ラムズフェルドはジェームズ・シュレシンジャーに替わって国防長官に納まる。彼はアンドリュー・マーシャルONA室長やフリッツ・クレーマーの意見に従って動いていたとされている(Len Colodny & Tom Shachtman, “The Forty Years War,” HarperCollins, 2009)のだが、クレーマーは内政より外交を優先、外交の本質は政治的な強さと軍事力であり、外交政策で最も重要なことは超大国のパワー・バランスだと考えて経済面は軽視していた。そして現在、アメリカは経済面から崩壊しつつある。