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2009.11.17
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カテゴリ: 映画/時代劇

「いてーが!!」
「・・・どんな馬鹿でもな、男には義理というものがある。その義理を欠くんでにゃあぞ(お金を渡す)」
「わかった」

浪曲でお馴染の森の石松の墓は、静岡県周智郡森町は大洞院の門前に建てられている。

遠州の小京都森町は、白壁の土蔵や遠州瓦の家がそこかしこに点在する。
そこは、火伏せの神として祀られる秋葉神社へ通ずる街道の宿場町として栄え、その名残りなのか今なお道幅が狭く、家並みが入り組んでいる。
森の石松についての伝承は、諸説ある中で、現在の浜松市浜北区において騙し討ちに遭い死亡という線が有力である。
酒飲みの博打好きだが愛嬌があり、次郎長からはとりわけ愛された侠客の一人であった。



駿河国は清水に一家を構えるようになった若き次郎長は、喧嘩の仲裁などにより徐々にその名を近隣諸国に轟かせた。
参謀役の大政、法印の大五郎、森の石松、追分の政五郎など個性豊かな子分たちにめぐまれ、渡世修行に余念がなかった。

本作「次郎長三国志」は、過去にも何度かリメイクを繰り返され、さして目新しさはないというのが正直なところだ。
だが、時代劇の中でしか見られなくなりつつある人情話やチャンバラ、駑馬の風景などはかえって新鮮味があり、思わず惹き込まれてしまう。
次郎長役の中井貴一は、さすがに貫禄があった。
セリフの一つ一つを粋に言い回すところなど、まるで舞台俳優然とした潔さが感じられた。
また、次郎長の右腕という設定である大政役の岸部一徳も、侠客らしからぬ高潔なイメージで飄々とした演技を披露してくれた。
「次郎長三国志」は、古き良き近代日本の歴史と伝統に触れたような、義理人情にあふれた時代劇作品なのだ。20091117b

2008年公開
【監督】マキノ雅彦
【出演】中井貴一、鈴木京香、岸部一徳


See you next time !(^^)





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最終更新日  2009.11.17 08:08:55 コメントを書く
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