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「十年後、僕は結婚を申し込みます」見知らぬ少年の手紙にはそうあった。出会いと別れ、運命の転変、人が生きる拠り所とは何なのか?こんな紹介文を読んだら、なになに?っと手をとりたくなるものです。十年愛なの?っとばかりに。でも、主人公一家は、そんな手紙を貰ってすぐに、その地を離れることになり、戻ってきたのが、その10年後くらい。そして帰ってきてから、ドラマが動き出すのです。それにしても、この本に登場する人物達は、みなさん賢明で上質な人ばかり。『避暑地の猫』では悪人ばかり描こうとした、、というのとは正反対です。ここには、宮本作品によくでる高ピーなお嬢様は、ませんでした。やさしく賢げな中産階級のお嬢様でした。若い娘に食指をのばしたがる、浮気好きな中年のおじさんも、、いません。大きくはみ出る人がいないので、ちいさくまとまっている、というのとも違いますが、紹介文で魅かれたほどには、おもろさに欠けたか?宮本さんの本を、立て続けに読んでて、何点か共通することが浮かび上がってきましたが、そのひとつは、難病で長年入院していたことのある人が登場する、ということですね。この『約束の冬』の主人公の友人、小巻ちゃんもそのひとりでした。『ここに地終わり 海始まる』の主人公と重なる部分がありました。人間、人生、親子、強さ、弱さ、醜、美、。とにかく人の周囲でまきおこるドラマをさまざま描いてくださるので。病気を克服した人の、人生への姿勢の強さ潔ぎよさは、普通では得られないものでしょうね。小巻ちゃんと、もうひとり、連れ子のホントのおじいさんが素敵でした。主要人物より、この二人の魅力が際立ってたと思います。
2010年11月08日
はなしの導入部分で出てくる、お寺の竹藪でこっそりタバコ吸っていて、怪我して運び込まれた患者の話が妙に生々しく残ってます。寺の住職が、悪さしに忍び込んでくる者対策に、切ってとがらした竹に倒れこんだ青年はみぞおちを貫かれて、死んでしまいます。どんなトコロに、人の悪意が潜んでるか分かりません。『避暑地の猫』は、1988年にドラマ化されたようですね。あらすじ軽井沢の別荘で避暑を楽しむ財閥一家と、貧しい別荘番一家の間に生まれた憎悪と人間の心の内に潜む魔性を描く。修平は別荘番の卓造(小坂一也)と加代(高橋恵子)の間に生まれ、姉の美保(橘ゆかり)との4人家族。別荘の持ち主で東京の布施金次郎(平幹二郎)一家は、毎年7月15日になると軽井沢を訪れた。金次郎の妻・美貴子(淡路恵子)は、久保家の4人をねちねちといじめ、修平は子供心に美貴子と布施家を憎みはじめた。そして修平(高橋良明)が17歳になった夏、最初の事件が起きた。15年後、パチンコ屋の店員として働く久保修平(永島)の前に、当時事件の担当だった絹巻刑事(ケーシー高峰)が現われた。修平を殺人犯として15年もの間追いつづけていたのだった。別荘の主人と、管理人の妻と娘のあれやこれや。結末を知れば、昼ドラのような愛憎ドロドロ系でしたが、目線が息子の修平だったから、一体自分の家族に長年何の秘密があったのか、、というミステリ要素もあり。醜悪な部分は、子供時代はあんまり分からない。その時々の会話の切れ端や表情などが、後年、つじつまが合って合点してくる。大人たちの、生活のためとはいえ都合の良い、醜い真実に、修平もおかしくなってくる。ですが、”霧が出てくると俺はおかしくなる”という表現で、狂気も柔らかく感じます。『焚火の終わり』の兄妹愛が、毎日の生活の積み重ねの象徴の食事や食べ物をおいしそうに描くことで和らいだように。修平と姉、修平と父、修平と母、の真実をどこまで知っているのか、とぼけているのか、、というスレスレの会話も、今の小説だったらもっと、キレキレのえぐい表現になりそうなのに、どこか柔らかいです。
2010年11月08日
