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2013.11.08
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20131108

~映画「ソルト」と秘密保護法案~

想像はしていたが、「日本版NSC(国家安全保障会議)」は思った以上にはかどらない。
その前提となる「秘密保護法案」がいよいよ審議入りなのだが、左右取り混ぜもう一度原点にかえってほしい。

映画「ソルト」は二重スパイを扱った作品である。話題になったのでご覧の方も多いはずだ。
はたして「ソルト」は飛躍の話であろうか?
これは我々に発せられた警笛ではないのか、私はそう受け止めている。

事実(現実)と虚構(映画)をゴッチャにするなというお叱りは甘んじて受けつつも、事実を歴史から学び希望や願望とは別に論じなければならい、と返したい。

度々あげている「孫子の兵法」である。
現代においても為政者と軍の士官以上で「孫子の兵法」を学んでいないものはいないはずだ。つまり国家運営の思考と行動の規範となっていると考えて間違いはない。

先日、用間篇のあらましについて記した。 コチラ
これは間諜(間者、スパイ)について具体的に示している。
(※水野実先生の「孫子の兵法」より引く)

『間を用うるに五有り。因間有り、内間有り、反間有り、死間有り、生間有り。』

「間者を用いる法は五種類ある。それは因間、内間、反間、死間、生間である。」

それぞれについて水野先生はこう説明する。

1.因間:敵地の民を自国の間者に使用する。
2.内間:敵国の官吏を自国の間者に使用する。
3.反間:敵国の間者を自国の間者に使用する。
4.死間:敵国に虚偽の情報を持ち込み、敵国を罠にはめる手引きをし、最終的に敵国に殺される。
5.生間:敵国に潜入して諜報活動を行い、それを自国に報告する。

そして注目すべきは孫子がこう説いていることだ。

『五間倶(とも)に起こりて、其の道を知る無し。』

「五種類の間者が一斉に活動していても、その活動経路を互いに知ることはない。」


そして映画「ソルト」は用間篇・五間を彷彿させるものである。私ははじめて「ソルト」を見たとき、五間を思わないではいられなかった。

原点に戻る。
我々はこの平和を維持しなければならない。
国家も国民も平和維持の為に責任をはたさなければならないのだ。すべては平和維持の為に。すべては平和維持に通ず。だから憲法も法律も目的は平和維持であり、そのための存在なのだ。それを忘れてはならない。くれぐれも、目的は「平和維持」にある。

だから、まずは皆で平和について現実に即しながら論じなければならないと思うのだ。


理想と現実のギャップはどこにあるか。
世界はどうなのか。
どうやったら平和を維持できるのか。


そして、我々は平和維持の為に今なにをなすべきなのかを、よくよく考えるべきだ。

肝心なのは想像力である。そしてそれを構築するのは人生観であり歴史観であり、また宗教観(宗教論や宗旨論にあらず)である。つまりその人の人格と学問と見識を総動員したものが想像力である。
だから想像力をもって平和を論じるとは、とりもなおさず論じる人の生きてきた証しであり、その成果を問うことに他ならないというわけなのだ。

私は今こそ、想像力をもって平和維持の為に我々が何をなすべきかを考えなければならない、そう思う次第だ。

それはそうと、マスコミは「国民の知る権利」をかざす。
だがそれはマスコミの「私たちの知る権利」ではないのか?
私は恣意的な誤謬にほかならないと思うのだが・・
もしくは一流の偽善か?

ともかくも、我々の目的は「平和維持」にある、そのことだけはゆめゆめお忘れなきように!

20130124aisatsu





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最終更新日  2013.11.09 05:29:11
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