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2009.01.07
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カテゴリ: I experienced
前回までで、「ちーちゃん」のことは一応書き終えました。

何しろ随分以前のことで、記憶があいまいなことと、自分の思い込みで、
本当はそうではなかったというようなことがあってはいけないので、
大きな行事や出来事にまつわることだけで終わることにします。

今回は、このブログで登場した「担任」について書きます。

私の中学校では、クラス替えは毎年あるものの、担任の先生は学年ごとに
持ち上がるスタイルをとっていました。ところが、1年から2年になるときに、
3つの小学校から集まってきていた中の一つの学校が分かれることになり、

それが、くだんの先生です(「S先生」とします)。

私が小学校にいるころから、中学校に「暴力教師がいる」ということが
うわさになっていました。とにかく生徒を殴る。有無をも言わさず殴る。
口ごたえすると殴る。体育大学出身で、警察官上がり、というのが
恐怖の暴力教師のプロフィールでした。

私は一つ上の兄から「現実はそんなものではない」と聞かされていました。
「想像を絶する」ということです。

入学すると、それは現実のものだと知らされました。
男子は全学年S先生の授業を受けます。だれもが口をそろえて
「怖い」と言います。体育の授業の後は、皆無口になっているほどでした。
しかし、女子には関係ありません。体育は男女が分かれて授業を受けます。

私には何の影響もなく、1年間を過ごしました。
が、秋の文化祭のとき、S先生の恐ろしさを目の当たりにしたことがありました。
S先生のクラスは「展示」という分野の発表で、「占い」をやっていました。
結構人気で、いい加減な占いだとわかっていても、バスケ部の人気選手や
後輩に人気のある男の子が占い師に扮している時間帯があるので、


そんな、浮かれた内容だったためか、「お酒」を持ち込む輩がいたようです。
それが発覚したとき、S先生はクラス全員を廊下に正座させ、棟が違う教室にまで
聞こえるような大声で怒鳴りつけていました。最後には、首謀者の頬を激しく
殴ったという記憶があります。

私は震え上がりました。
「暴力教師」という私の意識は「暴力団一味」くらいの意識にまで変化していました。

そんな中のクラス替え。
何と、不運にも、S先生が担任です。しかも、1年生のときに同級生だった女子は
一人もいない。張り出された名簿を見て、私は急速に気力が萎えていくのを感じました。

始業式の後、S先生は、クラス全員の顔をねめつけるように見ながら言いました。
「俺のクラスはみんな坊主や。男子、明日、坊主にしてこい。わかったな」
女子にも何か言及されるのかと思い、ヒヤヒヤしていると、私の前まで歩いてきて
ピタリととまり、
「お前、ええ度胸しとるの」
と吐き捨てるように言います。私には思い当たる節がありました。
校則違反をしていたのです。靴や制服、髪型が校則に抵触していました。
でも、学習や部活をきちんとしていれば、細かなことは見逃してくれる
学校でした。
が、S先生には通じないのかもしれない、という恐怖が脳裏をよぎりました。

翌日、私は校則違反を改善せずに登校しました。
確たる意味はありませんでした。何か言われたら、
「お金がかかることなので、お金ができたらすぐに改善します」
くらいのことは言おうと思っていたのかもしれません。
あるいは、
「やくざのような言い方をする教師の言うことは聞けない」
と言うつもりだった……、あり得ない。そんな度胸はありません。

ドキドキしながらS先生の登場を待っていると……、S先生は坊主にしてこなかった男の子を前に呼び出しました。二人いました。
「おい、何で坊主にしてこんかった?」
一人は、
「きのう、ちょっと行く暇がなくて…。きょう、切ってきます」
と言いました。もう一人が、
「校則には、耳にかからなかったらいいって書いてある……」
そこまで言うと、S先生の鉄拳が飛びました。
「校則は関係ない! 俺のクラスは坊主が規則じゃ! あした切ってこい!」
「……」
「ん? どうするんじゃ、切ってくるのか、こんのか!」
「き、切ってきます」
「よし。席に戻れ」

