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大森望と豊崎由美のメッタ斬りシリーズは、この本でもう4冊目。彼らの書評は、単なる批評でなく、今や「芸」の域に達している。今初めて気づいたけど、この二人1961年生まれの同い年。写真入れ替えても知らなきゃ違和感ないほどのユニセックス度も同様。それはさておき、小難しく紹介するでなく、したり顔で解説するでもなく、好きか嫌いか、面白いかそうでないかをズバっと言うキレの良さが実にいい。それも、膨大な読書量と知識に支えられてのことで、他者を寄せ付けないものがある。で、漫才のような楽しい語り口で辛辣な感想。彼らに適う者なし。この本では、第138回の芥川賞&直木賞を完全に的中させている。しかし、そんなことはどーでもいい。一番のキモは、「選評、選考委員メッタ斬り!」の章。ここ面白すぎ。おなじみ都知事の「てにをは」の用法の間違いを指摘。構文のまずさ、自由な文法、意味不明さをツッコムツッコム。「おまえこそが知れ!」に一人で大笑い。あと、渡辺ジュンちゃん、宮本テルちゃん、ツモ爺、アトーダさんもヤリ玉に上がっているが、どれも納得。ホント、オカシイ選考委員が多すぎる。そんなに言うならオマエが書いてみろ、と。愛があるのは浅田次郎、というのにも同感。石田イラ、長嶋有とのトークショーもなかなか面白かった。第3回メッタ斬り賞は、「私の男」。そうそう、これにも同感。 文学賞メッタ斬り!(2008年版(たいへんよくでき)
2008.07.31
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「チームバチスタの栄光」(2006/01)はテーマといい、キャラといい、衝撃的に面白かった。それからずっと海堂尊の作品には注目している。現役の勤務医なのに、年に2~3作出版しているのがすごい。才能ある人は時間に使い方も上手なんだなという模範例。最近読んだのは、「ジーン・ワルツ」( 2008/03 )で、不妊治療と産科医がテーマ。 崩壊寸前の産科医療について書きたかったんだな、というのがよくわかった。論文っぽい部分は飛ばし読み。しかし、少子化対策はこの辺からやらないとダメだな。厚労省を批判する部分には共感。不妊治療を援助したり、分娩費を無料にしたりできないもんかねぇ。他所の国に何千億円差し出すまえに国民を援助してくれよ、と思う。「ジェネラル・ルージュの凱旋」(2007/4/7)も医学の問題点を描いている。救急医療の弱点とAIの必要性をあまりにも力説しているので、はじめにテーマあきりといったかんじ。 AIについては、たかじんの番組に出演して熱弁をふるっていたのが記憶に新しい。「ブラックペアン」(2007/9/21) はペアンという手術器具にまつわる話。外科教室のヒエラルキーによって手術が左右されるという、患者にとっては薄ら寒くなるようなエピソードがいっぱい。ミステリー度の高さではピカイチ。 「螺鈿迷宮」(2006/11/30 )は終末医療がテーマ。読んでいる時はそれなりに面白かったが、あとに残るものがない。螺鈿調の表紙の美しさではピカイチ。 「ナイチンゲールの沈黙」(2006/10/6)は、唯一読了できなかった作品。どーも最初からひかれるものがなかった。でも、もう一度チャレンジしたい。「夢見る黄金地球儀」(2007/10)というライトノベルらしき作品もあるが、未読。 ブラックペアン1988 螺鈿迷宮
2008.07.22
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今ダントツに面白いエッセイストが、北大路公子。抱腹絶倒の可笑しさを最新作の「生きていてもいいかしら日記」で堪能。続いて前作の「最後のおでん」を読んでいる。あと、「枕もとに靴―ああ無情の泥酔日記」を読めば、全作品を読破したことになるのだ。「40歳すぎて独身で親と暮らし、仕事はしてるようなしてないような、趣味は昼酒、もちろん夜も飲んで泥酔」な作者。新たな無頼派登場だ。もうこれから発売されるごとに追っかけますよ。彼女が一生このままでいるか、それとも劇的な波乱に遭遇するのか見届けますぞ、とストーカーなわたくし。だらだらと過ごす日常生活を書いているんだけど、目次の見出しを見てもあまりに普通っぽくてちっとも面白そうじゃない。ところが、読んでみるとこれがなんとも可笑しい。自分を卑下するでもなく開き直るでもなく、負け犬とかお一人様とかの作家みたいにギャンギャン騒がず、自堕落な毎日を楽しんだり嘆いたりキレたり・・・ひたすらユルユルしている様子がまことに愉快天晴れ。そういうつまらないどーでもいいことを書いても読ませるのは、観察力と洞察力と文章力、この三拍子揃ってこそである。〆の文も気が利いて絶妙。「あまのにゅう」という謎の言葉をめぐる回想を書いた「泥酔メールの謎」。ここで決定的にハマル。これを読んで笑わない人とは一生わかりあえないだろう、と思うわたくし。北海道ではワイパーに夏用と冬用があるそうで、寒冷地はなにかと物入りだな~やっぱ老後は南の島に住みたい、と思うわたくし。「私は常に佐藤浩市が隣に引っ越してきた場合を考えて生きている。」とのくだりがツボ。 生きていてもいいかしら日記
