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1969年の作品ということは、俺が3歳の頃の作か。当時の興行成績などを眺めてみると、洋画では「ブリッド」「チキチキバンバン」「ウエストサイド物語」などの名が挙がっているが、興行成績裕次郎の「栄光への5000キロ」がかなりの差をつけ、他の邦画も洋画ほとんど遜色ない興益を上げている時代であった。そんな中の作られたこの作が当時日本でどのように受け入れられたかは定かではないが、この頃からアメリカではそれまで主流だった娯楽的ハリウッド映画から、反体制、反ヒーロー、反ハッピーエンド…暴力やセックスをもリアルに描きいれ、アメリカン・ニューシネマと名を打たれた新しい映画の形が認められるようになり、新しい映画の時代が始まったとされるらしい。まぁそれでも娯楽、刺激は耐性がつくものなのだから、そういう流れは当然ではあるのだが、いくらか予想はしていたもののこれほどの作品とは。さすがに今見れば当時初めて感じられたようなインパクトには欠けるが、それでも今見ても十分に刺激的な作品である。お話は、ジゴロを目指しテキサスの片田舎からニューヨークに出てきた田舎者のカーボーイが、思うようにいかずに苦しむ都会で出会った、もう一人の孤独な男との奇妙な友情の姿で、ニューシネマらしい、豊かで恵まれたと見える都会に潜む荒んで退廃的な陰の中、希望を失い朽ちてゆく男達の様が描かれ、69年度のアカデミー賞作品、監督、脚本賞を受賞している作である。主演はジョン・ヴィイトとダスティン・ホフマンで、共にこの作が2作目程度の初期作だが、当時から数々の主演男優賞の候補者に名をあげられる実力者。にしてもちょっと大根くさいジョン・ヴォイトと、緻密に演じきろうとするようなダスティン・ホフマンは芸風が違うような感じだが、配役としてはピタリと合って、それが見応えを与えてくれているのは確かだろう。古い映画なので、いささか色はにごり最近作ほどの先鋭感に欠けるが十分な高画質。5.1ではないが、音質も悪くはない。それにしても当時のジョン・ヴィイトは娘そっくりだこと。
2006.02.28
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スティーブン・キングの短編を映画化。お話はスランプ気味の小説家が盗作を訴える執拗な男に追いつめられてゆく話で、なんか読めたが、さすがに今の映画そう一筋縄には……と思いきや一筋だった。それでもこの映画がそれなりにあたっていたのは、やはりジョニー・デップのおかげなのかな。個人的にはちと役入りすぎてあまりタイプではないのだが、この人目力あるからね。これでもっとタッパがあったら細かい表情作らなくても存在だけで十分見せられる稀なる役者になれたかと思うのだが、今はその強すぎる目力が仇となって、過剰気味な役作りを感じさせられてしまってるって感じかな。それでも見応えあるけどさ。画質は悪くないと思うが、なんか暗いシーンが白っぽいせいか見苦しい。これにでかい字幕が被るとホント見ていられない。音場感はちゃんとしていたけど。
2006.02.26
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そういうわけで雨の午後。貼りかけの障子が何枚かあるので、それでやりながら流しておこうとした一本。なんせ巷では、あの「キューティーハニー」の出来にも及ばぬと評価の低い永井豪の傑作「デビルマン」の実写版。永井豪は画はそれほど好きではないが、好きな漫画家の一人であった。まぁそれでも漫画としての傑作はこの「デビルマン」と「手天童子」ぐらいのもので、後の作品はそれぞれにインパクトはあろうとも駄作といっても過言ではないと思うのだが、例え一作でも後世に語り継がれるような傑作が送り出せれば、それだけで作家としての地位は十分確立されるもの。しかそれが傑作であればあるほど、その後それを超えた品を送り出すのは容易ではなく、超えるどころかその後の「バイオレンズジャック」「デビルマンレディー」の作に見受けられるように、未だ「デビルマン」を引きずるしかない今の作風には、才能の枯れた頑固な老漫画家の見っとも無ささえ感じさせられるところである。そんなわけでいくらそんな今の永井豪がこれまで幾度かの製作オファーを断って、この出来ならばとやっと認めた映像世界という触れ込みでもあまり期待はしなかったのだが、ここまでだとは……。