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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2022.11.23
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カテゴリ: 文芸

 よく見ると、それは青山美智子さんの新刊。
 青山さんは、今、私が最も注目している作家さん。
 早速購入して、表紙を捲ると、
 「ありがとうございます 青山美智子」のサインと共に、
 ボールで戯れている猫が描かれたスタンプが押されていました。

とっても、嬉しい!!

   ***

「一章 誰かの朔」

ポッドキャストで、タケトリ・オキナの番組『ツキのない話』を聞くのが日課。
弟・佑樹が隣家に住む樋口さんの飼い猫を預かることを引き受けたため、その世話もしている。
佑樹は、神城龍が主宰する劇団ホルスの劇団員で、次の舞台での主役抜擢が決定。
一方、勤務する病院で看護師長候補だった怜花は、新人育成で自信を無くし退職・失業中。
そんな怜花が、ある日ハンドメイド通販サイトで「朔」と名付けられた指輪を購入。
そして、指輪の作者「mina」とのメールのやり取りや、
樋口さんが語った飼い猫を預けた理由、そして佑樹の頑張りの様子に、
怜花は、リセットという新しいスタートを切ることを決意するのだった。

「二章 レゴリス」
大学祭で、てっちゃんとコンビを組んで出演したライブでの高揚感が忘れられず、

養成所で知り合った朔ヶ崎佑樹と「ポンサク」を結成し、コンビ解散後はピン芸人として活動。
しかし、思うように仕事は増えず、契約社員として宅配便のドライバー業務にも携わっていた。
バイクショップで偶然出会った佑樹が、次回公演で主演することを知ってショックを受け、
旧知の企画会社社長に頼まれた仕事をこなすもくたびれ損に終わって、意気消沈。
しかし、帰省した青森で再会したてっちゃんの言葉に背中を押された本田が、


「三章 お天道様」
東京のはずれで二輪自動車の整備工場を構える高羽は、
6月に突然結婚&妊娠宣言をした24歳の娘・亜弥が、翌月福岡へと旅立ってしまい、
10月には、妻・千代子も娘の世話に行ってしまったため、独り暮らしの日々が続いていた。
今は、取引先のバイクショップ従業員・朔ヶ崎が教えてくれたポッドキャストを聞くのが楽しみ。
そんな時、娘の夫となった大手電機メーカーSEの内川信彦が、東京出張中に
福岡土産の醤油を手にやって来て、アイパッドやパソコンの不具合を直してくれる。
しかし、2人の間で会話が弾むことはなく、信彦は早々に立ち去ってしまった。
翌日、通販サイトで購入した荷物を届けに来た宅配担当者・本田の仕事ぶりに胸を熱くし、
千代子から信彦来訪の裏話を聞かされた高羽は、信彦との新しい関係の始まりを予感する。
2日後、亜弥の陣痛が始まり、その最中の亜弥自身から感謝の電話に涙が止まらない高羽。
翌朝には、千代子から女児誕生の知らせが届いたのだった。

「四章 ウミガメ」
逢坂那智は、ポン重太郎がツイッターで面白いと言っていた
ポッドキャストの『ツキのない話』を聴くようになっていた。
那智は、中学生の頃に父が出て行った後、自分を嫌う母と二人暮らしを続けていたが、
高校卒業後自立しようと中古のベスパを購入して「夜風」と名付け、
その愛車に乗ってウーバーイーツの配達のバイトに励んでいた。
そして、配達で神城迅の家に行ったことを契機に、迅の父・龍の劇団の内職を手伝うことに。
しかし、母にバイトがばれ言い争いになった那智は、バイクで転倒、入院することになるが、
それを知った母はすぐに病院に駆け付け、娘を抱きしめたのだった。
動かなかったバイクも、迅から依頼を受けた佑樹が引き取り、高羽が修理して復活した。

「五章 針金の光」
「mina」の名でハンドメイドアクセサリーの作製・販売を行う北島睦子は、
自身の本の出版が決まると、自宅近くに借りていたアパートで過ごすことが一層増えた。
出版の参考にと、切り絵作家のリリカが開く展示会を訪れた睦子は、
自分と同じ悩みを持ち離婚に至った彼女から、今も元夫や息子に会えない辛さを吐露される。
そして睦子が、ポッドキャストでタケトリ・オキナが語っていた月の話をすると、
リリカは、神妙な顔つきで瞳を泳がせたのだった。
翌日、目薬と間違えアロマオイルを点眼してしまった睦子に、義母から電話がかかってくる。
義母が教えてくれた救急医療相談窓口に電話すると、
相談員の朔ヶ崎は落ち着いて症状を確認し、すぐに受診できる眼科を教えてくれた。
睦子が、眼科に駆けつけてた剛志と共に帰宅後、ポッドキャストを聴き始めると、
タケトリ・オキナが自分自身のことについて語り始めたのだった。

   ***

構成としては、 『木曜日にはココアを』 『猫のお告げは樹の下で』 と同様、
様々なキャラクターが、5つのお話の中で様々に関わり合いながら、
次々に物語が紡がれていきます。
青山さんの作品は、初読の知識を頭に入れてから、
2度目を読み直すのがとても楽しいですね。





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Last updated  2022.11.23 20:40:25 コメントを書く


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