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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2015.08.17
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 加筆・修正を加えたものだから、もう40年近くも前に書かれたものである。
 記述を見ると、確かにひと昔ふた昔以上前の事柄が書かれているのだが、
 そこに記されている治療姿勢については、古さを全く感じない。

 本著を読むきっかけとなったのは、 『うつの8割に薬は無意味』 に、
 本著の著者・中井久夫氏の名前が紹介されていたからであるが、
 本著を読んだだけでも、その存在感の大きさを推察することができる。
 確かに、これまで読んできた書物とは一線を画す、価値ある一冊だった。



  処方のとき患者に薬のことを話すのがよい医者だ、とはどの医療案内書にも書いてある。
  しかし、患者の知りたいのは薬の化学構造式や教科書的な作用、副作用だろうか。
  おそらくそうではあるまい。
  医者が治療の戦術や戦略、あるいはそれをつつむ、
  ひろい意味で「治療の哲学」としか呼びようのないものを考える必要があるのは、
  何よりもまず、医者と患者との治療的合意に不可欠だからである。
  それをできるだけふつうのことばで語りうるならば、それ自体が治療行為であり、
  具体的に、薬の種類や量を減らす能力さえ持つものだと思う。
  私は、実際、「医者」というものが同時に処方されれば、
  薬だけの場合に比べて薬用量はぐっと減るか、
  それと同じ値打ちの好ましい効果が現れるものだと思う。(p.66)


著者は学生時代に、「医者が最大の薬である(あらねばならぬ)」と、
飯田清二氏から繰り返し話をされていたとのことだが、
このことは、薬についての論議に際して、もっと加味されるべきことだと思う。

  発病した精神科医の話を先輩からきいたことがある。
  病気になってみると「素人の患者」と同様、まったく「病識」がなく、

  彼の精神医学の知識は何の歯止めにもならなかったという物語で、
  「ことほど左様に精神病は病識や判断力を奪うものである」という感想を、
  その先輩医師はもらした。
  私の頭に例の気味の悪い疑念が浮かんだ。
  ひょっとすると、私たちの精神医学の知識は、実はまったく的はずれで、
  実際自分が病気になってみたら、
  それまでこうだと教えられてきた知識と全然違っているのではないだろうか?(p.95)

これは、本著を出版するに際して協力者となった滝川氏による補足文である。
意味深長な一文だと思う。

  ある信頼すべき外国人教授の信を置くに足る観察
  -信を置くに足る理由はここでは省くが-によれば、
  どうやら、日本のかなりの範囲において、分裂病という診断の範囲は明らかに、
  どの国に比しても広きにすぎるようである。この印象には私も同感である。
  一般に輸入された概念は拡散するようである。
  たとえば分裂病性欠陥という意味での「欠陥」ということば
  -頻用されることばであるが-が実際にどのように用いられているかを、
  最近の精神医学の論文における用法を対象として検討したところでは、
  あきらかに、拡散が生じている。時には誤用に近いものもある。(中略)
  拡散のはなはだしいものは他に、「心身症」や「仮面うつ病」「境界例」だと私は思うが、
  「作業療法」といった、一見、拡散を起こしそうもない概念も、
  おそらく一部-であることを願うが-
  ヘルマン・ジーモンの実践したところからかなりの距りを起こしている。(p.147)

これについては、現在でも同様のことが言えるのではないか。
留意しなくてはならない点だと思う。

  牧師、教師、医師といった、ちょっと無理をしなければ、
  ふつうの人間の分際ではやれない仕事は、
  その配偶者と二人で仕事をしているようなものだ、
  という説をとなえる人が西ドイツにいるが、もっともだと思う。
  家族はいくぶん、その無理を分担していて、
  精神科医の間でささやかれているように、
  かれらの家庭から出た患者は
  皮一枚分くらいは治療にむつかしさが加わるようである。(p.313)

これも、大いに考えさせられた一文である。
言葉で説明するのは難しいのだが、ストンと腑に落ちてしまった。





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Last updated  2015.08.17 23:29:21 コメントを書く
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