2023/04/18
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テーマ: 社交ダンス(8420)
カテゴリ: アートのはなし
ベルリン絵画館で見たオランダ黄金期のバロック絵画をいくつかご紹介します。





聖ペテロに天国の鍵を渡すキリストの絵は、ルネサンスの芸術家によって繰り返し描かれた題材です。

一番有名なのはラファエロの師だったペルジーノ(1450年ころ-1524年)のフレスコ画かもしれません。


『聖ペテロに天国の鍵を渡すキリスト』ルーベンス(1613)



聖ペテロはキリスト第一の使徒と称される人で、マタイ福音書16章に「あなたはペテロ(岩)である。そして、わたしは岩の上にわたしの教会を建てよう。……わたしはあなたに天国の鍵を授ける」とあるそうです。


『子供と鳥』ルーベンス(1629)



ルーベンス は外交官的な活動が多く、それほど絵を描いている時間はなかったはずですが、工房の大勢の弟子たちがきちんと仕事をこなしてくれていたので大変多くの作品を残しています。

この子供の絵はどの程度が本人の筆によるものなんでしょうね。


『オランダのことわざ』ピーター・ブリューゲル(父)(1559)



ブリューゲル は画家一族で、親子で同じような名前なので作品にカッコ付きで父とか子とか書かれています。


『十字架を運ぶキリスト』ピーター・ブリューゲル(子)(1606)



練習のために父親の絵を模写していて、どちらも甲乙付け難く上手いので同じ作品が何枚も世に出回っている上、父なのか子なのか甥なのか誰が描いたのかわからない作品もあります。

一番有名なのは バベルの塔


『聖アントニウスの誘惑(三連祭壇画)』ヒエロニムス・ボス(1540)



荒野で瞑想にふけるアントニウスを、悪魔がいろんなものに化けて堕落させようとするエピソードを描いています。

ヒエロニムス・ボスも画家一族の出で、ピーター・ブリューゲル(父)に多大な影響を与えたとされるオランダの画家です。


『オランダの風景』サロモン・ファン・ロイスダール(1656)



兄のイーサクも画家で、オランダ黄金期の有名な風景画家ヤーコブ・ファン・ロイスダールは彼の甥です。

この時代は、画家も音楽家も多分それ以外の職業も一族で受け継がれるケースが多いです。

職業の選択肢が少なかったのかもしれませんが、才能を早めに開花させる手助けになったでしょうね。


『ナイメーヘン市の眺め』ヤン・ジョセフス・ヴァン・ゴイエン(1649)



ヤン・ジョセフス・ヴァン・ゴイエンのことはこの絵で知ったのですが、1651年にオランダのハーグの市長室を飾るパノラマ風景画を担当した画家だそうです。

絵を描くのが速くてたくさんの作品を残しているらしいのですが、評価はあまり良くなくて、不動産やチューリップ投資にも手を出して借金まみれで亡くなったとのこと。

19世紀末に再評価されるまで忘れられた存在だったそうですよ。


『プロセルピナの略奪』レンブラント(1631)



ギリシア神話のエピソードで、冥府の神ハデス(プルートー)がペルセポネ(プロセルピナ)を略奪するシーンを題材にしています。

レンブラント、さすがです。吸い込まれました。


『愚かな金持ちのたとえ(両替商)』レンブラント(1631)



ルカによる福音書にある「自分のために富んでも、神の前に豊かにならない者」がテーマだそうです。モデルはレンブラントのお父さんだとか。







最後にご紹介したいこの絵ですが、いいなあと思って写真撮ったんですが誰の作品か覚えていないんです。

レンブラントかと思ったんですが、作品検索に引っかからないので違うのかもしれません。

どなたかご存じないですか?


(つづく)

星星 アートのある生活 星星





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Last updated  2023/04/18 06:50:49 PM
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