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2018.12.20
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カテゴリ: 中山七里
・護られなかった者たちへ(中山七里)
・NHK出版 単行本
・384ページ


みんなが口を揃えて言う『とてもいい人』『恨まれるような人じゃない』人が殺される。
殺害方法がひどい。
ーーー餓死させる。

そして、また同じようにいい人だと言われている人が殺される。
またもや餓死。

捜査にあたる刑事は、2人の接点を突き止める。

生活保護の申請を受け付けていた人たちだった。

一方、1人の模範囚が出所した。
彼が懲役刑を受けることになった犯罪というのが、
その福祉保険事務所の2人を殴り、事務所の外のごみに放火したというもの。

いい人と言われている2人を殺したのは彼なのか?
そして彼の背景にある、家族のような老婆と少年。

この本のテーマは『生活保護』
生活保護の申請を受け付ける職員、申請却下という判断を下す職員。

災害もあり、高齢化社会でもある世の中、貧困に喘ぐ人は多い。
本当に窮乏している人には必要であるはずの生活保護費。
一部の不正受給をしている人のせいで、本来もらえるべき人に行き渡らない現実。

いろんな問題を提起してくれている本でもある。

老婆の貧困生活の場面を読むのはとても辛かった。
食べる物がなくなると、調味料が減るのが早くなるとか。
生ごみが極端に減るとか。
こうやって文章で書かれていると納得できるのに、思いもよらなかった。



復讐心に燃える人の気持ちもわかる。
職員を殺すというのは違うことだ、いけないことだとわかっているのに、
どこかで応援したくなるような気持ちもあった。

それほどまでに苦しさを感じる本だった。

中山七里さんの作品を読むのは初めてだったが、
語彙力がとても豊富で久しぶりに見る言葉などが多かった。
漢字も多めで、読みごたえもあった。
この著者の他の作品も読んでみたい。

​
護られなかった者たちへ [ 中山七里 ] ​

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Last updated  2018.12.20 20:08:59
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