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もちもちポムポムプリン焼き仕事で酷く疲れた夜。息子は帰宅が遅いし「夕飯はいらないから」とメールがあり、さて私は何を食べようかと考えました。自分だけならコンビニ弁当で充分。それにしても冷たい雨は降っているし、刺すような風が吹き付けています。そんな中、私は傘をさし、コートの襟を立て、一歩を踏み出したのです。私の頭の中では中島みゆきの『地上の星』が流れています。みゆきの力強く高らかな声が、私の折れそうな心を激しく鼓舞します。(気分はプロジェクトXに登場する勇ましき挑戦者になったつもりです)向かうは、ローソンです。そんなわけでローソンに出かけて来ました。こちらの筆頭管理人が、「ローソンがサンリオとタイアップして可愛いスイーツを出したよ」と、情報を持って来たのです。ライターである私も含め、お互い二十代の息子を持つ親であり、言わずもがな、人生の折り返し地点を悠に越えた年齢であります。いい年してサンリオキャラクターに目を輝かせるだなんて、いかがなものかと思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、侮るなかれ、サンリオキャラは永遠のメルヘンなのです。単なる癒しキャラとはわけが違います。ささくれ立った感情を優しい気持ちにさせてくれる、奇跡のキャラクターなのです。筆頭管理人がどこから見つけて来たのか、ローソンで絶賛発売中のサンリオコラボ商品の画像をいくつか見せてくれたのですが、それらのどのスイーツも可愛いのなんのって!ハッキリ言って、これらの商品は食べるためのものではなく、拝むもの(?)なのではとさえ思ってしまいました。〝もちもちポムポムプリン焼き〟について、てっきり蒸しパンだと思い込んだ私は、「サンリオの蒸しパンは・・・」と話し出したところ、すかさず「蒸しパンじゃない、スイーツだよ」と筆頭管理人の訂正が入るしまつ。「はぁ、さようですか」と、半ば右から左に聞き流す私ではありますが、画像だけではわからない〝もちもちポムポムプリン焼き〟のことが頭から離れません。「このスイーツは食べてみなければわからないよ」と、何やら哲学的なことを呟く筆頭管理人。まるで「食べた者だけがこのスイーツの何たるかを語るに足るのだ」と言わんばかり。なるほど。私は今回、ローソンでたった一個だけ残っていたこの〝もちもちポムポムプリン焼き〟をゲットしたことで、すべてを悟りました。ポムポムプリンはその可愛い表情だけではなく、もちもちとした食感と甘さ控えめプリン味のクリームを、疲労困憊の現代人に捧げることで、ある種の「救い」の手を差しのべているのです。アンパンマンが空腹の仲間にその身を食べさせるのと同じ理屈なのです。ポムポムプリンが寝そべっているあの形をよく見てご覧なさい。(←一体私は何様のつもりなのか⁈)それはまるで、お釈迦様が涅槃に入られるときのお姿にも似ています(?)みなさん、ローソンに行かれたらぜひともスイーツの棚をご覧ください。〝もちもちポムポムプリン焼き〟が一個でも残っていたら、恭しくレジに持って行き、自宅でゆっくり召し上がってください。おそらくきっと、日ごろの疲れや苛立ちを解消してくれることでしょう(笑)もちもちポムポムプリン焼き 158円(税込み)ご参考まで、割引きでゲットしました\(^o^)/
2020.01.31
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【女神の見えざる手】「ロビー活動は予見すること。敵の動きを予見し、対策を考えること。勝者は敵の一歩先を読んで計画し、敵が切り札を使ったあと、自分の札を出す」2016年のアメリカ大統領選では、「まさか」のどんでん返しが起き、トランプ氏が当選した。絶対的な政界内部者であるヒラリー・クリントン氏を打ち破ったのである。と言うのもトランプ氏はそれまで実業家であり、まったくの政界外部の人だったので、全米に「激震」が走ったわけだ。建前的には、既存の政治体制へのしがらみがなく、トランプ氏なら深刻化している様々な社会問題(移民問題、所得・教育の格差、ジェンダー問題等)をどうにかしてくれるのではないかと言うアメリカ国民の期待感の現れとも捉えることができる。