地球に優しく人に優しく、限りある資源を子どもたちに残そう
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昔むかし、とても貧しい家庭に生まれた若者がいました。家に何も食べるものがなく、自分が奉公できる主人を探しに出かけました。何百もの村々を巡った後、ついにたいそう美しい娘がいる裕福な男の家に仕事を見つけました。その若者はその美しい娘が好きになり、彼女と結婚するにはどうしたらよいか考えました。ある晩のこと、寝床で横になって、若者は大きな声でため息をつきました。「ああ、僕の父母の家、由緒ある家柄!こうこうと150の明かりが灯る我が家よ!」それを聞いた彼の仕事仲間達は、間違いなく裕福な家庭の子だ、両親と何らかのいさかいがあり、それで家を出てきたのだろうと、お嬢様に報告しました。美しい娘はそれを聞くと、とても嬉しくなり、その奉公人の部屋の戸口まで聞き行きました。すると中で若者が、「ああ、僕の父母の家、由緒ある家柄!こうこうと150の明かりが灯る我が家よ!」とつぶやいているのが聞こえました。主人の娘は嬉しくなり、飛び跳ねたり、手をたたいたりして、喜び、「優れて、家柄もよく、お金持ち! 私はあの人と一緒になるわ!」と奉公人達に言いました。娘の両親も奉公人が夢の中でつぶやいていること聞き、本当は名高い家の御曹司なのだと思い、奉公人は主人の娘と結婚しました。婚礼の後、美しい新妻は「そろそろ、あなたのお父様、お母様にご挨拶に伺うときじゃないかしら、あなたのご両親にぜひお会いしたいです。」と言いました。夫は「ずいぶん遠いところに住んでいるんだ。まあ、そのうち出かけることにしよう。」と言いましたが、妻は「いいえ、今すぐ行きましょうよ。」と言い、二人は旅に出ました。何日も長い道のりすすみ、ある山にたどり着きました。そこには一軒のあばら屋があり、若者が言いました。「あれが僕の両親の家だ。 屋根に開いたら穴から、夜空に浮かぶ150の星たちの明かりが差し込むんだよ。」新妻はそれを聞くと、お腹を抱えて笑いころげました。彼女は気立てがよかったし、夫のことをとても愛していたので、彼の両親を貧しい暮らしから救い出し、みんなは幸せに暮らしました。----これは2022年9月のNHKのラジオスペイン語講座に載っていた「奉公人の夢」という昔話です。メキシコに駐在するため、一時期スペイン語を勉強していましたが、このお話がとても印象に残ったので紹介しました。嘘の寝言により、裕福な家庭だと騙されたこのお嬢さん、嘘は水に流して夫と幸せに暮らしたんですね。1年ほど、メキシコに駐在しましたが、メキシコ人はこのお嬢さんみたいに寛容なところがあります。銀行で待たされても誰も文句は言わないし、車を運転していてもクラクションを鳴らされることはほぼ無く、道を譲られることも多い。皆、前向きで明るい。こんな寛容さ、大切だと思うな。
June 6, 2025
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