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2011.03.25
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カテゴリ: 映画/青春

「僕が弱くてすぐあきらめるってことを? 本当のカンフーは違う。“絶望から立ち直るのは自分次第”って言ったよね? (僕が)立ち上がるのに手を貸して!」

こういう作品は、青春映画の代表格と言って差し支えないだろう。
弱虫で臆病な少年が、自分に自信を持つことで克服してゆく。
その自信は人によって様々だが、本作においてはたまたま“カンフー”であっただけのこと。
だがその“カンフー”との出合いにより、少年は大きく成長を遂げるのだ。
本作でカンフーの師匠役になるのはジャッキー・チェンだが、やっぱりこの人のアクションは本物だ。
ここ最近は、アクションに頼らないシリアス・ドラマに傾倒していたジャッキー・チェンだが、本来の持ち味からして、やっぱりアクションあっての役者さんのような気がする。
そういう点で、本作「ベスト・キッド」におけるカンフーの師匠という役柄は、ジャッキー・チェンにとって面目躍如たるものであろう。

当時のジャッキー・チェンの凄まじい人気を、今の若い人たちは知っているだろうか?


母子家庭に育つドレは、デトロイトから北京へと引っ越す。
黒人少年で、しかも北京語の分からない12歳のドレにとっては、戸惑うことばかりであった。
公園でバイオリンの練習をしている少女メイと出会い、仲良くしゃべっていたところ、いきなりドレは数人の少年たちからからまれる。
カンフーに長けた、少年たちの執拗ないじめを受けたドレは、学校に通うのも億劫になる。
ある日、いじめを受け、トドメをさされそうになったドレを助けたのは、アパートの管理人のハン。
ドレは強くなりたいと思い、ハンにカンフーの教えを請うのだった。
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主人公ドレ役に扮するのはジェイデン・スミスで、周知の通り、ジェイデンの父親はウィル・スミスである。
吟遊映人が察するに、ウィル・スミス自身が強くなりたいと思って、ブルース・リーあたりに傾倒したのかもしれない。
根強い人種差別や、将来的な不安などを抱えた若かりし頃、強い男になって他者を見返してやりたいと、意気込んだ時期があるのではなかろうか。
その執念が、息子であるジェイデンに受け継がれるようにして、ウィル・スミス自身は製作者サイドに回り、思いを託したのかもしれない。

日常の何気ない動作が、身を守る防御となり、攻撃の姿勢にもなるという自然主義的発想は、東洋哲学にも似て大変おもしろかった。
本作は、青春の苦悩と克服を描いた、力強く爽やかな作品であった。
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2010年公開
【監督】ハラルド・ズワルト
【製作】ウィル・スミス他


また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。
See you next time !(^^)





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最終更新日  2011.03.25 08:13:19 コメントを書く
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