だが、当選の理由は果たしてそれだけなのだろうか?今年の秋、いよいよアメリカ大統領選挙が実施される。すでに今、水面下では始まっているであろうロビー活動の勝負やいかに、乞うご期待、てなものだ。※ロビー活動とは、企業や業界が何らかの要望を実現するため、国会議員や官僚などに働きかける行動のこと。(Wikipedia参照)私は『女神の見えざる手』を観た。政治ロビイストとして活躍するエリザベス・スローンを主人公にした作品である。ストーリーはこうだ。エリザベスは敏腕ロビイストとして大企業であるコール=クラヴィッツ&Wにおいて、陣頭指揮を執っていた。しかし、勝つためには手段を選ばず、一切の妥協を許さない仕事ぶりは、クライアントから高く評価される反面、敵も多かった。あるときエリザベスは、圧倒的な資金力を誇る銃擁護派団体から依頼を受ける。それは、新たな銃規制法案に対し女性の銃保持を勧めるロビー活動で、要は廃案に持ち込んで欲しいと言うものだった。するとエリザベスはそのオファーに対し、大きな口を開けて笑いながらきっぱり断る。その傲慢にも見える態度に激怒した上司は、「それなら君にいてもらう必要はない」と解雇を言い渡す。その晩、新聞記者のフリをしてコメントを求める男がエリザベスに近寄って来る。最初は歯牙にも掛けない態度を取っていたエリザベスだが、男が銃規制法案の成立に尽力するシュミットであることを知り、興味を持つ。結果、コール=クラヴィッツ&Wでエリザベスと同じチームとして働いて来た部下を引き抜き、シュミットの会社へ移籍する。そんな中、特に目をかけて来た腹心の部下であるジェーンは、エリザベスと袂を分かち、コール=クラヴィッツ&Wに残ることになった。しかしそのことがエリザベスにとっては大きな痛手となる。ジェーンはエリザベスの右腕として働いて来たため、エリザベスのやり口を熟知していたからだ。その後、エリザベスの戦略により、銃規制法案の賛成派議員を徐々に増やしていくことに成功する。ところが、豊富な資金力に物を言わせる銃擁護派団体も負けてはいない。次々に策を仕掛けてくるのだった。『女神の見えざる手』は、ジョン・マッデン監督の作品だが、代表作に『恋におちたシェイクスピア』がある。どちらにも共通するのは、どことなく感傷的なところがある点だろうか。ジェシカ・チャステイン扮するエリザベスは、クールでスタイリッシュでキレキレのキャリア・ウーマンだが、時折トイレにこもって安定剤を飲むシーンを見ると、強く見えても実はメンタルがすり減っているのだと表現されている。また、プライベートでは彼氏もいないため、ホテルにエスコートサービス(コールガールの男性版)を呼び同衾するのだが、感情の波に溺れる一人の女性の横顔が垣間見える。これも、エリザベスを冷血・非情なだけの女性に見せないための演出かもしれない。作品の根本はアメリカ銃社会に一石を投じるものとするレビューが多く、おそらくそれも当たらずも遠からずだとは思うが、実はロビイストについてフォーカスを当てているような気がする。エリザベスと言うロビイストを見ていてもわかるように、自分の信念や正義を貫くにはキレイゴトだけでは解決しない。結果を出すには義理・人情に囚われず、手段を選ばず、一切の妥協を許さないと言う鉄の意思が必要なのだ。主演のジェシカ・チャステインは私生活でも女性の権利を守るため、様々な活動を行なっている。(Wikipedia参照)思想的にもリベラルな彼女にとって、エリザベス・スローンと言う有能なロビイストは、正に適役だった。日本には「ロビイスト」と言う表立った職業はないが、何か物事を成し遂げるためには戦略家の存在は絶対である。一見の価値あり。2016年(米)、2017年(日・仏)公開【監督】ジョン・マッデン【出演】ジェシカ・チャステイン、マーク・ストロング
2020.01.26
