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2017.07.02
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【パイオニア】
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『1970年代、大規模な油田が北海で発見された。深海に囲まれたノルウェー、難題は石油の輸送だった。パイプラインを敷くためのテスト潜水が繰り返された。米国のダイビング業界が安全な潜水技術を提案した。建設事業の受託者には巨大な利益が見込まれていた。これは実話を基にした話。』

先日、久しぶりに遠方の友人と会っておしゃべりに花を咲かせた。
話題が次から次へとあふれ出て来て留まることを知らない。
しまいには日本の乏しい資源の話になった。
原発はごくごくフツーに稼働していたら安全でクリーンだけど、いざ何かトラブルがあった日にはだれも手をつけられないからやっぱり廃止すべきだ・・・みたいな内容である。
お互い、JK時代には恋バナ一本だったのに、ずいぶんと大人になったものである。
今じゃ原発問題を話題にできるのだから。
「日本にも油田があったらねー」
どちらからともなくリッチな石油産出国の豊富な資源を羨ましがり、やがて話題は嫁姑問題にシフトして行った。

そんなことが頭のどこかに残っていたこともあり、今回TSUTAYAで借りたのは『パイオニア』である。

『ミレニアム』シリーズのローン・コースランドが製作総指揮を手掛けており、正真正銘のノルウェー映画である。
だがこの作品の重厚さに目をつけたアメリカ・ハリウッドがリメイク権獲得のため交渉中とのこと。(映画com.参照)
ジョージ・クルーニーがプロデュースするらしい。

ストーリーは次のとおり。
1980年代前半のノルウェー、北海油田が舞台。
北海では膨大な量の石油とガスの存在が判明し、空前のオイルブームに沸いた。
海底500メートルにパイプラインを敷設する政府の一大プロジェクトに、ダイバーのクヌートとペッターの兄弟が選ばれる。
この作業はノルウェーとアメリカが共同で行う深海プロジェクトで、国家の代表となった二人は意気揚々と訓練に望んでいた。
ところがある日、テストダイブの最中、トラブルに見舞われクヌートが絶命する。
ペッターは一方的に事故の責任を負わされるが、上層部の説明にどうしても納得がいかない。
その後、ペッターは自分なりに調査をし、事故の真実を追求するのだった。


私は決して他人の容姿についてとやかく言うタイプではない。
ニキビだらけだろうがハゲていようが、それはその人の個性として捉えることにしているからだ。
とはいえ、映画の主役を務めるほどなら、それなりの花のある役者が良いと思うのだ。
日本の役者で例えるなら、斉藤工とか西島秀俊ぐらいのポジションだろうか。(あくまで私個人の考える花のある俳優だけど)
その点、『パイオニア』の主役に扮した役者さんは、何というか、ちょっとくたびれた感じがするのだ。

私の勝手な希望だが、もう少しイケメンをキャスティングしても良かったのではないかと思った。
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『パイオニア』の見どころは、気圧カプセルの中での訓練風景はもちろんのことだが、テストダイブとして300メートルぐらいの深海で作業するシーンである。
なんだかこちらまで耳鳴りしそうな物凄い水圧を感じるのだから不思議だ。
作品が作品なだけに、色恋沙汰はない。
だが、主人公の兄が不審死のあと、主人公と残された兄嫁とその子どもたちとのビミョーな関係に、親族以上の情愛を感じてしまう。
本来ならノルウェーとアメリカの共同プロジェクトに隠された利権をめぐる陰謀とか、ダイバーの中にてんかん発作のある人物がいた理由などをあれこれ考えながら見ると楽しいのかもしれない。
とはいえ、何となくぼんやり見てるだけでも充分スリリングを味わえるので、サスペンス好きの人におすすめしたい。
臨場感あふれる深海サスペンスである。

2014年公開
【監督】エーリク・ショルビャルグ
【出演】アクセル・ヘニー


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最終更新日  2017.07.02 05:05:49
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