confuoco Dalnara
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1週目は殆ど観れなかったが、Coachella第2週(現地時間4月18日)はいくつかの記憶に残るステージ。まずDavid Byrneのステージがなかなか楽しかった。朝鮮半島の農楽のように!?楽器を肩から下げて演奏しながら歩き回る。時にフォーメーションのあるダンスを見せる。もちろん洋の東西を問わず祭りを彩る音楽隊のようにも見える。後半、ステージ後方にICE(米移民税関捜査局)や警察が警棒のようなものを見せながら市民を追いかけ回し制圧するフッテージ映像が映った。パレスチナの国旗らしきものも見えた。ICEらによる市民弾圧は場所をかえても映し出される。NYPDニューヨーク市警が映っていたのでニューヨークでも、ということだろう。1979年、東西冷戦下のトーキング・ヘッズの曲「Life During Wartime」が歌われる間、ICE、米当局らによる弾圧映像が重ねられる深淵に震撼した。これは現実で同時代で現在進行形だからというだけではない。「Somebody see you up there誰かが上の方でおまえを見ている」「We got computers, we're tapping phone lines,コンピューターで電話回線を盗聴している」と監視社会を示唆する歌詞もそうだが、ICEはイスラエル製のスパイウェアParagonなどを導入して利用、移民排除のための「全国民監視」を実装もしているからだ。米国はアメリカ国家安全保障局 (NSA) などが2007年頃から極秘でプリズムPRISMを運用し国民の大量監視Mass Surveillanceを実施していたという、その後の内部告発も憶えている。そのSIGAD US-984XNにもイスラエル企業Verint SystemsやNarusが極秘に関わっていた。奇しくも、イスラエルによるガザ(ヨルダン川西岸も)住民の大量虐殺や米国イスラエルによるイラン攻撃などにも関わったシステム「Palantir Gotham」のデータ解析企業パランティア・テクノロジーズ、PayPalマフィアのひとりピーター・ティールらが設立したPalantir公式アカウントが「1984」的監視社会、すなわちテクノ・ファシズムで市民を支配する気満々の不気味なマニフェストを19日に投稿。今年3月5日に日本の首相はパランティアのトップであるティールと会っていたが、同じ月、防衛装備庁が軍事情報分析システム開発を民間企業に委託したというニュースも。しくみ的には、前線の自衛官が携帯端末や無人機で撮影した敵の写真からAI人工知能が位置や装備を自動的に解析し文字データとして司令部に送る。日本版パランティアとも呼ばれるゆえんだ。さらに今月18日のしんぶん赤旗のスクープによれば防衛省が7月末にもスマートフォンのロックを解除し、個人情報を抜き取る機器をイスラエル企業から納入する予定、と。セレブライト社のInseyetsだそうだが...ディストピア、オーウェル的監視社会、特高警察含む新しい戦前の近づく音と「Life During Wartime」が重なる。スパイク・リー監督のコンサート・フィルム『American Utopia』を数年前に観ていたので、コーチェラのステージはその構成を思い返しながらでもあったのだが...ちなみに、日本のGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)はエルビット・システムズ Elbit Systemsなどイスラエル軍需関連企業11社とイスラエル国債に約2270億円も投資している。さて、K-Popアーティストの出演ステージは観るようにしているが、今年ほどK-Popの多様性や拡がりを示した年はなかったかもしれない。K-Popのシステムやフォーマットを現地化、グローバルに移植展開したようなグローバル・ガール・グループのKATSEYEも出演し、今年アカデミー賞などで受賞したアニメ映画『K-Pop Demon Hunters/케이팝 데몬 헌터스』のメイン曲「Golden」をHUNTR/Xの3人、E-JAE、Audrey Nuna、Rei Amiとすばらしいハーモニーで歌っていた。『케이팝 데몬 헌터스=케데헌』は在米韓国人のクリエイターたちによるK-Pop愛、韓国愛が詰まった作品とも言えるだろうが、「Golden」の歌詞などにも表れているような、2つの文化や2つの世界で葛藤するアイデンティティの苦悩も描かれている。そんな複雑な奥行きを持つ、K-Pop的には「外から」の、周縁化されがちなアウトサイダー、移民たちの思いを汲んだK-Popが米国最大級の音楽フェスティバルで響き渡ったのも象徴的だった。韓国語に英語の歌詞を加えていくK-Popとはベクトルが相違もする、英語の中の韓国語詞も沁みる。영원히 깨질 수 없는多様性といえば、K-Pop男性ソロアーティスト初のコーチェラ出演を果たした태민 テミンのステージもアーティスティックで印象的だった。ケージから登場するオープニングは、過去にもテミンが引用したことのあるヘルマン・ヘッセ「デミアン」からの<鳥は卵の殻を破って自由になる>をモチーフにしたとインタビューで語っていた。テミンらしい美意識の詰まった音楽とステージは圧巻。特に、(初披露らしい)新曲6曲のうち「Let Me Be the One」はテミンが敬愛するマイケル・ジャクソン、King of Popの音楽性がK-Popの中で消化され昇華した楽曲のよさが際立っていた。曲の遠くにはSHINeeデビューの頃のメロディも響くようで、Swing感も伝えつつ、歴史性を感じさせるPopsとK-Popの融合のような奥行きの作り。初聴き惚れしてしまった。もうひとつ新曲で印象的だったのが「Parasite」。歌詞が哲学的で凄すぎる。