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2013.02.25
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【天使と悪魔】
20130225

「奴らはいつもこういう仕事を俺に依頼してくる。“神の仕事”を引き受けるからあらゆる宗教に頼まれる。・・・奴らは正しい。神に復讐心があるから俺が生まれた。お前らを殺さないのは・・・丸腰で殺せと言われてないからだ。だが俺を追えば話は別だぞ。・・・用心しろ、相手は神の僕たちだ」

本作「天使と悪魔」は、言わずと知れた「 ダ・ヴィンチ・コード 」の続編である。
しかし実際の原作では、「天使と悪魔」がシリーズ第1弾の作品となっている。
舞台となるのは、イタリアはローマ市内にあるヴァチカンである。
ヴァチカンは、その規模の小ささから考えられないことだが、正統な独立した主権国家である。
例えばそれを日本の本土に置き換えて考えてみると、真言宗の総本山でもある高野山が独立した主権国家であるようなものだ。
(※ちなみにヴァチカンはカトリック教会の総本山である)
余談になったが今回の作品は、宗教色は意外にも強くなく、サスペンス性を全面に打ち出している。
例えばそれは、科学と宗教の対立という近代の忌わしい弾圧には大して触れず、逆にリベラルな立場を通す教会側を批難する場面が出て来る。

そしてその狂信的な信仰心のある聖職者こそが、今回の犯人として設定されているのだ。

欧州原子力核研究機構において、核エネルギーを凌駕する反物質の生成に成功した。
ところが同研究所の科学者が何者かによって殺害される。
さらに、反物質も犯人によって盗まれてしまう。
そこでイタリアの警察から、ハーバード大学のロバート・ラングドン教授に白羽の矢が当てられ、事件解決のための助力を求められる。
一方、ヴァチカンでは新しい教皇を選出するためのコンクラーベの真っ最中であった。

そんな中、次期教皇の有力候補とされる4人がいずれも失踪。
なんと、秘密結社・イルミナティを名乗る者による犯行で、その失踪した4人を1人ずつ殺害していくのだった。

吟遊映人は、自他ともに認めるサスペンス好きということもあり、ユアン・マクレガーが登場した時点で「あ、この人怪しいかも」と、ピピッと来た。
(無論、本作の犯人である←ネタバレご容赦)
「スター・ウォーズ~エピソード1~」では、若きオビ=ワン・ケノービ役を演じ、一躍大スターにのし上がった。

「天使と悪魔」は、実にミステリアスでスリリングに富んだ名作なのだ。

※前作「ダ・ヴィンチ・コード」の記事は コチラ まで(^^)

2009年公開
【監督】ロン・ハワード


なお、毎日新聞の余録(2013年02月21日付)で、コンクラーベのわかりやすい説明がありましたので、以下に掲載させていただきます。
ご参考くださいな♪

ローマ法王を枢機卿(すうききょう)の3分の2の多数決で選ぶことになったのは12世紀である。その100年足らず後には「コンクラーベ」、つまり「鍵をかけた部屋」に枢機卿を集める密室選挙方式がグレゴリウス10世の回勅(かいちょく)によって公布された。
目的は枢機卿に監禁の苦痛を与えることで選出を早めるためだった。というのもグレゴリウス10世選出には2年9カ月もかかり、怒った人々が枢機卿を厳寒の野外に引き出してようやく決めさせた経緯があったからだ。だから回勅の定める枢機卿たちの待遇も厳しい。
会場に入室後3日で決まらねば、次の10日間は1日2食、次はパンと水とワインだけの食事になる決まりだった(利光三津夫他著「満場一致と多数決」)。外部との連絡が禁じられるのは同じだが、夜は宿泊所で寝るなど条件は緩和された今日のコンクラーベである。
今月で退位するベネディクト16世の後継を決めるコンクラーベは来月後半の予定を大幅に繰り上げて行われる見通しという。老齢を理由に異例の退位表明で世を驚かせた法王だが、激変する時代に全世界のカトリック教会を率いる心身の負担は余人には計り知れない。
ベネディクト16世は退位表明後にバチカン内部の対立を戒める発言をし、教会改革を後継者に託したかたちだ。さしあたり後継候補にはここ2代法王を出していないイタリアの有力候補が取りざたされる一方、南米など初の非欧州出身の法王誕生への期待も語られる。
前回コンクラーベでは2日目に法王が決まり、会場外に白い煙の合図で知らされた。またまた12億の信者が息を詰めて見守るシスティーナ礼拝堂の煙突である。

20130124aisatsu


~追記~
それにしても、コンクラーベは枢機卿も結果(煙のゆくえ)をじっと見守る信者もご苦労だ。
なるほど、これが「根競べ」という所以でしょうかね(^^)v
それはそれとして、近日、実際にコンクラーベが見られるのは、クリスマス信者でもおおいに興味津々である。





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最終更新日  2013.02.25 06:18:06
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