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★★ バスチー ★★社会人になってからの私たちは皆、勤労の義務を課されているため、否が応でも働いて税金を納めるわけです。国民の義務をきちんと全うしてこそ、私たちは心地良く暮らすことができます。晩酌にビールやワインを飲んで、一日の疲れを癒やす方々もおられるでしょうし、アマゾンのプライム会員になっておられる方々は、自宅にいながら映画を楽しまれていることと思います。そうやって日々、自分自身を労い、自然体を取り戻していくのです。私も日々の生活の中で時間を作り出し、好きなことをやっています。本当は大好きなスタバで毎日のようにカフェラテを飲み、スイーツを楽しみたいところなのですが、お財布の都合でそれも許されないので、その代わりとなる何かを見つけようと日々模索しています。そんな中、ささやかな楽しみを見つけました!コンビニスイーツを食べることです。今さらですが・・・こちらのサイトの筆頭管理人も甘い物が好きな部類に入るのですが、どこで調べて来たのか「バスク風チーズケーキが流行っているらしい」と教えてくれました。「バスクって一体なに?」「そりゃあれだよ、ほら、バスクさ」なんだかちっとも要領を得ないため、Wikipediaで調べたところ、フランスとスペインの両国にまたがっている一部の地域をバスク地方と呼ぶのだとか。なのでざっくり言ってしまえば、そのバスク地方に伝わるチーズケーキ的なもの、と言う意味でしょうか。「ローソンで売ってるやつがヤバいらしい」との情報を得て、私はさっそくローソンまで足をのばしました。第一希望は〝スノーバスチー〟と言うネーミングの、上にチーズクリームが乗っかってるチーズケーキをゲットすることでした。ところが天はそれを許しませんでした。悲しい哉、1つも残っておらず、私が出向いたときには売り切れていました。仕方なくスタンダードの〝バスチー〟(バスク風チーズケーキの略)を2つ購入しました。1つはもちろん自分用、もう1つは息子の分です。大きさは拍子抜けするほどの小ぶりで、見た目だけだと物足りなさを感じさせました。でもこのぐらいの大きさを若い女の子たちは「可愛い」と表現するのでしょう。3時のおやつとしても、夕食後の別腹(べつばら)を満たすにも適度な大きさなのです。さて、お味はどんなものか?うんうん、美味しい!比較の対照にはおかしいけれど、スタバのNYチーズケーキと違って、チーズチーズしたコッテリ感がなく、食べやすいし甘さもちょうど良い。23歳の息子にも感想を聞いてみると、「マジヤベー」のひとこと。(あえて訳すと、スゴく美味しいの意)「これまで食べて来たチーズケーキの中で一番うまい!」と大絶賛。(ああ、この記事をローソンの社員の方々に読んでもらい、スイーツ企画開発の励みにしてもらいたいものです・笑)しかも息子、「毎日、食べたい」などと言うしまつ。コンビニスイーツと言えども侮れません。若者の胃袋を掴んで離しません。ちなみにセブンイレブンでも〝バスク〟と言うネーミングで販売しているようです。価格はローソンの〝バスチー〟が215円(税込み)で、セブンの〝バスク〟は257円(税込み)です。両者のバスク風チーズケーキを食べ比べてみるのも面白いかもしれませんね。どちらにしてもこの価格でほぼほぼ毎日スイーツを楽しめたら、どんなに豊かなものとなるでしょう!みなさんもトレンドを身近なところから発見されてはいかがでしょうか?~ご参考まで~~さらにご参考まで~令和二年1月26日産経新聞朝刊より
2020.01.22
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【アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場】「言わせてもらえば、恥ずべき作戦ね。あなたは安全な場所にいながら命令を下したのよ」「私は爆弾直後の現場処理を経験した。それも5つの自爆テロ現場でのことだ。地面には遺体が散乱していた。今日、コーヒーとビスケットを手にモニターを見ていたことは怖ろしいことだ。だが彼らがやったであろうことはもっと怖ろしいものだ。・・・決して軍人に言ってはならない。彼らが戦争の代償を知らないなどと」近年、世界のあちらこちらでテロ事件が勃発している。私も含めて忘れかけているけれど、2015年にパリで130人も死者を出しているし、2016年にはバグダッドで220人もの犠牲者を出しているのだ。(Wikipedia参照)そのつど、世界の警察として君臨し続けて来たアメリカが標的を発見し、ミサイルを発射するのだが、そんなものはまるでモグラ叩きのようにキリがない。半ばお手上げ状態のオバマ前大統領は「アメリカは世界の警察ではない」と宣言してしまったほどだ。