まぁ内容自体はそれなり原作を追っているのだが、それより何よりまず役者でコケッ。出だしのグラウンドシーンの走りっぷりと薄っぺらな台詞、そして酒井若菜の無理ありすぎる高校生ぶりと宇崎夫妻演じる牧村夫婦のキャスティングにてプロジェクターを止めた。そして剥離剤を湿らせて古い障子を剥が始めながら、始まったシレーヌ戦にコケッ。モデルの これまた貧相なキャスティングも酷いもんだったが、その格闘シーンがいきなりアニメに。しかも無理してCGでやってるからより違和感が引き立ち、しかもそれもファン向けサービスシーン如く決着もつかぬまま、これで終わりかい? にて終了。ジンメンも然り。まぁその後も原作に忠実に作ろうとはしていたのが仇になったのか、作り手の自己満足だけが先にたち、結果は惨憺たるものと相成った。いや、それだけのいい素材があるのに、あちこち綻びある設定の緩さは、監督の頭の悪さの証明のようなものだとさえ感じさせられる。画質は10分ぐらいしかハイビジョンで観ていないが、まぁ日本映画としちゃ並のレベル。音は知らん。
2006.02.26
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雨の日曜。このところ駅伝やら一周忌やらで週末の余裕を潰されているので、HDD残量が追い込まれている。よってこういう日こそ最低二本視聴に臨まねば……ということで、まず最新録画のデビルマンを引き出すが、お噂どおり出だしでこりゃ大画面で束縛されるのは耐え難いとなり、まずはこの一本とした。20世紀FOXが誇るSFクリーチャーの両雄があいまみえるという、ファンの夢話がまさか実現するとはの「エイリアン対プレデター」。どちらも当初のインパクトはだいぶ薄れた連作目ではあるが、H・R・ギーガーデザインによるSF史に残るエイリアンのディティールは、CG全盛の時代になっても未だ超えられることのない秀逸な出来。一方のプレデターはスタン・ウィンストンらしいB級臭プンプンの下品な出来で作品の質としてもちょっとランクが違うかなという感じだったが、さすがにそんなエイリアンも四作も作られればそのランクと対等なところまで落ちた感があるので、その続編でお互いが絡むのは当然の成り行きだったのかもしれない。もっともそんなプレデターとは言え、二作ともそれまでにないスピード感溢れる展開には、質高いB級SFアクション映画として私の中の評価は高いのだが。ともかくそれでもこの技モンを持った二つのキャラが絡めば、A級の俳優や脚本がなくても、なんなく場は保つだろうとの見方もあってか、ホントつまらん役者ばかり。唯一ランス・ヘンリクセン(さすがに老けたけど)がお馴染みのビショップ役(のモデル?)で出ただけで、まぁそれでもちゃんと劇としちゃ成っているのだが、いかんせんヒロインが不細工なのは許せんところだ。そして展開の方なのだが、序盤のディティールの見せ方を抑え気味したエイリアンの描写は、一作目を踏襲したような緊迫感と恐怖感を保っていたが、さすがそのままいけないし、だからといって話で惹きこませる必要もないと思ったのか、地下ピラミッドを舞台に時間によってクルクル変るパズルの如き迷路に閉じ込められた隊員達の脱出劇を絡ませて確かに見応えはあるのだが、どうせ最後のパターンは同じなんだから何もそんな金かけなくても、もっと違う見せ方もあったんじゃないかって感じだ。もっとも監督がバイオ・ハザードのポール・W.S.アンダーソンだったので納得はしたけど、だからといってそれで良かったというわけでもない。画質は「アイ、ロボット」ほどではないが、最近作らしい高画質は堅持。音場感も十分。
2006.02.26
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お話は、街中に家庭用ロボットが普及した2035年を舞台に、ロボット3原則で制御されているロボットが暴走を始めるという、いかにもありがちなものだが、まぁそれも基がそれを初めて描いたSF小説の古典的名作、アイザック・アシモフの「われはロボット」なので当然なこと。とは言えこういう未来劇はもうあまりに現実味がないと感じるな。30年も前なら、あぁこんな未来世界が……なんて思わされるような街並みも、今じゃどうやってもこれだけの資源補えるわけないじゃん……なんて気になるし、劇中ちょっとは触れられたけど、この話の核となる単純家事や接客業をロボットがこなす社会だって、人の雇用が破綻して社会が成り立たなくなっちまうだろうって気がするし。