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2026.09.27
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カテゴリ: カテゴリ未分類

 アメリカをはじめとする西側諸国はロシアや中国に対する経済戦争を仕掛けてきたが、中国は即座に報復措置をとり、アメリカ経済を窮地へと追い込み、ロシアは外国企業が所有するロシア法人16社を管理の対象にするため、大統領令第661号に署名している。

 この大統領令の標的にはスイスを拠点とする大手食品メーカー、ネスレの子会社、フランスを拠点とするサプライチェーン・マネジメント・サービス企業、FMロジスティックの子会社が含まれている。ロシア政府が大統領令を出す前、アメリカの上院と下院は「2026年リンゼー・グラム対ロシア・イラン制裁法案」を可決していた。今回のロシア大統領令は、西側の「制裁」には対抗措置を講じると警告したと言える。

 この法案によると、ロシア産石油や天然ガスを輸入または転売する国に対し、トランプ大統領は最大100%の追加関税を課すことが認められている。その制裁対象国には中国やインドも含まれるはずだが、そうなるとアメリカ経済も崩壊する。

 アメリカでの報道によると、トランプ大統領はウクライナのウォロディミル・ゼレンスキーに対し、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と会談するためにモスクワへ行くよう求めたというが、この提案をゼレンスキーは拒否、ウクライナ軍はロシア軍に制圧された地域を奪還したと荒唐無稽な話をしている。

 ヨーロッパを率いている人びとも対ロシア戦争で荒唐無稽な話を続けている。現在、そうした「指導者」たちが主張しているのは、ロシアがヨーロッパへの軍事侵攻しようとしているといったNATO創設時のような宣伝だ。

 ウクライナを舞台としたNATOの対ロシア戦争は2014年2月のキエフにおけるクーデターから始まったのであり、その布石は1991年12月にソ連が消滅した直後から打たれている。NATOの東への拡大だ。これは時間をかけたバルバロッサ作戦であり、ウクライナへNATOが踏み込むことをロシアが受け入れるはずがなかった。ところがネオコンはロシアが受け入れるはずのない軍事侵攻を受け入れると考えていたのだ。

 本ブログでは繰り返し書いてきたが、ウクライナの東部や南部の住民はネオ・ナチによるクーデターを拒否、クリミアはロシアと一体化する道を選び、東部のドンバス(ドネツクとルガンスク)では武装抵抗が始まったのだが、クーデター前に軍や治安機関に所属していた人びとの約7割は組織から離脱、その一部は反クーデター軍へ合流したと言われている。

 反クーデター軍はクーデター軍より強く、NATO諸国はクーデター体制の戦力を増強しなければならなくなった。そのために時間稼ぎすることにして、ロシアと停戦で合意。それが2014年のミンスク1と15年のミンスク2だ。ロシアは合意を守ったがキエフの新体制は守らなかった。ロシアが停戦交渉に応じないのはそのためだ。

 そして2022年2月にロシア軍はウクライナに対する攻撃を開始するのだが、その年の初めからウクライナ軍はドンバスに対する砲撃を激化させていた。​ のちに回収された文書からNATO/ウクライナ軍は2月中にドンバス攻撃の準備を終え、3月に作戦を実行することになっていたという ​。ロシア軍はその出鼻を挫いたということだ。

 西側には2022年2月のロシア軍による攻撃について、ウクライナ領の約60%を短期間に制圧するための「侵略戦争」を始めたのだと主張、その計画が予定通りに進まず、ヨーロッパ諸国の反撃で苦境に立っているとする人がいる。

 こうした見方を一刀両断にしているのが元CIA分析官のラリー・ジョンソン。2022年2月にウクライナを攻撃し始めた当時、反クーデター軍とロシア軍の兵力は15万から19万人。アメリカ国防総省系のシンクタンクのRAND研究所に所属するジェームズ・クインリバンの研究によると、住民1000人あたり約20人の兵士が必要だとされている。人口4000万人を超える国で領土の60%を占領するためには数十万人の兵力が必要ということになる。当時、クーデター軍の兵力はその数倍だったと言われているが、その戦力さで反クーデター軍は優勢だったのは「ホーム」で戦っていたからだ。ロシア軍がウクライナ軍事侵攻したという筋書きには無理がある。

