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2014.05.19
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4月になって、ようやくエッセイや小説が読めるようになったので 、
 古本屋さんに出かけ、そこで初めて「うつ」関連の書籍で手にしたのが本著。
 「これなら、読めそうだ。」と思い、早速購入。

 しかし、実際には、その後に購入した 『ツレうつ』シリーズ や、
丸岡さんが書いたもの 等々を先に読んで、今回、本著を読むことになりました。

 ツレさんも、丸岡さんも、元の職場には復職されていません。

本著の体験編「私のうつノート」で、自らの体験を書かれた瀧野記者は、
気分障害(うつ病)の中でも、双極2型障害ということだそうですが、
症状としては、大うつ病と共通する部分も多々あると感じました。
その点で、本著は大いに参考になり、読了時には、あちこち付箋だらけに。

  日常、当たり前にこなしていることが当たり前ではなくなった。(中略)
  ささいなことも、する元気がない。
  何かを「する」という気持ちがわいてこない。(中略)
  いすに正しい姿勢で座ることが、とてもおっくうなことに感じる。
  いすの背にもたれ、だらしない姿勢で、ずるずるとラーメンを食べた。(中略)
  めんの味も感触もわからなかった。(p.28)



  実際、何をやっても混乱した。
  思考力、集中力、気力が低下していた。
  周りの記者に、いろいろ教えてもらっても、すぐに理解できないし、忘れてしまう。
  何かをしようというアイデアも浮かばない。(p.49)

そして、また休職、入院。


  自宅でも病院と同じように朝起きて、生活リズムを守るのが条件。(p.63)

  6月後半になると、会社の保健師と新しい生活情報部長が病院を訪ねてくれて、
  主治医、私、私の妻と面談した。
  「仕事に戻る上で大事なのは生活リズムを守ることです。
   本人が遅くまで仕事をしたがっても、させないでください」という説明があった。
  話し合いで「復職しても夜勤や土日の勤務は当面控える。(中略)
   復職しても100%の力で仕事をしてはいけない。70%ぐらい、抑え気味で仕事してほしい。
   (中略)退院後も診察を受けてほしい。受診する、しないを自分で判断しないように」
  医師が私に説明してくれたのは以上のような内容だったと記憶している。(p.64)

この部分を含め、瀧野記者はとても良い企業に勤務されていたと、羨ましく感じました。
本著体験編中の「うつ闘病中の同僚記者と」を書かれた
当時生活情報部長の白水さんをはじめとする、素晴らしい上司の方々に恵まれ、
また、保健師や産業医等の方たちも、積極的に瀧野記者に関わっていっているからです。

これは、企業としての体制がきちんと整備されていて、対応が十分出来ているということ。
だからこそ、異動についても十分な配慮がなされ、
また復職前後の職場での、丁寧な支援も可能だったのでしょう。
これだけのことをしてくれる職場が、今の日本に、どれくらいあるものなのでしょうか?

主治医や家族(瀧野記者の場合は、妻や小4の娘さん)は、もちろん必須のものだけれど、
職場の理解と支援がなければ、やはり復職は難しいのだろうなと感じました。

   ***

続く本著の情報編で印象に残ったのは、
まず、「変わる常識」の中の、野村総一郎さんの言葉。

  野村さんによると、「心のかぜ」という表現により、
  患者の苦しみが周囲に軽く受けとめられるのが問題だという。
  企業などで「うつ病は短期間で治ると聞くが、あなたはなかなか治らない。
  本当にうつ病なのか」と患者が詰問されるケースもある。
  「心のかぜ」という言葉が「心の問題なのだから、気の持ちようで治る」
  という誤解を招くこともある。
  しかし、うつ病には、心の病気というよりも、脳の病気の面がある。
  脳内の神経と神経を結ぶ神経伝達物質の働きが乱れた状態だと考えられている。
  気の持ちようでは治らない。(p.98)

そして、もう一つは「回復めざして」の次の一文。

  健康情報などをインターネットで公開しているヘルスクリック(東京)が、
  2007年5月にうつ病患者303人を調査したところ、
  「うつ病になってつらいこと」の第1位は
  「休職、失業で経済的問題が生じている」(56%、複数回答)だった。
  「治療効果が現れない」(41%)や「友人や家族の理解が得られない」(40%)を上回り、
  うつ病患者にとって経済的不安が最も深刻だということがうかがえる。
  うつ病に、ストレスは禁物。
  しかし、休職、失業によってストレスが引き起こされている。
  経済的な不安を解消することが必要だ。(p.133)

今後も、復職に向けてどうすればよいのかに焦点を当てた書籍を、
継続して、読んでいきたいと思っています。 





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Last updated  2014.05.19 17:33:09 コメントを書く
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