《櫻井ジャーナル》

PR

×

キーワードサーチ

▼キーワード検索

カレンダー

サイド自由欄

寄付/カンパのお願い

巣鴨信用金庫
店番号:002(大塚支店)
預金種目:普通
口座番号:0002105
口座名:櫻井春彦

2012.08.23
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
 アンドリュー・マーシャルは冷戦を飯の種に生きてきたような人物で、ソ連が消滅してからは「中国の脅威」を叫び続けている。生まれたのは1921年。シカゴ大学で経済学を学び、49年に国防総省系のシンクタンク、ランド・コーポレーションに入った。ランドでマーシャルは核戦争について研究したと言われ、リチャード・ニクソン政権の時代にONA(ネット評価室)が設置されると、室長に就任した。

 ネオコンの思想的な基盤を築いたと言われているレオ・ストラウスがシカゴ大学の教授に就任したのも1949年。ネオコンの大物、ポール・ウォルフォウィッツはマーシャルとストラウス、ふたりと関係が深い。なお、新自由主義経済の教祖的な存在、ミルトン・フリードマンは1946年から76年までシカゴ大学で経済学の教授を務めている。

 マーシャルがランド入りした頃、アメリカ軍の内部ではソ連に対する核攻撃計画が練られていて、ロバート・マックルア将軍は核攻撃に続く全面的なゲリラ戦計画を統合参謀本部(JCS)に承認させた。

 このゲリラ戦を目的として創設されたのが特殊部隊のグリーン・ベレー。1949年に出されたJCSの研究報告では、70個の原爆をソ連の標的に落とすという内容が盛り込まれていた。こうした好戦的な流れにマーシャルは乗ったと言えるだろう。

 1950年代の半ばにはアメリカは約2280発の核兵器を保有するようになり、57年にはソ連に対する核攻撃の準備を始めている。そうした準備の一環として、アメリカ東海岸のアレゲーニー山脈の中、高級ホテルとして有名なグリーンブライアの下に地下司令部が作られている。完成は1962年。

 ソ連がキューバにミサイルを持ち込んでいることが発覚したのはこの年の8月だった。 アメリカの核戦争計画に気づいたソ連が、核弾頭の運搬手段の劣勢を補うため、アメリカの近くにミサイルを運び込んだと考えるのが自然 だろう。

 勿論、アメリカ側もこうした展開を予想していたはず。ドワイト・アイゼンハワー政権の時代にキューバ侵攻作戦が作成され、ジョン・F・ケネディが大統領就任して間もない1961年4月に軍事侵攻が試みられているが、こうした軍事作戦も核戦争の前哨戦と考えればわかりやすい。

 ところが、キューバ侵攻作戦はケネディ大統領がアメリカ軍の直接介入を拒否したことで挫折してしまう。そこでキューバを装ってテロ活動を実施、最後には自動操縦の旅客機を自爆させ、キューバ軍に撃墜されたと宣伝、軍事侵攻の口実にしようというノースウッズ作戦が作成されたのだが、これも実行できなかった。ノースウッズ作戦において中心的な役割を果たしたひとりがライマン・レムニッツァーJCS議長。1955年から57年にかけて琉球民政長官を務めている。



 ニクソン政権はデタント(緊張緩和)を目指すが、この流れはウォーターゲート事件で止まり、替わって登場したジェラルド・フォード政権で実権を握ったのが好戦派。ウォルフォウィッツ、リチャード・チェイニー、ドナルド・ラムズフェルドといったマーシャルの弟子たちもこのときに台頭している。ジョージ・H・W・ブッシュがCIA長官に就任したのもこのときだ。

 当時、ブッシュを「素人長官」と呼ぶ人もいたが、実際はエール大学でCIAにリクルートされた可能性が高い。少なくともケネディ大統領暗殺の時点でCIAの幹部だったことがFBIの文書で確認されている。

 そのブッシュが大統領を務めていた1992年、国防総省にいたマーシャルの弟子たちは唯一の超大国を維持するという立場からDPG(国防計画指針)の草稿を作成した。この草稿が外部へ漏れ、問題になって書き直されてようだが、2000年にネオコンのシンクタンクPNACが公表した「米国防の再構築」という報告書で復活している。2000年の大統領選で何とか勝利したジョージ・W・ブッシュ大統領を支えたのは、こうしたネオコン人脈だった。

 このDPGを出発点とする戦略の延長線上にあるのが イラク、イラン、シリア、リビア、レバノン、ソマリア、スーダンを攻撃するという攻撃予定国リスト 。そして中国敵視政策である。

 石原親子の放火で予想外に火が燃え広がるということも考えられ、そうなるとマーシャルの原点回帰、つまり核戦争という可能性も出てくる。そこまでに至らなくても、中国なしには存在できなくなっている日本経済が大きなダメージを受けるような事態は十分にありえる。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2012.08.24 04:25:32


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: