.22)「心身障害児の理解-医学・心理学と教育」 サンシティー調布 言語聴覚士 菅野由利子(2002.5.30)「心障教育-聴覚に障害を持つ児童の指導」 横浜国立大学 信國久子(2002.8.1)その他、自閉症関連の文献等の紹介「この星のぬくもり」 曽我富美子 ベネッセ「自閉症だったわたしへ」 ドナ・ウイリアムス 新潮社「私はもう逃げない-自閉症の弟から教えられたこと」 島田律子 講談社 映画「レインマン」【新品】【2500円以上購入で送料無料】【新品】【本】【2500円以上購入で送料無料】レインマン リアノー・フライシャー/著 山本やよい/訳あの頃、「あなたのとなりのレインマン」という冊子を自閉症協会が出していてよかったんだけど、今はこの映画を知っている人と、自閉症のことを知っている人とどっちが多いだろう…というくらい知られてはきたような気がする。
2014/04/02
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観光名所が青い光のライトアップとか、自閉症への理解を求めたりする声がこんなに世の中に知られたことには驚くばかり。確かに、理解者が増えているような気もする。 せっかく4月2日は自閉症啓発の日で、このブログもそのためにそもそも始めていたので、今日は何か書こう…と思いつつ、春休みの千葉旅行をまとめるのも大変だし、今年度の仕事のことも「ほぼ昨年度と一緒」だし、と思いつつ、自分のブログを見ると「研修報告書2003年1月」という項目があった。 まだ中学校教諭だった最後の年に、受けた研修の内容を他の先生たちに伝えようと書いたものだ。当時より知的な遅れのない発達障害の方へのとらえ方も自閉スペクトラムして広がったから、人数というかそういう数値が古かったり、脳の研究も自閉症に特有な物質が特定されたりとか、データ的に様子が変わってきたのもおもしろいが、他は「今でも人に伝えられるほど、よくまとまっているじゃん(笑)」と自画自賛。 小学校入学前で息子のこれからへの不安も大きかった時期だからか、自分への励ましというか決意のようなものも感じられた。なので今日はその記事を再掲、そしてこの後、自閉症児(いよいよ高校生)を連れて、近所の温泉施設にでも出かけようと思います。研修報告書2003年1月 心障教育の研修で学んだことと、自分で文献にあたって調べたことを総合して「自閉症」についての報告をまとめました。研究が途上の分野であり、さらに私の受け取り違いもあるかもしれませんので、80%くらいの信用度で読んでいただければと思います。 この報告が、我が子も含めて、意外と身近なところにいる自閉症児の理解や指導の一助になれれば幸いです。複製物による2次使用も、ぜひお願いしたいところですが、著作権上、参考資料のところもつけてお使いください。A 自閉症とは 「自閉」ということばから心理的理由で心を閉ざした「ひきこもり」を連想してしまいますが、これは昔、統合失調症(精神分裂病)の「自閉」の概念を子供の精神病にあてはめた時のなごりであり、実際の症状に対してのことばの使い方としてまちがっています。(将来的に違う病名で呼ばれる可能性もあると考えられます) 実際の「自閉症」は、主として「対人関係におけるコミュニケーションの障害」と考えるとわかりやすいでしょう。 自閉症は、昔は「両親が高学歴の中流家庭に多い」「乳幼児期の親の育て方が原因」などというまちがった学説が広まりましたが、現在は、脳の発達障害が原因であることがわかってきました。しかしその部位が限定できない(医学的な解明が研究途上)こともあって、その行動特徴を診断基準として用いています。下記は世界保健機関などが定めたものを日本向きに修正したものです。1 社会的相互交渉の質的異常・たとえば、人とのやりとりがあまりない、そばに人がいないかのようにふるまう、呼びかけを無視している、人と視線が合わない、関わられることを嫌がる、相手に共感できない、模倣あるいは社会性のある遊びの欠如等。2 コミュニケーションの質的異常・たとえば喃語・ジェスチャー・指さしの発達の遅れ、話し言葉の発達の遅れ、単語や文章がわかっても話全体の意味がとれない、オウム返し(エコラリア)、自分はしゃべるが相手のメッセージには耳をかたむけない等。3 反復的行動パターンと関心の著しい限局・たとえば手をひらひらさせる、体をゆする、ぐるぐるまわる、行動の手順や物の位置などにこだわる、特定の物を持つことに執着する、興味の対象が変わっている、発展性の乏しい遊びの反復等。 自閉症児は研究の結果、10000人に13~16人(約0,15%)位の出現率とされています。たくさんの自閉症児(親が認めていない場合も含めて)がいるわけですが、上記のような特徴がどれほど強いか弱いかは、その子によって違います。それだけに、一律の指導・治療があるわけではなく「究極の個別指導プログラム」が必要となります。こだわりをうまく活かすことによって、通常では考えられないような天才的な能力(特に映像記憶や計算能力、暗記力など)を発揮する場合もあります。決して悲観することなく、しかし放任することなく、その障害を理解し、周囲に協力を求めながら、その子にとって一番良い育て方を模索していくことが大切だと考えます。B 配慮すべきこと<知覚過敏> 何を嫌がるかまたは好むかはその子によって違いますが、音や光や、ふれられることに対して敏感です。抱かれる際の触覚刺激にひたるためにひたすら抱っこを求める子もいれば、さわられることに対してパニックを起こす子もいます。帽子をひどく嫌がる子もいます。指の間からの光の変化に見入ったり、わざと薄目や横目にしてその見え方を楽しむ子もいます。