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面接の前日、ついにママちゃんに転職の話をした。この瞬間が一番緊張したかもしれない。「まあいいんじゃない」ああ、よかった。その後に「給料変わらなければ」と言われた気がするが、聞こえないフリをしてその場をやり過ごした。とにかく、これで家族の同意は得られた。いざ面接へ。志望動機と自己アピールのシナリオは、頭へ叩き込み、完璧だ。準備は万端。……のはずだった。実際の面接は、思ったより“顔合わせ”だった。会社の概要と仕事内容を淡々と説明される。こちらが話すターンが来ない。そして最後に、突然の一言。「何か質問ありますか?」……え?えーっ!、シナリオにない展開。完全に想定外。質問?考えてない。頭の中が真っ白になり、その後の展開はほとんど憶えていない。何か質問したような気もするが、記憶にない。でもまあ、終わった。とりあえず終わった。
2026.10.12
転職をするには家族の同意が必要だ。それは分かっている。分かっているのに、まだ言えていない。水面下で面接までこぎつけた。ここまで来るのに、まあまあの勇気と、まあまあの勢いが必要だった。なのに、肝心の家族にはまだ何も伝えていない。この時点で、すでに作戦としては破綻している気がする。「今更転職なんて、ママちゃんになんて言えばいいんだろう」この問いが、今日ずっと頭の中でぐるぐるしている。賛成されなくてもいい。でも、猛反対されたらどうしよう。その未来を想像すると、口が開かない。明日は面接だ。スーツを準備していても、ママちゃんは何も言わない。ただ静かに、いつものように家の時間が流れていく。その沈黙が逆にプレッシャーで、「早く言わないとなぁ」という気持ちだけが焦っていく。タイミングを見計らっている。そして今日、どこかのタイミングで言う。たぶん言う。言えるはずだ。言えたらいいな。
2026.10.05
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