世界遺産”合掌造りの里”五箇山にある蔵元「三笑楽酒造株式会社」
富山県と岐阜県の県境に存在する世界遺産にも認定された合掌造り集落。その富山県側に位置する五箇山。 1995 年 ( 平成 7 年 ) 12 月、ドイツのベルリン市で開催されたユネスコの第 19 回世界遺産委員会において、岐阜県白川村荻町、富山県五箇山相倉、菅沼の3つの集落が「白川郷・五箇山の合掌造り集落」の名のもと、世界遺産一覧表に文化遺産として記載され、約 350 年前の合掌造りが立ち並ぶ、五箇山の歴史的風景の中に三笑楽酒造は存在します。そんな三笑楽の仕込み水はブナ林を通って出てきた軟水。原料米は南砺五百万石を中心とした酒造好適米。(驚くのは上撰クラスもこの小仕込み)。大吟醸や一部季節商品は 600K という本当の小仕込み。また仕込みは、速醸タイプが主となりますが、いま山崎社 ⾧ が力を注いでいるのが山廃仕込み。「県内流通が 80 %以上で、この上撰が中心。なので上撰から手を抜くことなんて出来ません」とのこと。
またアルコールを分析できるアルコライザーやアミノ酸や酸を測ることの出来る自動滴定機も導入していたりと、僅か 700 石の蔵元とは思えないほどの酒造りに対する探求心が尋常ではない性格。またそれら最新鋭の設備を洗浄できるよう、山崎社長自らがそれを全て分解し、洗浄できるノウハウをも持ち合わせた強者。
世界遺産に認定された地域の中で、流行に囚われずに自らが理想とする味わいを追い続ける「三笑楽」壊さない火入れをする為の 2 層式プレートヒーター。瓶を冷却するためだけに導入したパストライザー。
山崎社 ⾧ が目指す酒造りは、山陰や中国地方にある重厚感豊かな味わい。冷酒だけでなく、常温やお燗をすることでその存在の豊かさが食事とともに現 れる食中酒。「ブナの原生林が残る急峻な山々に囲まれた五箇山は、全国でも有数の豪雪地帯。冬の寒さはゆっくりとお酒を醸し、夏の夜の涼しさはお酒を優しく熟成してくれます。そして、五箇山の文化と歩んできた三笑楽の味は、厳しい冬にも耐えてきた地元の人々と同じ様に骨太。五箇山育ちの味なのです。」とのこと。
使用する酵母は使用酵母は 7 号系と 14 号系。生酒は、新酒時の一部商品のみで通常商品は主に 1200K 仕込み「能登杜氏の時代より受け継いできた伝統的な造りかたをベースに、より洗練された味を出せる様に一部改良した方法で仕込んでおります。じっくりと時間をかけて、蔵に住み着く有益な菌を巧みに使いながら造る山廃仕込みのお酒は、しっかりとした骨格の、旨味あるお酒になります。」その言葉を裏付けるように洗米にはウッドソンを導入し、麹室には 1 升盛の麹ふた( 10K 盛りを更に追求する為)を使用した麹造り(一部商品)。醪を潰させない供給可能な特殊なサニタリーポンプ。酒の味と香りを古めかしい外観。しかしながら、その外観からは蔵元杜氏である山崎英博社長は、学生時代まで
この五箇山で過ごし、東京農業大学に進学。その後、広島の醸造試験場で学んだ後、三笑楽での酒造りをスタートさせました。
想像出来ない洗練された酒造りが行われています。山の神も魅了 !? 世界遺産地域にある最新設備が醸すクラシカルな味そんな厳しい環境を刻み続けたような木造造りの創業は 1880 年。山の麓を切り崩したような場所に溶け込むように存在する木造蔵は、仕込み時期には 2 メートル以上雪が降り積もる豪雪地帯。
(※注3 BY から一部の商品で火入れも行っています)。等々の最新設備。
是非、食事とともにお楽しみ頂きますよう宜しくお願い申し上げます。
※蔵元 HP も御座います。 https://www.sansyouraku.jp/index.html
三笑楽 純米生原酒 1,8L 3500円(税込)
山崎社長の流行に流されないながらも造りに一切の妥協を感じさせない爽快な辛口タイプの搾りたてっという印象。香りを左右させる酵母には、クラシカルなイメージがある協会 7
号酵母を使用し、人工的な果実香ではないにも関わらず、バナナのような果実香が満載。そして純米らしいボリュームが特徴的な富山県が誇る「南砺五百万石」を使用し食中酒として新酒らしい爽やかさと、透明度の高いクリアーさが
混在するテイストが口いっぱいに広がる辛口純米に仕上がっています。
原料処理技術のレベルの高さと自分の描く着地点に持っていく妥協の無い真摯な姿勢がこのお酒の骨格を形成しているように感じさせます。
山崎社長の真摯な姿が描かれた令和 5 ” 新酒搾りたて ” 数量に限りがありますが、この時期だけの季節商品を是非お楽しみ下さい
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