また、サイレンやCMの音などを正確に聞き分ける一方で、大きな音やざわざわした音を嫌ったりもします。耳からの情報については、特定の音を選んで聞き分けることができません。ちょうど私たちが、録音テープで会話を聞いたり、3人以上に同時に違う話をされた時のような感覚に近いそうです。 いずれにしても、それぞれが違う感覚のものですが、嫌がることについては、驚かさず不安を与えないように予告をしてあげることが大切です。また好きなことでも、そのことが他の良くないことを生み出すのであれば、無理にやめさせるのではなく、他に興味のある物を見つけて徐々にそれに移行していくこともひとつの方法です。特に社会的に好ましくない行動は早めに社会的に好ましい行動に置き換えていかないと、一度定着したやり方にこだわるため、後から直していくことは難しくなります。逆に、正しい方法を定着させると、そのことをとことん守ろうとするので、早い時期にこの特徴を意識した指導をしていくことが望ましいと思われます。(水の流しっぱなし、トイレや食事の習慣など)<言語感覚> 前述の聞こえ方も関係するのかもしれませんが、自閉症児の多くは言語発達の遅れが目立ちます。コミュニケーションの障害なので、自ら伝えようとしないけれどことばの意味を理解していることもあります。何かをしながらも、関わる人は物の名前などをしゃべりながらやる、「どうせ聞いていないだろう」と思わずに、情報を伝えようとすることが大切です。擬音や擬態語をうまく使い、耳に入りやすいことば…いわゆるワンワンことばがいいそうです。たとえば「モグモグごはん」「ゴクゴク飲もう」「いくぞーいくぞーお買い物」「買ったよ買ったよ○○を」など、繰り返すこと、リズムをつけることがコツです。 将来的に、言語を使いこなすようになってきても、文脈理解は苦手なことがあります。自閉症児は純粋で正直なため、ことばの意味にとらわれて嘘やイヤミが見抜けないこともあるくらいなので、暗黙の了解に期待せずにこちらからきちんと簡潔に話すことが大切なのです。<行動への注意> 叱ること・ほめることは自閉症児に限らず、人を育てていく上で重要なことです。特に自閉症児の場合、時間を置いてから叱ったりほめたりしてもそれがどの行動に対してなのか伝わりません。叱られるようなことをしたその場で指導することが大切です。「座ってないとだめですよ」という注意よりも、「座りなさい」と指示を出せば「ちゃんと座れたね」とほめることができます。ほめられる場面を増やせばそれがプラスの強化子となっていきます。もちろんいけないことをした時はその場でしっかり叱ってかまいません。文句や説教を長々するよりも、一度だけ強く叱る方が効果的なようです。 何かをやってから「だめ」というよりは、先回りして、やらないで済む環境をつくったり、先に「これをしてはだめだ」言っておくことも大切です。これからの予定を話したり、絵や写真で伝えておくと安心します。学校教育現場などでも一日のプログラムをつくって伝え、いつもと違うことをする時は前の日から伝えておくなどの工夫が必要です。同じように、遊びを中断する時も、「あと何回で終わり」「何時になったら終わり」など終了予告をしておくことがスムーズな終了につながります。<逃走癖> 成長に従い、人ごみで親から逃げたり、よその家に勝手に上がり込んだり、電車に乗って遠くに行ったりなど、だんだん大きな逃走をするような例もあるようです。本人に悪気はなくても、万が一の迷子の時なども、自分で「迷子であること」すら伝えられないことも考えられるため、近所の人に顔を覚えてもらう、連絡先の書いた名札を衣服に縫いつける、PHSなど場所が特定できる端末を持たせるなどその子の年齢や状況に応じた配慮が必要です。<パニック・自傷行為> 自分の思いどおりにならなかった時や、身体に不調があったりする時、または原因不明(私たちにはわからなくても本人には理由があるのだと思いますが)に、どうしようもなく大声でわめいたり泣いたり、さらに頭を壁や床に打ちつけたり、手足をぶつけたりというパニックを起こすことがあります。基本的にはおさまるのを待つしかありません。ただし、けがのないように手足を押さえたりすることは必要です。この時に、目を合わさずにどちらかというと知らん顔して対応した方がいいそうです。みんなが大騒ぎしたり注目することで、長引いたり、今後もやろうとするマイナスの強化子となります。たとえば、「お菓子を食べ過ぎているから取り上げた」ことをきっかけにパニックになった時に、もしパニックを起こしたからといってお菓子をあげてしまうとそのことがマイナスの強化子となって、今後も同じような場面で、よりパニックを起こすことが多くなるという研究結果が出ています。いずれにしても一度パニックになったらなかなかおさまらないのですから、落ち着く場所に連れていく、他の刺激を避けるなどしながら、本人や周囲の人の安全に気をつけるべきでしょう。 そんな中、これもひとつの方法ということを紹介します。パニックには波があって、たとえば頭を打ったり顔をたたいたりして暴れる子には、後ろに回って手を押さえ、力が入っている時は知らん顔して押さえつけ、やや力が入ってない時には大げさにほめる、また力が入ったら…と繰り返しているとパニックの時間が短くなるそうです。泣きわめく子にも同じように、泣いている間は知らん顔、泣きやんでいる少しの間にほめる…こういう方法が有効だったとする研究結果があります。長くて入りきらなかったので、その2へ続く
2014/04/02
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