犬の時代（人生折り返した、鍵師・だいちゃん）

少し落ち着きました・・

人生には、色々な事が待っているようですね・・それまでに、何度か聞いて知っていたはずのことを・・たまたま、ぼんやりしていたときに・・何というタイミングの良さでしょう・・タイミングと言えば、契約後何か引っかかりながら迎えたその日・・問い合わせてみようと思ったＮＴＴの知人の連絡先が、解らなくなっていたので、探しているところへ・・高校時代の友人が、久しぶりに訪ねてきたのです・・しかし、数時間話した彼の目的は、独立したいので、少しお金を貸して欲しいと言うことでした。「申し訳ないけれど、自分の方が大変なので」・・と何とか帰ってもらったところへ、工事に来ました・・ボーっとしていたので？・・嫁さんにも、当日に工事が来ると言ったので・・「なんで、そんなことを勝手に決めるのよ！・・」と怒っていたのですが・・誰にも相談していなかったので・・そのままズルズルと・・工事が終わって、リース契約も終わってから・・何かおかしいと思いかけたので、色々読んでみると、クーリングオフは出来ないとか、取り消しにはこれだけ要るとか・・とにかく進むしかないのかな・・？でもおかしいなぁ・・このころから、任されていた（無料奉仕の）仕事も一段落して、疲れた頭も戻ってきたのですが、目の前にあるのは・・とても認めたくない、悪夢のような現実です・・こんな子供だましに・・自分が引っかかるなんて・・顔色が、変わり呆然としている私に・・嫁さんが「どうしたの？」「どうやら、だまされたらしい・・」一人では耐えられなくなり白状しました・・「やっぱり・・どうしてそんな勝手なことをしたのよ、あなたらしくない！」「ごめん、自分でも、なぜか良くわからない・・どう見ても、知っていた手口なのに・・」「今さら、キャンセルしても・解約金の外に、工事代やら何やらで５０万円以上だろう、大変だ・・」・・・・・・・・「それに、解約のために走り回って、大恥をかいて・・大金は消え、何も残らない・・」「お父さんは、今まで自分を過信してたみたい。きっと良い薬になるかも。解約しないで機械をそのまま置いておきましょう。走り回って、みんなに笑われているお父さん見たくないし。月に１万４千円なら、二人で割ったら一人７千円じゃないの、１日コーヒー１杯がまんすれば、良いだけの事で、これから先の人生の大勉強が出来たんだから、安いことかも。・・」そう言われて・・良いのかなぁ？・・嫁さんは、会社の事務もやっているので、「幸い、お父さんと私以外は、欺されたと気づいていないのだから、私が黙っていれば、外のリース代に紛れて誰も不審には思わないだろうから大丈夫よ、その代わり、その分しっかりしてくれなきゃダメよ」「うん、それじゃ、そのつもりで頑張る！」とは言ったものの・・・とても、割り切れる物ではありません・・頭の中には・・・欺されたときの言葉や、顔が・・くやしくて・・言い返す言葉が、駆けめぐりますいくら落ち着こうとしても、帰って興奮してしまいます・・２日後でも・・脈拍が９０以上の状態が続きました・・眠れないで呆然としていたら・・嫁さんが布団に入ってきて・・抱きしめながら・・「お父さんは、私たちがどんな失敗をしても、にこにこ笑って、誰だって失敗するよと言って許してくれる。私が交通事故を起こしたときも、一言も責めずに、自分が悪かったみたいに、走り回ってくれた。なのに、お父さんが失敗したら、私には何もしてあげられない。悲しいよ・・。どうしたら、落ち着いて眠ってくれるの？・・」ハッとしました・・これ以上嫁さんを悲しませたら、大変だと思ったら急に落ち着けました。子供のように、彼女に抱きしめられて眠ってしまいました。・・・・夢の中で、聖書で読んだ言葉が浮かびました・・もし、右のほほを打たれたら、左のほほも向けなさい・・あなたの服を、はぎ取る者がいたら、下着も与えてやりなさい・・とても、出来る言葉ではないような気がしていた、これらの言葉が急に身近に感じられました。私を欺した人のために、もっと差し出してしまう・・それが出来るのは、自分を愛してくれる人の存在があればこそなのだと思いました。一緒に泣いてくれる、嫁さんの存在をより強く感じることが出来、この事件の代償は、高くない気がしてきました。だって、欺されたリース代より何倍も高い物を得られたような気がするのです・・