まぁそれでも、そんな世界が映像だけでもこう描写できる時代になったってことには感謝かな。その街並みやロボット達、格闘、スタント、カーアクションも全てが作り物だけど、ここまで見せられればケチのつけようはあるまい。まぁそういうわけで今やお話的にはあまり新鮮味はないけれど、「痛くないですか…」と呟いて廃棄されてゆくNS-5号には不覚にもホロリとさせられてしまった。画質は五つ星! 女優の顔はさすがに抜けを抑えている感じだが、暗部でも黒潰れることなく鮮明にウィル・スミスの褐色の肌の輝きが描写され、未来社会のメタリック感もハイビジョン描写でより映える。音場感も久々低音が部屋揺さぶるAACで満足。ただし字幕の大きさには閉口。ホントなんとかしてくれ。
2006.02.25
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栄えある昨年の最低映画ラズベリー賞の作品賞に輝く、ハル・ベリー主演のヒロイン系アクションでも言えばいいのか?キャット・ウーマンはご存知の通りバットマンから派生した、アメコミキャラ。そちらではミシェル・ハイファーが肌こそ見せないものの見事なボンテージ姿で演じ、これがカッコよかった!それを今回褐色の肌のハル・ベリーが演じ、しかも肌露出は意味なく大目。線は細いわり胸なども明らかにミシェル・ハイファーなんぞよりボリュームたっぷりなので、こちらの方が良く見えてよさそうなものだが、なんかダメだね。大体猫らしい柔らかさがないんだな。きっとオッパイなんかも掴んだらボニョンとしてそう。これがミシェル・ハイファーならフニャっとしてると思うんだな。ボニョンとフニャではやっぱフニャの方が猫らしいだろう。そして敵役にはシャロン・ストーンが。叩きつけられるわ投げられるわ自分の写真は砕かれるわのよくもまぁここまでの汚れ役を引き受けたもんです。監督は「ヴィッドク」のピトフで、彼らしいアーチスティックなディティール描写や色使いを堪能できる高画質だが、暗いシーンが多く、そのせいかイマイチパッしない感が残る。音場感はそれなり。内容については触れなくてもいいっスよね。
2006.02.12
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工業系高等学校が主体となって実際に開催されているロボットコンテストに挑む、落ちこぼれロボット工作部の奮闘を描く最近多い青春部活モン。その走りは「ウォーターボーイズ」なのかな。ともかくその後「スウィングガールズ」や「リンダリンダリンダ」(「タッチ」もかな?)など似た系統の作品が出され、それなりにウケているようである。ウケるというのも、きっと40歳前後から高校生に至る売れ筋世代が感情移入しやすい設定と、派手さこそないがそれだけに安心して楽しめる軽さ、そしてその世代にあった押し付けがましくない情熱を与えてくれる作りのせいがあろうか。まぁ作り手サイドとしても、こういう設定ならあまり脚本や予算に負担かけることもないだろうし、ともかくそういうわけで、今一番日本らしい作品の系統といえるのかもしれない。しかし実際にその舞台に近い学校現場で生徒と接している立場からすれば、高校生などもっと幼稚で感情的で、ずるくて臆病なもんなのさ……という気もするが、学校違えばこういう奴らもいるのかな? それにしても、長澤まさみみたいな女の子が一人で入部してきたら、こんなにみんな無関心でいられるわけないと思うけど。つーわけでお話はその系のパターンから外れることなく新鮮味はないけど、退屈はなし。ただし部活顧問役の鈴木一真が下手すぎ。モデルでもやってろっての。画質は低予算邦画らしい甘々。音の方も安っぽい。
2006.02.10