この発言の影響は大きかった。どれほどリベラルで平和主義な大統領だったか知らないが、その一言はかなり「ヤバい」ものだった。「しめしめ」と思ったであろう中国という軍事大国が、たい頭して来た。(甘く見てはならない。孫子の兵法を操る国である)世界のトップを気取っているアメリカをその座から引き摺り下ろそうと言うわけだ。前置きが長くなったが、第二次世界大戦やベトナム戦争のときと大きく戦争の形が変わった現在。人間同士が武器を手にしてドンパチやるアナログの時代は終わり、今やドローンと呼ばれる無人攻撃機からチョイチョイと手元のスイッチを操作し、ミサイル攻撃する、と言う手法。そのドローン攻撃を扱ったのが『アイ・イン・ザ・スカイ』である。(直訳すれば〝空にある目〟の意)ストーリーはこうだ。ソマリアを拠点とするイスラム過激派のアル・ジャバーブという凶悪なテロ組織を取り締まるため、イギリスとアメリカは合同チームを作った。アル・ジャバーブには英国籍の女性テロリストが入っていて、ケニアの首都ナイロビの隠れ家に潜んでいることを確認する。隠れ家の中のようすを偵察するため、昆虫型小型ドローンを飛ばし、内部映像の撮影に成功する。すると屋内では、狂信的なテロリストたちが爆弾を巻いたベストを着用し、このあとすぐにでもテロを決行しようとしている様子がうつしだされた。本来なら、イギリスの友好国であるケニアでは、事を大きくしないためにもテロリストらを逮捕・捕獲することで決着をつけたかったのだが、作戦変更。英国軍のキャサリン・パウエル大佐はテロリストのアジトへの攻撃を決定する。テロリストらが、多くの人々で賑わう市街地で自爆テロを決行すれば、その被害はぼう大なものになる。一方、テロリストらがアジトにいる間にミサイル攻撃をすれば被害はもっと少なくて済むから、と言う算段である。パウエル大佐からの司令により、ドローン・オペレーターがミサイルの発射準備に入ったところ、なんと標的の側の路上で、まだ幼い少女がパンを売り始めたのだ。慌てたドローン・オペレーターは発射を中止。パウエル大佐は予期せぬ民間人の巻き添え被害の分析を依頼すると共に、その数値を内閣府に報告。上の判断を仰ぐ。パウエル大佐の上司であるベンソン中将は、パンを売る少女を犠牲にしてもこの機を逃さずテロリストらを壊滅することを主張するが、政治家たちは難色を示す。議論は平行線となってしまい、だれも攻撃命令を下せない状況が続くのだった。私はこの作品を見て本当に驚いた。なんだかいろんな役割がそれぞれにあるのだが、みんな所在地がバラバラなのだ。まとめると次のようになる。アメリカ・ラスベガス空軍基地→①ドローンのリモコン操縦センター ②スパイ衛星のカメラ操作オペレーターハワイ→映像解析センターイギリス・ロンドン→英国軍将軍ほか政治家らの集う内閣司令室「コブラ」上記以外にケニアの地上部隊ももちろん存在する。このことから何がわかるかと言えば、もはや戦争は人間同士が血生臭い戦場で武器を持ってドンパチやるのではなく、もっと快適な場所でモニターを見ながら軍人以外の政治家や法律家が議論を交わし、AIの出した被害数値の確認をして、最後は人が判断を下す、と言う一見とてもスマートで合理的なものへと変貌を遂げた。でもそれが本当に正しいことなのかは分からない。AIの算出する被害確率が何百人単位の被害ではなく、わずか数人の被害ならばミサイル攻撃のボタンを押しても問題ないのかと問われれば、フツーの常識人なら「No」と答えるだろう。そもそも人の命の重さを人数で推し量ることなどできるわけがない。この作品のテーマはそこにある。「この攻撃ボタンを押したら標的であるテロリストら以外に65%の確率で幼い少女が巻き添えになって死ぬ。でも押さなければ、凶悪なテロリストたちが大勢の人々で賑わう街に出て自爆テロを行い、80人もの民間人が必ず死ぬ。さて、どちらを選ぶ?」と言うものである。ネタバレになってしまい恐縮だが、ラストは攻撃命令が出て、パンを売っていた幼い少女は死ぬ。攻撃ボタンを押したドローンのリモコン操縦者は涙を流さずにはいられない。罪のない、未来ある少女を巻き添えにしてしまったのだから。その罪悪感たるや、想像を絶する。さすがはイギリス映画だと感心したのは、このラストによりキレイゴトに終わらせなかったことだ。アメリカ(ハリウッド)なら、何らかの奇跡が起こって少女は助かる、と言う結末にしたかもしれないからだ。私は、あえてこの後味の悪いラストに仕上げたことで、視聴者を震撼させ、何かを思考させることに成功していると思う。2回3回と繰り返し見てみたくなる映画ではないけれど、メンタルにズッシリと来る感覚は分かって欲しい。みなさん、ぜひ一度ご覧下さい。【公開】2016年【監督】ギャヴィン・フッド【出演】ヘレン・ミレン、アーロン・ポール、アラン・リックマン
