2007年07月08日
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私は今、
親の愛情を
ひしひしと感じている。

正直、
疎ましいくらいに
優しくされている。
求められている。

なんなのだ、
父の私を見る目の甘ったるさは。

母の休みのたびに会いたがる情熱は。

こんな日が来るとは思っていなかった。
タイムマシーンがあったら
ぜひとも過去の自分に教えてあげたいものだ。

よもや老後の保障のためじゃあるまいね?
なんて意地悪なことを考えてしまうほど、
私は親の愛情を感じないで育った。

親のことが好きだった。
好きになって欲しかった。
声に耳を傾けて欲しかった。
私の存在に

それが駄目ならせめて笑っていて欲しかった。
私とは関係ないことでの笑顔で構わないから。

望みは叶わなかったので、
私はしょっちゅう傷ついていた。
寂しく、悲しい気持ちになっていた。


15才の頃だった。

大切な人ができたのだ。
彼は私にとって、
恋愛対象として以上に、
親友や家族のような存在になった。

親にかけられた呪いのような言葉、
「おまえなんか誰にも好かれない」の影響で、
縮こまっていた私の心を
ゆっくりほどいてくれて、
とても無邪気に、
とても誠実に向き合ってくれた。

もしも彼がいなかったなら
私はその後何年も
親のことで傷つき続けていただろうし
親との関係から派生した孤独感や疎外感に
とらわれ続けていただろう。

親の愛情を感じられずに育ったけれど
私は人を愛せるし、人を信じられる。
大人になった今、
子ども時代のトラウマで苦しんでもいない。

彼のおかげだ。

もらえなかったものの空白を
埋めることができるのは、
別の誰かが与えてくれる同じものなのだと思う。

彼と出会って、私は、
親の言動にたいして傷つかなくなった。

親はもう
私を強く傷つけることができなかった。
だって
私にとっての一番大切な人でなくなったから。

人を
とてつもなく喜ばせたり悲しませたりする、
魔法のような力を持っているのは、
その人にとっての一番大切な人なのだ。

その後、彼と離れてしまってからも、
私の一番大切な人が親に戻ることはなかった。

今も私の一番大切な人は他にいる。

皮肉で
ちょっと切なくもあるけれど、
私と親との関係が
良い方向に変わったのは、
私の親への愛情が小さくなったからなのだと思う。


 今日の一曲『ループ&ループ』アジアンカンフージェネレーション





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最終更新日  2007年07月11日 07時25分17秒
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