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2009.09.25
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カテゴリ: 映画/青春

「旬太郎、俺・・・会社辞めて女房と一緒にいること、後悔してないんだ。幸せってな、自分の気持ちに嘘つかないで生きることだって・・・この歳になってようやくわかったよ」

ホームドラマは、どんな時でも我々庶民の味方だ。
派手なアクションやスリリングな場面からは程遠いけれど、お茶の間で肩の力を抜いてあっさり風味で軽くいただくスナック菓子のような役割を持っている。本作「築地魚河岸三代目」も青春コメディ、あるいはラブコメディのようなジャンルに区分され、視聴者に優しい作品に仕上がっている。
原作はマンガのようだが、映画ではキャラクターのそれぞれに個性を持たせ、誰一人として浮いた存在を作らない自然な演出を心がけているように思えた。

東京は青山に本社を置く商社に勤務する赤木旬太郎は、上司からリストラ対象者の名簿を渡されていた。
その中にはかつて世話になった上司の名前も含まれていて、リストラの宣告をすることに思い悩む。
一方、恋人の明日香が早朝から自転車に乗ってどこかへ出掛けるところをたまたま目撃し、追いかけてみたところ、なんと築地市場の仲卸「魚辰」の一人娘であることが判明。
しかし、明日香が装飾デザイナーの仕事と家業を掛け持ちでがんばっている姿に心動かされる。
旬太郎は足手まといを承知の上で、市場の手伝いを始めるのだった。

主人公の旬太郎役を演じた大沢たかおだが、この役者さんは主婦層にとりわけ支持されている。
甘いマスクに高身長、洗練されたファッション感覚などが人気の所以かもしれない。
そんな彼のモデル時代からの熱狂的なファンも、今は子を持つ主婦となり、役者として活躍する彼を影ながら見守り続けている図式になるのだろうか。
大沢たかおの代表作に、「世界の中心で、愛をさけぶ」「ミッドナイト・イーグル」「解夏」などがある。
どの作品も大沢たかおの持ち味をグッと引き出してくれる要素のある、すばらしい映画であった。
本作「築地魚河岸三代目」も、例外ではなく、二枚目半のキャラを大沢たかお独自の世界観で、イヤミのない魅力的な主人公に仕立てている。
また、彼を取り巻く魅力的な脇役陣も見逃せない。
ハートウォーミングなホームドラマなのだ。

2008年公開
【監督】松原信吾
【出演】大沢たかお、田中麗奈

また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。See you next time !(^^)






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最終更新日  2009.09.25 11:43:29
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