「ムー大陸は琉球にあった!」 深海底調査でわかった巨大陥没の真実 木村政昭 1991/6 徳間書店
1991年にアメリカの環境心理学者で、ネィティブ・アメリカンの 血をひき
「聖なる場所」
や
「自然のおしえ 自然の癒し」
のあるジェームズ・A・スワンを呼んで3
日間の国際シンポジウムの企画があった。その時、北海道からはアイヌ・ウタリ協会の人たちが参加し、沖縄からは喜納昌吉とチャンプルーズが、当時の新 譜
「アース・スピリット」
を引っさげて参加してくれた。
このシンポジウムには参加しなかったが、琉球大学の木村政昭(助)教授の書いた本が当時から気にはなっていた。専門家ならぬ私には、当時も今もムー大陸という存在の根拠も、その否定の根拠もよくわからないし、その論争の結果がどういう影響を与えるのかも分からなかったが、とても突拍子もないことに思えていた。これが、もしどこかの民間学者かチャネラーの本なら、あんまり記憶には残っていなかったと思う。しかし、彼はれっきとした海洋地質学者という専門家なのである。私は、その意欲的な着想よりは、むしろ若い学者の将来を案じたことだった。こんな発表したら、学者仲間に相手にされなくなるのではないか、なんて・・・(笑) 私の老婆心(?)があたっていたかどうかは、まだわからないが。
本書の前半はムー大陸説の検証となっており、後半は私の考えたムー大陸像となっている。この後半部分は空想物語と受け止めてもらっても結構である。しかし、その空想がいつか、現実のものだったと理解されるときがくるかもしれない。
p4
水没した大陸の伝説は、大西洋のアトランティス大陸、インド洋のレムリア大陸、そして太平洋のムー大陸とあるが、このうちもっとも結論らしきものが出ていないのがムー大陸である。このため、あとに述べるようにムーは単なる作り話なのだという考えも出るわけで、いやがうえにも人々の想像力を刺激したものである。少なくともその核となるようなものは、必ずあるはずである。
ムー大陸に関しては、1)1万2000年前に突如として水没した国、ということが最大のポイントであるが、さらに、2)ポリネシアをすっぽり包むような文化圏があり、そこから全世界に文化が普及した、3)水没の記憶が各地に伝播して、それぞれに洪水伝説(母国水没伝説)が残った、という点が重要である。
p22
最後の3)だが、母なる国の水没、洪水伝説は実に数多い。しかし、これは時代もまちまちで、場所も一つの大陸でなくともよさそうである。
仮にアトランティス、レムリア、ムーの三つによって洪水伝説が広がったとすれば、ムーにかかわる地域では、いわゆる環太平洋火山帯の各地で地域的な水没があったからとしてもいい。つまり、マヤやチベットのようなとんでもないところにある洪水伝説も含め、すべてが琉球列島を指していなくてもいいわけだ。太平洋は地質的に活動的なところであるため、そのあらゆるところでローカルな水没が起こっても不思議ではない。
p24
インド洋にはレムリア大陸というのがある。レムリア大陸が存在するという仮説は、もとはムーやアトランティスのような文書によるものではなく、ドイツの動物学者アーネスト・H・ヘッケルの考えた謎の大陸に、イギリスの動物学者フィリップ・スクレーターが命名した空想大陸である。彼は”レムール”つまりキツネザルの生息分布を調べていくうちに、マダカスカル島には棲息しているのだが、近くのアフリカ大陸には見られない。逆に遠く海を隔てたインド、セイロン、スマトラ諸島など東南アジアに存在するため、かつてはマダカスカルはアフリカの一部だったのではなく、向かい合うようにマダカスカルから東南アジアに至る広大な大陸があったのではないかと想像・提示したのである。その大陸は果たしてあったとされるのだが、2億年以上前のことである。
p53
1万2000年と、2億年では、時間のスパンがあまりに違いすぎる。
古代と現代、つまりムーである古琉球と今の沖縄をまぎれもなくつないでいるのは線刻石版である。
p160
沖縄には、母なる大陸が一瞬のうちに沈んでしまったという形での伝承・伝説はない。しかし、宗教儀式やそれにまつわる伝承・伝説は明らかに母文明が海底、あるいは地底に没してしまったことを示し、それをニライ・カナイと名づけている。
p199
こうして縄文人はムー人となった。そしてやがてアメリカ大陸まで渡り、インディオ文明やアンデス文明を築く。すなわち環太平洋ムー文明である。それは海洋文明であった。
p214
やっと核心に近づいてきたようである。ここでは大胆に結論づけよう。ムー大陸は実在していた! チャーチワードの検証は間違っていたが、反面、真実もついていた。琉球古陸がまさにそれなのだ!
沖縄に伝わる”海底にある理想郷=ニライ・カナイ”は、それこそ、ここ沖縄の海底にムー大陸が水没していることを示唆している。
p226
どどシロートの私には、科学的にも、ミステリー的にも、ファンタジー的にも、わからないことが多すぎるが、でもここでも、かの有名なジャーナリストの言葉は生きているようだ。
「私たちはいま、この美しい地球に生を受けながら、自らそれを破壊しようという危機に立っています。この状況を回避する唯一の方法は、人類の記憶を取り戻し、過去の知恵から学び、私たちがどういう存在なのか、どこへ行こうとしているのかを理解することです」
グラハム・ハンコック
ヘッセの水彩画 2007.11.04
ヘルマン・ヘッセ 雲 2007.11.04
わが心の故郷 アルプス南麓の村 2007.11.04
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