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ロマン・ポランスキー監督の1974年の作品。大好きなフェイ・ダナウェイが出てるのに、この映画を知ったのは最近のこと。リンクしている脚本家さんが、シナリオの教科書にもなっている大変面白い映画だと教えてくださった。(Rさん、やっと見ましたよ!)主演はジャック・ニコルソン。う~ん、実にいい雰囲気の映画。まず、時代がいい。1937年のロスアンジェルスが舞台で、衣装や車が素晴らしい。なのに、フェイがでているせいか映画の雰囲気はヨーロピアンな感じ。刑事も探偵もきちんとスーツを着ているし。哀愁をおびた音楽もしっくり合っている。探偵とミステリアスな人妻が殺人事件を探る物語。原作はチャンドラーなの?と思えるような実によく練られたストーリー展開で、見ごたえたっぷり。無駄がない。観てから2週間以上たった今でも、いろんな場面が浮かんでくる。たいていの場合、面白い映画を観てもしばらくするとすっかり感激が薄れてくるのだけど、この映画は何度も脳内反芻。残像残りまくりの映画。フェイよりもジャックの場面の方が印象的なのが、自分でも意外。ポランスキーのちんぴら顔も印象的。当時の探偵のテクニックにも感嘆。尾行相手のタイヤの下に懐中時計を置く。尾行する車のリヤランプの片方を割る。なるほど~と唸った。小説では回りくどい説明が要るが、映画では一目瞭然。屋根からの撮影、ボートでの撮影、登記簿破り盗り、も面白いシーン。解決の鍵は、池に沈んだ眼鏡。(字幕では「老眼鏡」。フェイはどうしてチラ見しただけでわかったのか疑問だったが、セリフでは「2焦点レンズ」なので納得。)探偵の視点で話が進む。ミステリーは、このシンプルな手法が一番面白いし、見ていてすんなり入っていける。浮気調査の依頼、夫を尾行、愛人発見、フェイの登場、ニセの夫人、夫の水死体、放水路で死に掛ける、ナイフ男に鼻を切られる、登記所、新しい地主、老人ホーム、愛人を監禁?、フェイの父親・・・・謎を追いかけていく過程がスリリングで実に面白い。探偵の心情変化もよくわかり、まるでチャンドラーの小説を読んでるみたい。チャイナタウンがそれらしく出てくるのは、最後の場面だけ。夜のチャイナタウンでの悲劇的なラストは印象強く残る。「俺たちに明日はない」に匹敵するくらいに。
2008.08.30
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なにかの目的のためメイドになって家庭に入り込む女のミステリー、とどっかで知ったので「ゆりかごを揺らす手」みたいな話かなと予想して見たら、大違い。 ひさびさの衝撃的映画。サスペンスフルでミステリアスでエロチックで残酷で恐ろしい。ハラハラドッキリの連続。話の引っ張り方が強烈、映像が強烈、真相が強烈、場面展開が斬新、音楽も映像と一体化して凄い。 いきなり、下着姿で仮面をつけた女性が並び、穴から覗き見る目。選ばれた一人がフルヌード(ぼかし入り)になって・・・・次はバスに揺られる悲しげな顔の女、というわけわからない始まり方。 ヒロインの脳内フラッシュバックが事あるごとに出現。逆さ吊り、全裸で縛られ、広大なゴミ捨て場をさまよい、恋人との楽しい思い出・・・ 一瞬たりとも目が離せない。謎が増えるばかりで、説明は一切なし。目的のためには手段を選ばず、過激でしつこい行動が謎。 小物使いが上手い。伏線だったり暗示だったり思い出だったりとよく出来ているのが、後からわかる。 いちご、鍵、赤いハイヒール、赤ちゃんの靴下、ハサミ・・・ らせん階段はコワイなぁ・・・極めつけは「黒かび」がいつもつけている金のペンダント。最初から目障りなこのペンダントが、すごい役目を背負っていたのがわかった時は呆然。上手いな~と思わず心の中でうなってしまった。 事情がわかるほどに重苦しく、女としてこれは耐えられないなーという思いが募ってくる。でも、彼女は自分の意思でそこに身を置いていた。ところが、突如として母性に目覚めたのが哀れ。皮肉な結果は卒倒モノで、ヒロインは本当に卒倒してしまう。その後、一気に時間がとぶ。この辺の見せ方も見事。 3つの鉢植えがよく出てきたが、意味不明。 入院中の元メイドに署名させていたのは小切手? 何のため? 天井に隠していたお金はどうなったのか? 黒かびが家捜しした時に発見されなかったのはなぜ? あんなに腹をメッタ刺しで放置されて死なないものか? 疑問はいろいろ残るが、すべてが解き明かされなくてもいい。ダークな気分が後を引く映画だけど、ラストの笑顔で救われる。 ハリウッド映画の恐怖は派手だけどキャーと言ってすぐ忘れるタイプのもの。 でも、ヨーロッパの映画はじわじわと気持ちに入り込んで心の奥底に住み着くような深い恐怖が残って消えない。
