読書日記blog

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2007.02.06
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カテゴリ: 教養・実用


幻冬舎新書



広告代理店、博徒、先物取引、株式投資顧問会社経営などを経験し、社会の裏を眺めてきたアウトロー作家が語る嘘の功罪。

人間関係の潤滑油としてのささやかな嘘から、欲望にまみれた詐欺師の嘘まで、多種多様のうそを紹介。善い嘘、悪い嘘を事例を挙げつつ紹介するのだが、早い話、周りに良い影響を与える嘘が善い嘘で、周りに害を与える嘘が悪い嘘ということ。理屈としては、真っ当至極でそんなに独創的だとは思えない。ただし、著者の体験談はかなり壮絶。それこそハードボイルド小説のワンシーンのような、堅気の人間には体験できないようなエピソードが多数出てくる。それが、この本の魅力だ。

いまの時代、「すべての嘘は悪」なんてことを信じている純粋無垢な少年少女がいるとは思えない。しかし、善き嘘をつこうと思っても、人生経験が少ないものには、上手な嘘は難しい。「嘘の功罪がわかれば大人というよりも、善き嘘を上手につけたら大人」なのではないだろうか。私は、嘘をつくのが下手だし、言わなくていいところでつい事実を言ってしまったりする。まだまだ修行が必要だ。以上をもって、「生まれて一度も嘘をついたことのない」若者による『大人のための嘘のたしなみ』のコメントとしたい。





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Last updated  2007.02.06 14:12:54
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