2020.01.18
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いつもの私の習慣となっているカフェでのひととき。嗅覚を撫でるような芳しいコーヒー豆の香りに包まれて、おひとりさまを心ゆくまで堪能するのです。---などと言えばものすごく優雅に、聴こえは良いのですが、実際はショッピングモールの一角にあるスタバで、カフェラテを飲みながら何か良さげなケーキをにんまりしながらフォークでつついてるだけのことです。なので、遠くの方で迷子の泣き叫ぶ声が聴こえたり、近くではオバちゃんたちがガハハと笑う声が入り混じり、喧騒そのものです。はい。とは言え、仕事をしているわけではなし、ぼんやりまったりしていられるのでこれほど贅沢なひとときはありません。私と同じくおひとりさまを満喫しているお客さんが何人かいますが、男性が多いようです。女性は複数人で楽しそうにお喋りしています。男性は一人でコーヒーを楽しむ術を知っているのでしょうね。仕事のちょっとしたコーヒーブレイクにスタバを選んでふらりと来ているのかもしれません。この雰囲気も、平日と土日ではおそらくきっとガラリと変わるのでしょう。べつにお隣の男性をジロジロ見ているわけではありませんが、なんと、シフォンケーキを食べています。(しかもドーナツも。)これは一つの発見です。今さらではありますが、スイーツは若い女性のためだけにあるのではなく、甘党の男性にも、もちろん年配の方々にも天から平等に与えられた嗜好品なのです!そんな発見をした私が食べたのは〝ストロベリーディスカバリー(発見)〟です。見た目からして鮮やかなピンクで、女子のハートをくすぐる彩りではあります。味の見当がつかない、欧風の洋菓子。一体どんなものなのかと興味津々の私。てっぺんにちょこんと乗っかっているクリーム状のものはメレンゲでした。口の中でフワフワと溶けていく感じ。内側のストロベリームースを巻いているスポンジ生地は、しっとりとしていてわずか2~3ミリ。ほぼほぼムースを食べている感覚でした。甘さはかなり控えめで、ほど良い酸味と咀嚼をしなくて済むような食感を楽しめました。それにしても何という完成度の高い洋菓子なんだろう?見た目も味わいも店内の雰囲気も、何もかもがバランスの取れた、渾然一体となっているのです。申し分のない美味しさなのです。ただ、いかんせん私はいちご大福が恋しくなりました。つくづく自分は和菓子が好きなのだと実感した瞬間でもあります。これも一つの発見でした。余談ですが、この日スタバで優雅なひとときを過ごしたあと、同じショッピングモール内のとある店舗でカチンと来る出来事がありました。その出来事はあえて記事にはしませんが、そこの若い店員から私の逆鱗に触れる言動を吐かれ、今までになく私の中にフツフツと赤く燃えたぎるマグマのような怒りを覚えました。(しかし私は店頭でケンカするほど子どもではありませんから、そのまま引き下がりました。)私はこれほどまで激しい一面を持っているのかと、我ながら驚きました。それも今日の一つの発見でした。ストロベリーディスカバリー(460円/税抜き)は、そのネーミングの通り発見の多いスイーツなのでした。
2020.01.13