出生をめぐるミステリーの要素を含んでます。異母兄妹と教えられて育ったふたりのあれやこれや。ホントのところはどうなのか、やがて、明らかになってくる真相、うやむやなままの真相。ちょっと、気色悪いようにも感じたのですが、美化してない、いいわけめいてもない、自然で堂々としてる。その辺の描き方の呼吸みたいなのが、抜群。あらすじ二人は岬の家で、いつも焚き火をして遊んだ。茂樹の妻が、両親が、そして岬の家の住人が他界した。茂樹は母の残した奇妙なメモを、そして美花は岬の家で奇妙な写真を発見する。「美花と自分は本当に兄弟なのだろうか?」
2010年11月08日
吉川英治文学賞およびJRA賞馬事文化賞受賞作1988年に『優駿 ORACION』(ゆうしゅん おらしおん)で映画化。これまた、ずいぶん昔、映画でやってましたね。この本も、図書館の書庫から出していただき読みました。競馬界の裏表、いろんな人の気持ちの絡み合いが、すっごいゎ~っと思いました。映画はともかく、本は、初めて読んで、すごい迫力に満ちているので驚きます。『青が散る』もそうでしたが、レース中やレースの組み立ての思考など、面白いなぁと思いました。もちろん素人なので、よくわかりませんが、プロの人はこんな風に馬やライバルやレース場の癖やコンデションについて頭のなかはいっぱいなんだな~っと思いました。宮本さんの本は、こんなに人間のドロドロが描かれているのに、どこかカラッとしてるので読みやすいですね。どうしてでしょう。後味わるく引きずられないからでしょうか。そして、どんなに立て続けに読んでも、飽きません。これまたびっくり。『優駿』は何度読んでもあきない一冊になりそうです。あらすじ [編集]北海道の小さな牧場で生まれ“オラシオン(祈り)”と名付けられた1頭の競走馬は、周囲の人々から様々な想いを託され日本ダービーに出走する。
2010年11月08日
なつかしいな~。ドラマは、何年前でしょう。もう30年近く前ですよね~。文庫本の発行年数は、1985年だから。。このドラマを見て、大学生活に、みんな憧れたんですよね。4年間の休暇。って、本では言い切ってるけど、今の時代はそんなこと言ってられないかな。出演石黒賢、二谷友里恵、佐藤浩市、川上麻衣子、利重剛、清水善三、浜尾朱美、広田玲央名、辻靖美、大塚ガリバー、村田雄浩、遠藤憲一、諸岡義則、井川比佐志、吉行和子、柳川慶子、早崎文司、あき竹城、斉藤洋介、ほか ↑そうそう、石黒賢さんは、当時新人でこのドラマはピッタリでしたよね。二谷友里恵さんも、絵に描いたようにはまり役。お嬢様で高値の花らしくて。川上麻衣子さんも覚えてます。でも、佐藤浩一さん出てたんですね。テニス部キャプテンの大男の金子君役ですよね勿論。 精神を病んでた天才プレイヤー役や、クールでキザだけど片想いしてた人は誰がやったんだろ?現代で、またリメイクやって欲しいなぁ。でも、今の若い俳優の人たちだと、みんなイケメンでキラキラしすぎてて、こういう文学的な青春モノは、合わなさそう。今のドラマって、漫画原作の役がピッタリな人ばっかり。いいんだけど。二宮くんとか、松山ケンイチくんとか、、泥くさくやってくれそうかなぁ。あらすじ東京郊外に設立されたばかりの大学に合格した椎名燎平(石黒賢)は、入学手続きに向かう。だがその途中、赤いレインコートを着たノーブルな感じの女の子を見かけ強烈な印象を受ける。大学に着くと、何と受付でも再びその子と出会う。彼女もまた入学手続きをしにきたのだ。この大学に入るべきかどうか、この場に及んでもなお決心がつかないでいる燎平だったが、彼女が手続きをしているのを見て、すかさず入学の申し込みをしてしまう。その女の子の名前は、佐野夏子(二谷友里恵)といった。数日後、学内では学部のオリエンテーションに加えて、色々なクラブや同好会への勧誘が賑やかに行われていた。そんな中、同じく新入生の金子慎一(佐藤浩市)が燎平に「テニス部に入れ」と言い寄ってきた…。
2010年11月08日
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