《櫻井ジャーナル》

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2012.02.05
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 約1年前からNATO(米英仏)はシリアの体制転覆を目指し、さまざまな工作を続けてきた。そして今年1月4日、国連の安全保障理事会ではバシャール・アル・アサド政権を潰すための決議案を採択するが、ロシアと中国が拒否権を行使して否決した。ロシアは不測の事態に備えて特殊部隊を黒海の基地に配備したと伝えられている。

 アメリカに限ると、シリアの反体制派への支援はさらに数年はさかのぼることができる。現在、シリアで展開されている武装闘争は、 ロンドンを拠点とする反アサド派 が中心になって展開されているのだが、そうしたグループをジョージ・W・ブッシュ政権は支援、特に宣伝に力を入れていた。衛星放送を行うためにバラダTVを創設させ、2009年から放送を始めている。こうしたテレビ局の設置を含め、反アサド派へ米国務省は2006年から600万ドルを提供したことがWikiLeaksの公表した外交文書に示されている。

 言うまでもなく、2006年と言えばジョージ・W・ブッシュ大統領の時代。この年にはイスラエル軍がガザ、そしてレバノンに軍事侵攻している。幕開けは海岸へ遊びに来ていた家族が爆死したことで、イスラエルは「地雷説」を主張したのだが、アメリカの専門家はイスラエルの自走榴弾砲による攻撃があった可能性が高いと断言していた。

 しかし、当時のアメリカ政府にとって最大の問題はイラクだっただろう。そのイラクへ2004年から05年にかけて大使として赴任していた人物がジョン・ネグロポンテ。1981年から85年にかけてホンジュラス駐在の大使を務めたことでも知られている。

 ネグロポンテがホンジュラスへ赴任した当時のラテン・アメリカには、アメリカ政府を後ろ盾とするいくつもの軍事独裁政権が存在していた。ホンジュラスもそうした国のひとつで、CIAに近いグスタボ・アルバレス・マルチネス将軍が反体制派の弾圧、政治的暗殺を指揮していた。ネグロポンテにはこうした弾圧に手を貸していた疑いがかけられている。

 イラクでネグロポンテ大使につぐ立場にいた人物がロバート・フォード。2011年1月からシリア駐在大使を務めているのだが、反政府運動の黒幕と見られている。

 シリアの反政府勢力へ対戦車ミサイル、地対空ミサイル、重機関銃といった武器を供給するため、NATOとトルコ政府が話し合っているとする情報が昨年8月中旬に流れたが、その前、4月下旬か5月上旬の頃からトルコの米空軍インシルリク基地では反シリア政府軍の主力である「SFA(シリア自由軍)」の訓練が始められた。 教官はCIAのほか、アメリカ、イギリス、フランスの特殊部隊員 が担当しているという。



 リビアからシリアへ移動した兵士の多くは、 アル・カイダ系のリビア・イスラム戦闘団(LIFG) が送り出したグループの可能性がある。リビアの反カダフィ軍は、 昨年11月下旬の段階で、数週間もすればシリアで自分たちの軍事行動が目に見える形になるとリビアの武装集団は語っていた が、この予言通りに シリアの都市ホムスで激しい戦闘 が始まっている。

 シリアで流血の事態を招いた最大の責任者は間違いなくブッシュ・ジュニア政権とバラク・オバマ政権、つまりアメリカ政府にある。そのアメリカ政府と連合しているイギリス、フランス、サウジアラビア、カタール、そしてイスラエルこそが殺戮の原因を作っている張本人だ。

 勿論、こうした背景を知りながらNATO/独裁産油国/イスラエルのためにプロパガンダを続けているメディアも責任を免れない。





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最終更新日  2012.02.05 23:02:13


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