2008.08.21
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『鴨川ホルモー』のスピンオフで、短編が6作。前作も面白かったけれど、こっちの方が断然好き。「野生時代」に毎月連載されていたが、バラエティに富んだモチーフでどの作品ももれなく面白くて、クオリティが高い。前作を読んでない人にも楽しめるはずだけど、意味不明の部分があったり、裏話的な要素に気づかなかったして細工の絶妙さを堪能できないので、もったいない。他の話や前作に巧みにリンクしている場面がいっぱい。ホルモーのメンバーをおさらいすると、京大青竜会、京産大玄武組、龍谷大朱雀団、立命館大白虎隊、同志社大黄竜陣。現実には絶対ありえないサークル活動だけど、その辺はどうでもいい。京都の学生たちの学校生活、恋、友情を京都ならではの地域性をふんだんに取り入れて描いている。森見登美彦と多少かぶるが、どっちも面白いからよし。第一景: 地味な高校生活を送ってきた女子二人の出会いを描く。観察が鋭い。第二景: 「ケーニヒスベルクの橋」の京都版。地図&図版付き。 トポロジーはどうも理解できないが一筆書きは面白い。第三景: 途中、「もっちゃん」の正体が薄々わかってくる。まさかの梶井基次郎。あれ?いつの間にタイムスリップしたのと気づいたら騙されてた。上手い。第四景: これも歴史的人物が登場。Joeが新島襄で、あのClark博士と友達だったという事がひょんなことから発覚。そして強引にホルモーと結びつけた所が、すごい。第五景: ホルモーOB&OGが偶然にも合コン@丸の内で再会。とっても続きが知りたくなるラスト。第六景: 映画「オーロラの彼方へ」や「イルマーレ」と同じモチーフで目新しくはないが、文体や言葉の違いで「時」を演出するのは、日本語ならでは。ポストでも無線機でもなく「長持」というのが、これまた渋い。万城目学の作品で、「鹿男あをによし」のTVドラマは面白かった。ところが、原作は初っ端がトロくて話に入っていけなかったから途中放棄。奈良のせいか、高校教師のせいか・・・・再チャレンジするかどうか迷い中。 ホルモー六景
2008.08.16
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1回目、いつの間にか眠ってしまった。セリフ少なく、無駄ショット多し。2回目、そのまま見るとまた眠りそうなので、早送りでポイントチェック。日本語吹き替えにすると、字幕にない語も翻訳されていて字幕よりもよくわかる。結局、2日がかりで鑑賞。あるスパイの半生記。長い、長すぎる。しかも、初めから終わりまでずっと重苦しいトーンで統一。学生時代、CIA新人時代、息子もCIA、と三つの時代が行ったり来たりする構成。マット・デイモンは眼鏡が違うだけ、20年以上経過しても同じ顔で区別つかない。他の男たちもあまり歳とってなくて同じような格好。アンジーも同じく、添え物的役柄。アクションはなく、純粋にインテリジェンス活動を描いているのは好ましいが、ぼんやりしてると、CIAもKGBもFBIも誰がどれだかわからなくなってくる。伏線と暗示が多すぎ。見終わってもすっきりしない物件が残り、難解。テープが送られてきた真意は? フィアンセを殺したのはどっち側?コーヒー園、大物イタリア人、ユリシーズ、ニセ亡命者の辺りも説明不足。CIAは縁故入局ありか?(笑 佐藤優にとことん解説してほしいな。スカル&ボーンズ、CIAの創成期、ピッグス湾襲撃、この3点の予備知識が多少ないと、なにがなんやらわからなくて退屈だろう。諜報マニア向け。
2008.08.14
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『夜の桃』を読んだ。頭使わずにするすると読めた。石田衣良の本をまともに全部読んだのは初めて。 登場人物に興味持てないのが、読めなかった一番の理由。 週刊新潮の連載を見た覚えはあるが、読んだことはない。 で、単行本になったら読めた。主人公が少年じゃなくて中年男だからかな。 仕事で成功し、妻とは仲良く、愛人とも良好な関係という45歳が主人公。 で、新しい愛人は26歳の処女で、どっぷり溺れる。 もう出来すぎな設定。 「暗渠の宿」の後に読むと、その落差のもの凄さに笑えてしょうがない。 男の究極の願望って結局こーゆーのだろうな。 まー、とにかくエロい。エロさが売りのファンタジー。 後半はあらすじのようにパタパタと進んで、修羅場も軽くて拍子抜け。 ラストは主人公の軽薄さを強調。リセットというか、懲りない男って感じがよく出ていた。 思った通り、なんか足りないイラの本。 よほどヒマで退屈な時しか読まないな・・・ひまつぶしの読み捨て、そんな位置づけでいいかしら、石田イラ。 夜の桃