ひどい話です。まさに暴力教師です。
私の中学2年は、暗闇の1年間になるだろうと、暗い気持ちになりました。

クラブ活動が終わって、校庭で同級生や下級生とダベッているとき、
S先生がやってきました。手には箒の柄くらいの細い棒を持っています。
「まさか、打たれるのでは……」
と思わせるような怖さのある表情で近寄ってきます。
「ゴルフって知ってるか?」
「は、はぁ」
「あんな大きなヘッドで、こんな(指で輪をつくって)大きなボールを打つなんて、できて当たり前や。俺はこの棒の先で石ころを打つぞ」
と言うなり、箒の柄で小さな石ころを打ち始めました。

ゴルフのことを理解しているいまなら、このことのすごさがわかるのですが、
中学生の私には何のことかわからず、“何の自慢や”と打ち捨てていました。
が、これは、ゴルフの自慢でも何でもなく、私に話しかけるきっかけに過ぎなかったのだと思います。
S先生にしたら、決意の上の行動だったのだと察することができます。
そんなふうに自分から生徒に接する人ではなかったのです。少なくとも
私の担任になるまでは。

そうして打ち解けるようになったころ、生徒同士が殴り合うけんかが勃発しました。
一人が口から血を出しています。そこに、たまたまS先生が通りかかりました。
そこにいた生徒は全員が凍りつきました。S先生からどんな叱責(体罰)があるかと思ったからです。
S先生は軽く言いました。
「お前ら、殴り方も知らんくせに、けんかなんかすんな」
けんかした二人の男子生徒の腕を持ち、殴った生徒に
「もう手を出すな」
強烈に怖い顔をして言い、殴られた生徒に
「その水道で口をゆすげ」
と言いました。殴られた生徒は言われるままにしました。
「あかん。ほっぺたの内側が切れとる(口の中を見る)。保健室に行け。
保健の先生に痛~い薬を塗ってもらえ。そのうち血がとまる」

S先生は、取り巻いて見ている野次馬の生徒をグルッと見回して、
「何見てんねん。お前ら、何でけんかをとめへんかってん。
けんかしてる奴らをあほな奴らやと思ったんか。そうや。けど、とめへんかったお前らもあほや」

そう言い残して、口の切れた男子生徒を保健室に連れていきました。

そんな事件の後、部活の後にS先生と話す機会がまたあったので、私は無謀にも
S先生に聞きました。
「生徒を殴るって、怖くないですか?」
「何がや」
「けがをさせるかもしれないじゃないですか」
「S先生は笑いました。○○先生(理科の先生の名前。決して生徒を殴りません)に
殴られたら、救急車を呼ばなあかんやろうな。俺は大丈夫や」
「何でですか?」
「俺に殴られた男子に聞いてみいや」

S先生は自信あり気な顔をしてそう言うと立ち去りました。

早速翌日、私は殴られたことのある男子に聞いてみました。
皆が口をそろえて言ったことは、次のようなことでした。
S先生に殴られても痛くない、という意外な答え。派手な音はするけれど痛くないし、口の中が切れないように殴るテクニックを持っているというのが皆の合意でした。

また、女子のことを殴らないというのも、男子皆が知っていることでした。
「何でやろ」
と聞くと、
「知らんけど、殴る意味がないからやろ」
「え、どういうこと?」
「殴ったところで、効果がないからな」

彼らの意見をまとめると、女子は殴られたら、殴られたことへの屈辱しか考えず、殴られた原因を見ようとしない。それでは殴る意味がない、ということのようでした。
「女でよかった」
と思いました。
私は、殴られた原因を考える人間ですが(親が子どもを殴る人間だったので)、
「女子」というカテゴリーでくくられた私は殴られずに済んで幸せでした。

いずれにしても、生徒を「殴る」という、いまでは「懲戒免職」にすらなり得るというような行為をすらりとやってのけ、何も問題にもならずに済んだという、驚くような教師でした。

しかし、この先生のすごいことを「すごいこと」にしたのは、ある事件です。
そのある事件まで、S先生はただの「暴力教師」でした。
だって、「殴る」ことへのポリシーやテクニックはS先生自身のもので、だれかが
理解してそれを皆に伝えなければ、あるいは、S先生自身が「ただの暴力ではない」と
言わなければ、それは単なる「暴力」だったのです。

S先生から「暴力教師」の冠をはずすきっかけになったのは、2年生の秋に勃発した
こんな事件でした。


長くなりましたので、次回に続けます。







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Last updated  2009.01.08 00:13:39
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