《櫻井ジャーナル》

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2010.05.26
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 中東地域での秘密軍事工作を活発化させていることを米中央軍のデイビッド・ペトレアス司令官は認めた。中でも、重要視されている国がイランだ。2005年からアメリカとパキスタンの情報機関は「ジュンドゥラー」と呼ばれる武装集団を支援、イラン国内で破壊活動を展開し始めているが、そうした工作を発展させ、核施設に対する攻撃の準備をバラク・オバマ大統領は命じたとも報道されている。

 アメリカのネットワーク局ABCによると、2005年当時、アメリカの資金はアブド・エル・マリク・レギなる人物を介して渡されていたのだが、この人物はタリバーンと手を組んでいるだけでなく、麻薬の密輸にも手を出していると言われている。

 アメリカ政府が手先として使ったジュンドゥラーのメンバーは、パキスタンで訓練を受けていたという。現在、アメリカを中心とする占領軍はアフガニスタンでタリバーンと戦い、パキスタンとも関係が悪化している。

 アメリカ政府はイランを「民主化」するようなことを言っているが、2009年6月にはイランで選挙が実施された。イスラム教徒の権利を認めず、破壊と殺戮を繰り返してきたイスラエルより、よほど民主的だ。

 この選挙でマフムード・アフマディネジャド大統領が圧勝したのだが、この結果を認めようとしない反対派が激しい抗議活動を展開、日本を含む「西側」のメディアは反対派を「正義」として報道していた。「不正選挙に抗議する民主化勢力」という構図だが、その背後でアメリカ政府が黒幕として動いていたことを、アメリカのヒラリー・クリントン国務長官も同年8月、CNNのインタビューで認めている。その際、アメリカ政府がイランの反政府派に提供した資金は数百万ドルに達したという。

 実は、投票の3週間前にアメリカのNPO「TFT(恐怖のない明日)」が調査を行い、ダブルスコア以上の差でマフムード・アフマディネジャド大統領が圧勝するという結果が出ていた。つまり、ほぼ予想通りの結果であり、結果を左右するような不正があったとは言えないのである。

 1953年にイランでは、ムハマド・モサデク政権がクーデターで倒されている。石油利権の維持を願うイギリスと、イランへの影響力拡大を狙うアメリカ政府の意向を受け、アメリカの情報機関CIAがシナリオを書いたのだが、この時もデモを演出していた。その際に使われた工作資金は1万ドルとも1900万ドルとも言われている。昨年の選挙でも似たような筋書きでアフマディネジャド政権を倒そうとしたのかもしれないが、失敗した。

 内部からイランの現体制を倒すことに失敗した「反イラン勢力」、つまりイスラエルやアメリカの親イスラエル派としては外部からの圧力を強めるしかないのかもしれない。ネオコン(新保守/親イスラエル派)はイラクからサダム・フセインを排除し、イスラム諸国を破壊しようとしていた。同時に、経済面で成長が著しい東アジアを潰すという計画も持っていた。その延長線上に「第2次朝鮮戦争」というアイデアもあるはずだ。





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最終更新日  2010.05.27 01:59:24


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