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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2008.11.23
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カテゴリ: 文芸

 高名な3人の兄弟妹の母親が、その子どもたちについて書いた書物ということで、
 正直、素人のエッセイ程度のものしか期待していなかったのだが、 
 そんなレベルのものからは、遙かにかけ離れた、素晴らしい作品だった。

 とにかく、表題となっている『千住家にストラディヴァリウスが来た日』という
 たった一つのテーマだけで、全編を描ききっている。
 そこに余分なものは、全く見当たらず、実に洗練された仕上がりとなっている。
 千住3兄弟妹の母親は、やはりその母親であるだけの能力の持ち主だった。

   ***


それは、まだ、本著に登場するストラディヴァリを手にする前の時期であったが、
華奢な体を存分に使いながら、魂を込めて、楽器を鳴らしているという印象だった。
そして、今は、新しい楽器も手に入れ、さらに素晴らしい音を奏でていることだろう。

しかし、本著で描かれているのは、そういった音楽的な話ではない。
もちろん、本著の主人公は、ある意味で「ストラディヴァリウス」という楽器なのだから、
ストーリーが展開する場面や空間は、必ずと言っていいほど、音楽と繋がっており、
登場する人物も、音楽に包まれた生活を送っている人たちだ。

それでもなお、本著を通じて伝わってくる感動は、
音楽そのものが、もたらしているのでは、決してない。
それは、音楽との関わりが深い、千住家という家族の有り様、それ自体が、
私たちの心を大きく、そして強く揺さぶることによって得られる感動なのだ。


家族の核として、常に一本筋の通った、実直で揺るぎない存在感を見せる父親。
そして、自分たちのそれぞれの目標に向かって、遮二無二突き進んでいく子どもたち。
その家族が、家族たるまとまりを発揮するための、要となっている母親。

   ***

しかし、あれほど高名な兄弟妹たちの家だから、いくらストラディヴァリと言えども、

もちろん、名器に出会うには、よほどの幸運に恵まれなければならない。
そういった点で、入手がそれほど容易でないことは予想できた。

だからこそ、本著で描かれているストーリーの中核は、
類い希なる名器との「運命的な出会い」についてだろうと、私は思っていた。
ところが、それは、名器入手における障害のうちの、一つに過ぎなかった。
千住家は、私が予想していたよりも、質素で堅実な家計で成り立っている世帯だったのだ。

やはり、よほどの企業・実業家でもない限り、
安易に手出しできない金額というものがあるのだと、あらためて痛感した。
そして、高名になっても、そんな簡単に、莫大なお金を稼ぐことは出来ない、
メジャーリーグで活躍する選手なんて、本当に特別な存在なのだと言うことを痛感した。

そんな経済的困難を、千住家が一致団結し、
正々堂々と、正面からクリアしていく姿は、神々しくさえあった。
誰にも変な頼り方をせず、正規の方法で、莫大な借金をするために奔走する様は、
結束した家族の力を、思う存分に見せつけてくれた。

まさに「千住家」に、ストラディバリウスが、やって来たのである。





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Last updated  2008.11.23 10:43:04 コメントを書く
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