2008.08.12
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面白い! 楽しくて、明るくて、元気。やっぱり、映画はこうでなくっちゃ。見てよかった~!映画の面白さはいろいろあるけど、単純に笑えて楽しめるコメディが一番。あふれるような歌とダンスで、ミュージカルの王道。人種差別問題をチラリとのぞかせながらも、あくまでも明るくパワフル。今までのダンス映画と違うのは、ヒロインがチビデブの女の子ってとこ。だけど、とってもキュートで生き生きしている。よくあるように彼女のママもおデブ。しかも、演じるのは、J・トラボルタ。太った自分を恥じて引きこもりだったが、突然ハジケルってのが見所。ナイト・フィーバーから早30年あまり。まさか、こんな役が似合うようになるとは・・・ミシェル・ファイファーが相変わらずキレイでスタイルがいい。パワハラしまくり、自己中の嫌なママを好演。でも、明らかにやせ過ぎ。明るいオーラ、プラスの気というのは豊かさに宿っている。森三中、柳原佳奈子、渡辺直美、森クミコ、みんな自信たっぷりで、大好き。太ってたっていいじゃない、一度きりの人生楽しまなくっちゃ、とダイエット&エキササイズをあっさり捨てる気になるキケンな映画。。。。。しかし、もうこれ以上太るわけにはいかない。 dilemma dilemma・・・・ ヘアスプレー/ジョン・トラヴォルタ[Blu-ray]
2008.08.10
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西村賢太の本を初めて読んだ。大森&豊崎コンビが「飽きない、好きだー」とべた褒めし、角田光代も「現実を超えて現実的」とか「この人にしか書けない」とか誉めてるし、なにより吉祥寺さんが4日付けのブログで大絶賛なので、もーこれは読むしかないから『暗渠の宿』と『どうで死ぬ身の一踊り』の2冊をゲット。 まずは、デビュー作の「けがれなき酒のへど」。恋を求めて風俗に通う男がまんまと100万円騙し取られて逃げられた話。緻密で姑息な計画で親しくなるが、やはり風俗嬢の方が一枚上手だった。そこに至るまでの心理描写が事細かくて絶妙。へぇー、男ってこんな時にこう思うんだと、参考になるお話。でも、女から見るとかなり笑えるんだなぁ。阿呆だったと気づくの遅すぎ。 ここで思い出したのが、宇佐美游の「FOXY」 。銀座のホステスがいかにして「やらず」に金を貢がせるかを描いた作品で、そんなに上手くいくものだろうか、そんなに騙しやすい男ばかりなのかと疑った。しかし、「けがれなき酒のへど」を読むとそこんとこのプロセスがよーくわかる。金のない男ですらこうして貢がされるのだから、使い道のない金を持っている男を騙すなんざチョロイ、ってこと。この2つの小説を合わせ読むと面白い。 で、表題作の「暗渠の宿」は、やっと一緒に住む女ができました編。しかし、主人公はだんだんと「慊い」思いを募らせ、DV男へと化す。中編のこの作品に「慊い」の言葉が5回もでてくる。「飽き足りない」ではなくて、「慊い」だ。よっぽど、この言葉と文字が気に入ってるとみえるが、ひょっとして藤澤清造の作品に使われている字ではないか、と想像。激高して暴力をふるう一方、冷静に自己分析して、心の動きを克明に描写しているのが読みどころ。男に過去を話すのは賢明でない、という教訓もあり。『どうで死ぬ身の一踊り』の中からは、「一夜」を読む。この3作品で共通するのが、食べ物や食べている最中での喧嘩。深刻でありながら、なにやら滑稽な雰囲気すら感じる。この変てこ男の感情の起伏の激しさは、面白すぎるのだ。 いにしえの文士然としたエラソーな態度といい、時代がかった言葉遣いといい、近頃稀にみる曲者作家。なかなかクセになる味わい。 暗渠の宿 Foxy
2008.08.06
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楽天が宅配レンタル無料お試しをやっているので、登録してみた。 通販みたいにおうちで待ってれば届くなんて、便利になったもんじゃ。最近はぜんぜん、映画もDVD見てない。 何を見たいのやら、それすらわからず。 適当にCD2枚とDVD4枚を予約。 8枚も思いつかないよ。上位から順番に2枚づつ送ってくるらしい。 1.2番には、人気なさそうな洋楽を選んだ。早速、CD2枚を発送した、とのメールがきた。 CDならコピってすぐ返却できるけど、 DVDが2枚きたら、時間のやりくりが要るなぁ。。。。読書も昼寝もけずれないから、家事からか。 ま、暑くてひきこもりがちな夏にはありがたい企画。
2008.08.03
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