＜第７６話＞マイケル＆ビアータ

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2004/11/08

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テーマ：社交ダンス(9443)

カテゴリ：社交ダンスA級への道

職場の同じ部に、社交ダンスをされているかたがいました。50代から60代が中心の週一回のサークルで、その方が最年少ということです。競技会に出ているわけではありませんので、サークル以外でダンスするといえば、教室のパーティだけ、とおっしゃっていました。

時々、私の部屋に遊びに来て下さって、周りに誰もいないのを見計らって、

「ちょっと、このステップ教えてくれない？」
「いまね、こんなの習ってるのよ」

と、ダンスの話に盛り上がっていました。6月のチャンピオン戦にも応援に来て下さって、話の合間に、その方のサークルの夏のパーティの話が出ました。

「今年はね、10周年だから、外人呼ぶのよ。」

「へぇ。誰ですか？」

「誰だったかしら。マイケルとかいってたかな。」

「え！！マイケルとビアータですか？！そうだったら、是非私たちも行きたいんですけど。」

パーティは、2000年8月20日、茨城県つくば市で開催されました。スペシャルデモンストレーションのゲストは、その、マイケル・ウェンティング＆ビアータでした。

マイケルは鍛え抜かれた身体をアフリカをイメージさせる衣装で包んで登場です。それだけで会場は大盛り上がりです。そして、ビアータは、一点非の打ち所のない均整のとれたスタイルで、その横顔はクレオパトラを彷彿とさせる美しさです。

ラテン5種目のデモンストレーションの間、私は息をしていたんでしょうか。それすら覚えていないほど、二人の踊りは素早い展開、意外なアクロバットの連続、そしてそれらはすべて完璧でした。

二人が客席を回ってみんなに握手のファンサービスを始めると、制御不能な女性ファンたちは、どっとマイケルを取り囲み、そのアキレスのような美しい身体にさわる、さわる。

みんながマイケルに寄ってたかって騒いでいる隙に、私はビアータと握手していました。彼女はすごく小柄で、握手した手は私の手の半分くらいの細さでした。

「素晴らしい踊りでした」
というと、彼女はかわいらしい声で、
「サンキュー」

私はこの日から、完全にビアータ・ファンになり、彼女達の写真を手帳に入れ、ビデオも買ってしまいました。そして秋の競技会シーズンが始まります。