Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2024年03月05日
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カテゴリ: 絶対存在論



真理と学問
Ⅶ:認識論の帰結
我々は全ての人間知の意味についての学問として認識論を基礎付けた。この認識論を通じて初めて、我々は個々の学問の内容と世界との関係についての説明を手に入れる。この認識論は諸学の助けを借りて世界観に至ることを可能にする。我々は実証的な知を個々の認識によって獲得する。認識論を通じて我々は現実にとっての知の価値を経験するのである。我々は厳密にこの根本原則に固執したし、我々の取り組みにおいてどんな個々の知も利用しなかった。そのことによって我々は一切の一面的な世界観を超克した。一面性は通常、認識プロセスそのものに取り掛かる代わりに、ただちにこのプロセスの何らかの客観に近づくという研究に起因する。我々の議論に従えば、独断論はその「物自体」を、主観的観念論はその「自我」を、根本原理としては放棄しなければならない。というのも、「物自体」と「自我」は、その相互関係に関して言えば、思考において初めて本質的に規定されたからである。「物自体」と「自我」は、その一方を他方から演繹するようには規定できず、そのどちらとも、その特徴と関係に関して言えば、思考によって規定されなければならないのである。懐疑主
義は世界の認識可能性へのその疑念を放棄しなければならない。というのも、「所与」は、認識を通じて与えられた全ての述語によって未だ言及されていないので、「所与」には何も疑い得ないからである。しかし懐疑主義が、思考によって認識することが決して物に達しえないと主張したがるのであれば、思考によって熟慮することそのものを通じてのみ、それができることになるが、しかしそのことによって懐疑主義は、それ自身も誤りであることを証明している。というのも、思考によって疑いを基礎付けようとする者は、確信を裏付けるための十分な力が思考にあることを暗黙のうちに認めているからである。我々の認識論は、最終的に、一面的な経験主義と一面的な理性主義の両者をより高次の段階で統一することによって超克する。我々の認識論はこのやり方で両者を満たす。我々は、所与に関する一切の内容的な認識がただこの所与そのものと直接接触することの中でしか得られないということを示すことによって、経験主義者を満たす。我々は、思考とは認識の必要不可欠かつ唯一の媒介するものだと宣言するので、理性主義者もまた、我々の議論で思惑通りになる。我々が認識論的に基礎付けた世界観は、A.E.ビーダーマンによって主張される世界観と最も近いところで接する点がある。しかしビーダーマンは、自分の観点を基礎づけるために、全く認識論に相応しくない確定を必要とする。そこで彼は、前もって認識プロセスそれ自体を探求することなしに、存在、実体、空間、時間などといった概念を用いる。認識論プロセスにおいては最初にただ二つの要素――所与と思考――のみがそこにあるということを確定する代わりに、彼は現実の存在様式について話すのである。たとえば彼は次のように言う。§15「一切の意識内容においては二つの基本的事実が含まれている。1.その中では二種類の存在、つまり我々が感性的なものと精神的なもの、具体的なものと理念的なものと呼ぶ対照的な存在が与えられている」。§19「空間的-時間的現存在であるものは、物質的なものとして存在する。理念的に存在し、一切の生命の現存在プロセス及び主観の根拠であるものは、理念的に存在するものとして実在する」。このような考量は、認識論に本来あるべきものではなく、認識論の助けを借りて初めて基礎付けられるような形而上学に本来あるべきものである。ビーダーマンの主張が我々の主張に屡々似ていることは認めねばならない。しかし我々の方法は、彼のものとは全く合致しない。それ故に我々は、彼と直接対決する理由をどこにも見出さなかった。ビーダーマンはいくつかの形而上学的な公理の助けを借りて認識論の立脚点を獲得しようと努めている。我々は認識プロセスの考察を通して現実についての見解に到達しようと努めるのである。
【原注】
*39:A.E.ビーダーマン『キリスト教の教義』。第一巻における認識論的探究。この観点に関する徹底的な議論は、E.v.ハルトマンによって提供された。『現代の哲学を通じての批判的な歩み』p.200ff を見よ。そして我々は、ただそれだけで他の一切の知について説明できるもの、即ち知そのものの本質を予め精確に知ることなしに、客観的なもの(物、自我、意識等々)についての知を得ようと努めることが原因で、一切の世界観の争いが起こることを実際に示したと信じている。

参照画:Immanuel Kant-W




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最終更新日  2024年03月05日 06時10分08秒
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