ハンナ・アーレントの哲学とリンクするような「The moment we stop thinking, evil slowly begins to grow」。ルソーの「社会契約論」とリンクするような詞なども。前述したデヴィッド・バーンの「Life During Wartime」にも通じる、現代社会の闇、民主主義の脆弱性を意識もさせられる重みもあるが...アートと哲学とPopsがトータルな芸術として表出する。これもK-Popの持つ多様性で現在地、と感慨深かった。さらにパワフルにK-Popの多様性を示したのがデビュー20周年のBIGBANG。特に世界を驚かせたのが대성デソンのトロット歌唱。最近出た「한도초과 限度超過」と「날 봐, 귀순」の熱唱と盛り上がりのインパクト。韓国独自の트로트トロット/ポンチャックのリズムで畳みかけ言葉の壁もジャンルの枠も一気に飛び越えていた。歌うことへの愛情と音楽の力が文化の違いを越えて激しくもストレートに伝わってきたステージ。2020年2月、ポン・ジュノ監督『기생충 Parasite』がアカデミー賞を受賞した際、ローカルな(韓国的な)ものが普遍性を獲得した瞬間、と書いていたが言葉の壁、文化の相違も超え、韓国的な、あまりに韓国的でローカルなトロットが米西海岸を盛り上げた象徴性も印象深かった。韓国語のトロットで盛り上げ、米国音楽フェスの観客を踊らせる2026年。これもK-Popの多様性を示す現在地のひとつかも。さらに、テミンとBIGBANGに限って言えばどちらもK-Pop第2世代のトップアーティスト。ひとつのK-Pop黄金時代だったK-Pop第2世代が相変わらずパワフルで新章始動、第2世代たちのシーズン2の始まりも予感させる魅力、第2世代パワーの強烈な余韻を残していた。そして、最も心に残ったのは米国のロックバンドThe Strokesのステージ。1週目では歌っていなかった曲、そもそも2016年以来歌っていなかったEP『Future Present Past』収録の「OBLIVIUS」を最後に歌っていた。ボーカルのJulian Casablancasは「イランのレゴ動画を映して見せようと思った」と曲の前にコメントもしていた。「認知戦」とも言えるだろうが、米国政府、米軍 CENTCOMが情報を十分に開示していないと言われる中、特にイランの濃縮ウランを盗むために侵入させた米戦闘機F-35などに実際何が起こったのか、未だに米国側から動画も出ていない状況で...「国内のニュースよりよほど事実がつまっている。でも、Youtubeか政府かなにかに消されてしまった。これが『自由の国』か?」とジュリアン。(日本も頑なに国会前の3万人規模の反政府デモや全国のデモを報道しないが...)イランのレゴ動画はAI人工知能で生成されたアニメ。たいてい諷刺、punchlineにあふれたラップにのせてトランプら米政府批判を繰り広げたもの。そこで「OBLIVIUS」バックに投影されたのは...米国に「介入」されCIAのテロで排除され潰された各国首脳やリーダーらの顔と名前、西暦、肩書などが次々に映し出されている。米国の血塗られた歴史を背景に歌詞は聴衆に繰り返し問いかける。「What side you stand on? What side you standing on?What side you stand on? What side you standing on? あなたはどちらの側につくのか」と。イランのモハンマド・モサッデグ元首相、コンゴのパトリス・ルムンバ初代首相、ボリビアのフアン・ホセ・トーレス元大統領にマーティン・ルーサー・キングJr.牧師にフレデリック・ダグラス師、パナマのオマル・トリホス師、グアテマラのハコボ・アルベンス元大統領、チリのサルバドール・アジェンデ元大統領にエクアドルのハイメ・ロルドス元大統領が映され、イランの大学は30以上米国イスラエルに破壊され、ガザの最後の大学までもがイスラエルに爆破された映像とキャプションで終わった。参考: Consequence<薔薇と雀、ガザの鳥>で約2年前の2024年に書いていたが、イスラエルや米国が学校など攻撃し破壊し尽くしていることはEpistemicideエピステミサイドでScholasticideスカラスティサイド。昨年のコーチェラではGreen Dayが1週目にパレスチナの子どもたちに言及する歌詞に替え歌っていたが、2週目はパレスチナに言及していなかった(できなかった)と記憶している。超大物バンドのグリーンデイですら、1週目は声を上げても、2週目は口を噤まざるを得なかったのか。アイルランドのHipHopトリオKneecapが1週目に反サッチャーのメッセージを歌ったところは配信でカットされ、ガザのジェノサイド批判メッセージを投影したバックスクリーンは配信では一切映されなかったなど、言論の自由侵害や検閲が複数あった昨年のコーチェラ。こういった検閲の「前例」、昨年の「事件」を踏まえてThe Strokesが戦略的に2週目の最後の曲に「OBLIVIUS」を持ってきた可能性も。昨年のコーチェラあらためて、半世紀近く前にTalking Headsが警鐘を鳴らしていた監視社会をテック・オリガルヒと米国の覇権主義下でここまでリアルな危機感をもって意識させられるとは...以前も書いていた通り、対米従属政権が全力で戦犯イスラエルと米国にすり寄るこの島ではリアルな恐怖感も倍増し、音楽の余韻に浸ってばかりもいられない気もしたが...今年もいろいろ考えさせられたが、見どころもあったコーチェラ。来年は...to be continued...!?buzz KOREAClick...にほんブログ村 韓国映画にほんブログ村 映画にほんブログ村 映画評論・レビューにほんブログ村 韓国情報にほんブログ村 K-POPにほんブログ村Copyright 2003-2027 Dalnara, confuoco. 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Apr 19, 2026