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【空母いぶき】「武力など使わなくとも、平和は維持できると信じてきた日本。それが幻想だと気付かされた最初の総理が俺か・・・。石渡、責任はどうやって取る?」「・・・」あけましておめでとうございます。皆さん、お健やかに、のんびりと、このお正月をお過ごしのことと思います。本年も吟遊映人を何とぞよろしくお願いいたします。さて、令和になって初めての記事はこちら、『空母いぶき』についてである。なぜこちらの作品を選んだかについては割愛する。だが、新年早々ただならぬ内容を扱ったこの作品を見たことで、正月ボケが一気に吹き飛ぶこととなった。と言うのも、『空母いぶき』は日本国憲法第九条に対する限りなく批判めいた、それでいてどこかで肯定するかのようなジレンマを絶えず感じさせる、主義主張としてはかなり不安定な作品だからだ。おそらくきっと、原作を掲載していた『ビッグコミック』誌上では、作者の主張がよりハッキリとしたものであることは間違いない。問題はそのオリジナルのマンガをどの程度脚色し、演出し、実写映画化したのか、と言うことである。残念ながら私はオリジナルの方を知らない。あくまでこの映画作品が私の中の〝オリジナル〟であるから、この作品について思うことを忌憚なく記事にしたい。まずはストーリーについて。12月23日、巷ではクリスマスを目前に華やいだ雰囲気に包まれていた。一方、日本の領海の南端に位置するハルマ群島の初島には、国籍不明の船団が上陸した。日本の領海・領土を侵したのは東亜連邦であった。日本国政府は海上警備行動を発令。海上自衛隊・第五護衛艦隊を派遣。センターは空母いぶき、周囲を守るのは護衛艦あしたか、いそかぜ、はつゆき、しらゆき、そして、はやしおの5隻。さらには潜水艦を含む部隊である。ある種のテロ集団である東亜連邦による先制攻撃のため、いぶきが損傷。いよいよ大掛かりなミサイルや魚雷の攻撃が始まる。内閣総理大臣の垂水は、次々と伝えられる戦況報告に緊張を隠せないでいた。日本国憲法第九条にがんじがらめとなり、強硬派の意見を抑えることがやっとのような状況にあった。東亜連邦は、国際法や外交上の常識がまともに通じる相手ではなく、悠長に対話による解決策など講じる余裕は全くなかった。事態は刻々と悪化していくのだった。ざっくり言ってしまえば近年の尖閣諸島問題をテーマにしている。無論、領海侵入したのは中国で、日本の実効支配打破を目的としたものであることは言うまでもない。当時のニュースでも話題になったことだが、日本の領土・領海である尖閣に、中国公船が平気の平左衛門で侵入することが常態化してしまったのである。日本政府も、それはもう慌てた。寝耳に水の状態になって初めて「ヤバいぞ」と、重い腰を上げたわけだ。なにしろ、重大な領海侵犯であるにも関わらず、政府としてはその成り行きを指を加えて見守ることしかできない。(その理由は今さら言うのも憚られる)一部のリベラリストは、「共同領有」とか「平和的な対話で」などとキレイごとを並べる。だがそれは不可能である。政治についてまるで疎い私でさえ、地政学的に尖閣諸島は死守しなければならない日本固有の領土であることは理解している。『空母いぶき』は、おそらくこの問題を婉曲的にテーマとして取り上げたかったのであろう。とは言え、近い将来こう言うことが起こるかもしれないと言うシミュレーションからは程遠く、正直リアリティに欠けていた。〝反戦〟と言うテーマを掲げるのだとしたらあまりにも稚拙で無謀な設定だし、〝憲法改正〟を訴えるものだとしたら主張がブレすぎて分かりづらい。まるで映画制作者の意図が読めず、不安定極まりない内容である。不幸中の幸いなのは、このような脚本であっても主役に扮した西島秀俊は冷静で落ち着いた演技を見せてくれたし、総理大臣役の佐藤浩市もびっくりするぐらい徹頭徹尾政治家らしい政治家を演じてくれた。それはもう見事な演技力である。さすが。プププと笑ってしまいそうになったのは、ラストの方で、コンビニで働くアルバイトの女の子が店長に向かって「メリークリスマス、サンタさん!」と言うシーン。これってもしかして『戦場のメリークリスマス』へのオマージュなのだろうか?閑話休題。百歩譲って、この作品をエンターテイメント作品として捉えたとき、怪獣を相手に必死で自国を守ろうとする自衛隊の姿を描いた『シン・ゴジラ』の方に、私は軍配を挙げてしまうだろう。比較の対照にしてしまい、申し訳ないが。そう言う意味で、皆さんにおすすめはしないけれど、西島秀俊ファンが最後の砦となる作品、とだけ付け加えておこう。【2019年5月公開】【監督】若松節朗【出演】西島秀俊、佐々木蔵之介、佐藤浩市
2020.01.04
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