 ちなみに、日本軍が中国に対する軍事侵攻を本格化した当時、中国の人口は約5億人。1937年当時の国民党軍は170万人、共産党軍は64万人で、アサせると234万人。一方、盧溝橋事件が勃発した1937年7月、中国に駐留していた日本軍は約60万人、1945年の段階でも110万人、傀儡国軍を合わせても200万人余り。必要な日本軍の兵力は1000万人ということになるだろう。つまり、日本の中国侵略は侵略前から失敗していた。

 それでも中国に対する侵略戦争へ突入したのは作戦を立てた参謀が愚かだったのか、戦争に勝利する以外の目的があったのかだろう。

 1937年7月の「盧溝橋事件」で日本と中国は全面戦争に突入、同年12月に日本軍は南京を制圧するが、その際に日本軍は虐殺事件を引き起こしている。この攻略戦を上海派遣軍の司令官として指揮したのは昭和天皇の叔父にあたる朝香宮鳩彦だ。

 この攻略戦で日本軍は組織的な財宝略奪を始める。「金の百合」だ。この作戦を指揮したのは秩父宮雍仁、その補佐役は竹田宮恒徳。財宝は一旦フィリピンへ運び、そこから日本へ運ばれる仕組みが作られたのだが、途中で戦局が悪化して輸送が困難になり、相当部分がフィリピンに隠された。運び出しに成功した金塊は東京にあるスイス系銀行、マカオにあるポルトガル系銀行、あるいはチリやアルゼンチンの銀行に運び込まれたという。(Sterling & Peggy Seagrave, “Gold Warriors”, Verso, 2003)




 日本が降伏すると、アメリカ軍のエドワード・ランズデール大尉(当時)は1945年10月中旬、財宝の隠し場所を日本軍の捕虜から聞き出すことに成功する。当時、ランズデールはアメリカ軍のG2(情報部)に所属、そのトップはチャールズ・ウィロビー少将だが、本当の所属は情報機関OSSだった。

 ロシアの場合、2022年2月の攻撃は「緊急事態」で、準備ができていなかった。侵略計画に従っての攻撃だったなら、あのような戦闘にはならなかったはずだ。

 ロシア軍が攻撃を始めて間もない2022年3月上旬にウクライナ政府とロシア政府は停戦で合意していたのだが、これを壊したのがイギリスの首相を務めていたボリス・ジョンソンにほかならない。同年4月9日にキエフへ乗り込み(​ ココ ​や​ ココ ​)んで戦争を継続するようキエフ政権に命令した。

 ロシア軍はドンバスとクリミアへの陸路を確保するために戦力を集中させ、5月のマリウポリ解放によってネオ・ナチを主体とする親衛隊が崩れ始める。一方、プーチン大統領は2022年9月に30万人の予備役動員を命じ、反撃を本格させる。2023年には45万2000人以上の男性が軍との契約に署名、24年には約45万人、25年には42万2000人以上がこれに続いた。ロシア軍は2022年秋の時点で長期戦を戦うと決断している。

 ロシア軍の戦闘目的はウクライナの非軍事化と非ナチ化だ。ウクライナで親衛隊の主体になっているネオ・ナチをロシアが放置するとは考えられない。ロシア軍が長期戦を嫌っているというようなことはない。ウクライナで対ロシア戦争を、また西アジアで対イラン戦争を始めたネオコンは簡単に勝てると考えていたのだろうが、いずれも戦況は圧倒的に悪い。ロシアやイランとの戦争は簡単に勝てるという思い込みで始められたが、それは幻影に過ぎなかった。西側の「エリート」はその幻影にしがみついている。

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【​ 櫻井ジャーナル(note ​)】






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最終更新日  2026.09.27 00:00:03


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