2008.07.08
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なんとなく見始めた土曜ドラマ「監査法人」が面白い。4000人以上の公認会計士を擁する巨大監査法人を舞台に、若い会計士の男女をメインにして、組織、クライアント、銀行、検察、財政監督庁(だっけ?)の人間模様を描いている。1回目から迫力満点。公認会計士って出勤や監査の時にはスーツケースをごろごろ引っ張って行くんだね。本当か? 最近のドラマはNHKがダントツに良い。多少の粉飾は見逃す古いタイプの監査と主人公らが行う「厳格監査」がテーマ。理想と現実、仕事への疑問、組織内での苦悩をわかりやすく描いた硬派なドラマ。大型倒産あり、死人あり、家宅捜索あり、となかなかシビアな運び。こういうの好き。「厳格監査」を実行しながらも正義は人のためになるのかと仕事に疑問を抱く会計士若杉を「結婚しない男」でアベちゃんの部下だったつかもっちゃんが演じる。見かけによらず好演。なぜか妻に逃げられて娘と暮らしているが、こんな設定はいらない。今日は第4回。粉飾決算の件で検察の捜査が入って理事長が解任され、若杉の上司小野寺が新法人を発足させる。というまるで最終回のような展開。で、次回はトップとなった小野寺が下手こいたような予告。またまた波乱の様子で、もう最後まで見逃せない。取調べ場面での理事長橋爪功が真に迫っていた。若い検察官に日本経済の発展を担ってきたことを淡々としながらも恩着せがましく語るところがリアル。この人ホントに会計士(しかも悪徳)やってるんじゃないか、ってくらいに説得力あり。これは中央青山監査法人の事件がモデルかな? たしか、カネボウかミサワホームかの粉飾決算でこんなだったような記憶。テーマソングを歌う山崎まさよしの声がいい。
2008.07.05
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二度目の「コート・ドール」。偶然、去年の7月1日に来ていた。ちょうど1年。白金高輪駅から歩くと、方向がわからず迷ってうろうろ。三田駅から行くよりも近いのに。ランチコースは、お決まりの赤ピーマンのムースから。ムースのなめらかな食感もさすがだけど、周りのトマトのジュレが美味しいのなんの。これだけ別に一皿ください、ってくらいに好き。穴子のテリーヌ。これもすごい。テリーヌはあまり好きじゃないけど、これは美味しい。看板料理のカスベ。まるで白身魚のようなエイヒレの料理。蒸しキャベツとのコンビネーション良し。前回気になった酸味が、今日はちょうどよい。舌が変わったのか? 訊けば、シェフがフランス時代から30年以上作っている料理で、時代に合わせて味を変えている、とのこと。岩手豚のトントロのロースト。柔らか過ぎずほど良い弾力のあるお肉。あきぷはこれがお気に入り。アラカルトで、鴨とフォアグラの冷製を注文。二人分に分けてきてもらったけれど、フレンチサイズなので、半分でもかなりの量。ねっとりまったりしたバターのような味わい。生臭さも全くなくて、驚きの美味しさ。添えられた豆も美味しい。スープがついてないので、別注で。大葉シソと梅の冷製スープは、夏らしいさっぱりとした味。コートドールらしい酸味があってすっきりさわやか。これも二人でシェアしても充分な量。しかし、この追加2品で軽くコースの料金を越えた。口直しに青梅のコンポート。これもすっきりした味。デザートのルバーブのスフレは、好みではなかった。というか、「ルスフレ」の後ではどんなスフレも適わない。去年は酸っぱい味の料理ばかりで、良さがわからなかったけど、今回のように濃い味の料理と組み合わせると最強のフレンチになる。サービスのスマートさは抜群で、つかず離れずの気配りが素晴らしい。ぜひ今度は冬に訪れたい。
2008.07.01
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品川水族館に行きたかったけれど、休館日。じゃ、サンシャイン水族館にでもと池袋に来たものの、一度入ったことあるし、気が乗らなくて街をぶらぶら。しかし、暑い、暑すぎる。アルパかアルタかでお買い物。若者の店ばっかり。省エネが徹底していて、どこのお店に入っても暑い。トヨタのショールームでカーレースのゲーム。けっこう長くて楽しめた。新宿駅であきぷと別れて帰途につく。suicaを無くしたというので、私のを貸してやる。2000円くらいチャージしてたんだけど・・・1800羽田発 1945福岡着。
2008.07.01
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