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ロジックや 発想（アイデア） ・
視点（着眼点） 、
写真・画像 等も
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剽窃厳禁 。
悪質なキュレーション Curation 型剽窃、
つまみ食い剽窃 もお断り。
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トレース、リライト 、切り刻んで
翻案等も著作権侵害 です。
引用、言及の場合は必ずご一報下さい。
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無間道(InfernalAffairs)
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HERO
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殺人の追憶・拾遺
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小鳥の朝
Jun 25, 2011
テーマ： 最近観た映画。(40987)
カテゴリ： 映画
グルジア／ゲオルギアの映画は
パラジャーノフ監督がだいすきだったので
ゲオルギアつながりで観に行っていた。
2004年に観たイオセリアーニの『蝶採り』 。ちょっとのんしゃらん。
今回フランス映画祭に
オタール・イオセリアーニ／Otar Iosseliani監督の新作『Chantrapas／汽車はふたたび故郷へ』を観に。
子ども時代。
Nicolas、Barbara、Fannyの３人は学校が終わるとすぐ
カメラを持って遊びに出かける。
大人になって
ニコラは映画監督になる。
ソ連体制下のグルジアの検閲や思想統制により
思い通りの映画作りが出来ない不自由な状況から...
創作の自由を求めてフランスへ行く。
フランスにはもっと自由があるはず、との希望を持って。
フランスへ行くと
今度は別の不自由さが待っていた。
資本経済にがんじがらめの映画製作。
映画にかかる製作費と
投資の回収と...
芸術家が、アーティストが真に自由でいられる場所はどこなのだろう...
そして
フランスのプロデューサーたちが
ただ自分たちの「自由」を行使して
好奇心でニコラの国などについて
たいていいつも日本の中でたったひとりの韓国人として過ごした学生時代と
重なって...感慨深かった。
彼らはなぜかずうずうしくも質問する自由と権利があると思っている。
知りたいから知る権利があると。
こちらには
質問されない自由も権利もあるのに...
アウトサイダーな
デラシネ／Deracineな感覚にも共感。
アーティスト／創作者としての不自由さと
アウトサイダーな浮遊感＝自由ではない孤独感の絡み合いが
心底伝わってくる。
上映後の監督の話が
作品の余韻を
濃密な霧と蜜のように溶かして...
さらに感動的だった。
「皆さんは十月革命（1917年にロシアで起きた革命）を経験されていません。
皆さんは最も高貴で最も愛すべき民族の中から
一人一人順番に全員が虐殺される様子をご覧になっていません。
かつて日本は韓国や中国に対して侵略を行いました。
日本の方々はそれを誇りには思っていらっしゃらないでしょう。
しかし時は過ぎすべては変わります。
日本の方々は再び優しく親切な人々になりました」
「島の上に住んでいることを忘れないでください。
世界の不幸から日本は離されていることを忘れないでください」
これまでの日本、アジアの中の世界の中の日本について
静かに真実を衝いていた監督。
「落ち着いてください。
そして平和のなかに暮らしてください。
日本を襲う一番大きな不幸が自然災害だけで済みますように」
侵略被害に遭うことと
自然災害の対比がくっきりした。
多くの日本人が自覚していないようなことを...
ゲオルギアの監督が透徹した目で見つめている、見つめられている気がした。
作品タイトルの
Chantrapas
について観客から質問があった。
監督によると...
「むかしサンクトペテルブルクに
イタリアからベルカントの先生たちがやってきました。
当時のサンクトペテルブルクでは全員フランス語を話すことができたのですが
イタリアの先生たちはフランス語ができません。
ロシアの生徒をおしえるにあたって
フランス語を二言だけ覚えました。
ひとつは Chantra／シャントラ 、Can Singという意味。
もうひとつは Chantre Pas／シャントラパ で
Can Not Singという否定形です。
Chantrapas／シャントラパ と判定された生徒たちは
歌えない、ということで試験に落とされました。
その後言葉だけが独り歩きしてロシア語の中に残り
役立たずのことを Chantrapas／シャントラパ と呼ぶようになりました」
「 Chantrapas／シャントラパ という言葉を覚えていて下さい。
Chantrapas／シャントラパ はとても良い人たちです。
大臣でもなくビジネスマンでもなく
お金を稼ぐこともない。
しかし親切で優しい人たちです」
「ばかげたことをしてください。
おじぎはやめてください。
おじぎは相手との距離を作ってしまっているから」
監督の言葉ひとつひとつが
東洋と西洋を超えて
日本やアジアを深く理解している、知の深遠さ
知的な重さがあった。
ほとんど立ったまま話していた
イオセリアーニ監督。
ゲオルギアの人々の気質を問われた時は
「自分たちがプリンスで
同時に愚かであることを完全に分かっている人々」
と即答。
「ゲオルギア人はばかげたことを言うことをためらいません。
今日地球上のすべての人々が疲れています。
だからまだ小さなばかげたこと
イタズラができる人を見るととてもうれしく思います」
と言うや
「今、みなさんの前でちょっとばかげたことをしてみましょう」と
ゲオルギアの歌を歌いはじめた監督。
知的でありながら
ばかげた、遊びの出来る姿にほれぼれ。
イオセリアーニ監督は歌える（ベルカントではないかもしれないけれど...）。
だから Chantrapas
ではなく
Chantra 。
それにもかかわらず
Chantrapas への温かいまなざし、
アジアで虐げられた国々へのまなざしが優しく...