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原題は「Himalaia」。文字通り荘厳なヒマラヤを舞台に、ヤクを率いたキャラバン隊にて山脈を越えて通商を行い生計をたてるネパール高原民族の生き様が描かれる。大分前に録った作だが、その地味目な設定のためかなかなか観る心境に至れなかった。しかしこの寒い時期逃すとまたお蔵入りしそうだと引っ張り出すが、お~……なかなかに見応えのある一本だった。監督は「セブン・イヤーズ・チベット」ではユニットディレクターを務めたエリック・ヴァリだが、写真家で作家でもある彼は、その遥か以前からネパールの高原地帯に魅了されて20年以上もこの地に居着いている人で、それだけにこの地への思い入れと、その地に息づく人々の心情を、決して誇張することなく見事描ききっている。まぁ、お話自体はそうドラマチックに展開するわけでなく、占いや長老の意向により左右される古い体質に否定的な若い世代の後継者達と、それを守ろうとする旧世代がその確執を乗り越えてゆくありがちなドラマだが、その舞台となる、いや、主役となる標高5,000メートルを超えるネパールの高山で撮影して見せつける情景の描き方が見事。今やCGによって現実を超えた十分リアルに感じる背景描写も可能になった時代であるが、やはりこういうオールロケによる、これぞリアルのモノホンの映像で作り上げられた作品を見せつけられると驚嘆せずにはいられないし、それでこそドラマ自体に現実味や重みが加味され、例え単純な脚本だろうがグイグイ引き込まれていってしまう。これぞ映画の本道であるかもしれないな。画質はそう高画質と言うことはないが、そのリアルな情景損ねることなく迫ってきます。音の方もマルチではないが環境音は結構リアル。
2006.02.07
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モンスターが住みつく森に囲まれ、隔絶されつつものどかに慎ましく生きる村の人々を襲う恐怖……とでもしておこうか。「シックス・センス」を送り出したM.ナイト・シャマランによる4作目。この監督の作は、なんといっても最後の落ちにあるわけだが、それだけなく、チトどこかで見た感じはあるものの、毎回丁寧で整った気持ちよい撮影で見せてくれるのも味の一つか。今回は昔感じた森や林の持つ刺激的な世界観を見事その描写で見せてくれた。お話的にはちょい先は見えたけど、ホアキン・フェニックス、エイドリアン・ブロディ、ウィリアム・ハート、そして主演のブライス・ダラス・ハワードといった演技陣による物語に通じる抑えた演技が内容以上に作品に質のよさ感じさせてくれた気がする。なお主演の彼女はラース・フォン・トリアーの「ドッグヴィル」の続編「マンダレイ」に主演。これまた(酷いかもしれないけど)是非観てみたいモンである。とは言え、「シックス・センス」からしてみれば、毎回物足りなさ残ってゆくのも事実なのだが、まぁともかく、こういう作をそれなりに期待裏切ることなく送り出してくれることには感謝である。画質はシャラマンらしい丁寧な撮影が十分堪能できる高画質。もうちょっと鮮やかさがあれば満点級かもしれないが、劇中で見せる赤や黄の色使いからしてこの淡い彩度が画作りなんだろうな。音場感も十分。
2006.02.04
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女優陣にマーシャ・ゲイ=ハーデン、マギー・ギレンホール、ダリル・ハンナ……90分ちょい短尺映画でこの女優陣を配し何が描かれるかといったら、う~なんなんだ? ま、ストーリーを追うドラマというより、夢や希望を追うこともなく、貧困を受け入れながら生きてゆくしかない南米のとある街の現実を描きたかったのかな。そしてそんな街に希望と夢を求め、養子を貰いにホテルに長期間滞在しているアメリカ女達。歳も職業も、背負ってるものもバラバラで、なかなか子をまわしてもらえずあせり苛ついているものの、ショッピングやリゾートなどのヴァカンスを楽しみながらこの街にいる。一方、荒れた路地から湧き出るように低賃金の仕事に出る街の人々。薄汚れたカッコの子供達は人のものに手を出してまで路上で小銭を稼ごうと必死。そんな中、過ちで授かった命など決して恵まれる事もなく、そんな路上にたむろする子供達になるか、そんな人らに貰われてゆくか、勿論闇に葬られてゆく子供の数も少なくないはず。けどそんな多くを語る事なく、見せる過ぎることなく、なにげないそんなシーン繋をいで見せてゆく作りだが、その女優陣、そしていつもながら表現豊かな南米系の子役の演技が惹きつける。誰が主演でどうなったの? のお話追わせる作りじゃないけど、それでも見方と思い入れによって質が高まる作だろう。画質、音場感とも舞台設定を意識したせいでもなかろうが、貧乏っちい画作り。まぁそれも味の一つだろうが。
2006.02.02
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