タルトンネ的心持 のように
底まで降りてきてくれているような気がした。
思えば
フランスに亡命したチェコの作家ミラン・クンデラを
大学生のころ読んでいて...。
（「存在の耐えられない軽さ」はそんなに...
それよりも「別れのワルツ」「笑いと忘却の書」「微笑を誘う愛の物語」
などが気に入っていたと思う）
無意識に
デラシネ／deracine（根無し草）を自覚した志向もあったかもしれない。
グルジアの映画はほかに
『懺悔／MONANIEBA』テンギス・アブラゼ／Abuladze
デラシネ、 PERSEPOLIS 。
to be continued...!?
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パラジャーノフ監督がだいすきだったので
ゲオルギアつながりで観に行っていた。
2004年に観たイオセリアーニの『蝶採り』 。ちょっとのんしゃらん。
今回フランス映画祭に
オタール・イオセリアーニ／Otar Iosseliani監督の新作『Chantrapas／汽車はふたたび故郷へ』を観に。
子ども時代。
Nicolas、Barbara、Fannyの３人は学校が終わるとすぐ
カメラを持って遊びに出かける。
大人になって
ニコラは映画監督になる。
ソ連体制下のグルジアの検閲や思想統制により
思い通りの映画作りが出来ない不自由な状況から...
創作の自由を求めてフランスへ行く。
フランスにはもっと自由があるはず、との希望を持って。
フランスへ行くと
今度は別の不自由さが待っていた。
資本経済にがんじがらめの映画製作。
映画にかかる製作費と
投資の回収と...
芸術家が、アーティストが真に自由でいられる場所はどこなのだろう...
そして
フランスのプロデューサーたちが
ただ自分たちの「自由」を行使して
好奇心でニコラの国などについて
たいていいつも日本の中でたったひとりの韓国人として過ごした学生時代と
重なって...感慨深かった。
彼らはなぜかずうずうしくも質問する自由と権利があると思っている。
知りたいから知る権利があると。
こちらには
質問されない自由も権利もあるのに...
アウトサイダーな
デラシネ／Deracineな感覚にも共感。
アーティスト／創作者としての不自由さと
アウトサイダーな浮遊感＝自由ではない孤独感の絡み合いが
心底伝わってくる。
上映後の監督の話が
作品の余韻を
濃密な霧と蜜のように溶かして...
さらに感動的だった。
「皆さんは十月革命（1917年にロシアで起きた革命）を経験されていません。
皆さんは最も高貴で最も愛すべき民族の中から
一人一人順番に全員が虐殺される様子をご覧になっていません。
かつて日本は韓国や中国に対して侵略を行いました。
日本の方々はそれを誇りには思っていらっしゃらないでしょう。
しかし時は過ぎすべては変わります。
日本の方々は再び優しく親切な人々になりました」
「島の上に住んでいることを忘れないでください。
世界の不幸から日本は離されていることを忘れないでください」
これまでの日本、アジアの中の世界の中の日本について
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日本を襲う一番大きな不幸が自然災害だけで済みますように」
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Chantrapas
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当時のサンクトペテルブルクでは全員フランス語を話すことができたのですが
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だから Chantrapas
ではなく
Chantra 。
それにもかかわらず
Chantrapas への温かいまなざし、
アジアで虐げられた国々へのまなざしが優しく...
タルトンネ的心持 のように
底まで降りてきてくれているような気がした。
思えば
フランスに亡命したチェコの作家ミラン・クンデラを
大学生のころ読んでいて...。
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それよりも「別れのワルツ」「笑いと忘却の書」「微笑を誘う愛の物語」
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