Flatのガンプラ製作日記

Flatのガンプラ製作日記

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

flat2775

flat2775

Calendar

2021.08.13
XML
カテゴリ: 本の感想
書籍の感想です。
今回は「元彼の遺言状」です。


元彼の遺言状 [ 新川 帆立 ]

このミス大賞の大賞受賞作です!
なかなか斬新な設定です。
「僕の全財産は僕を殺した犯人に譲る」という帯に???と
なるのは間違いないですよね。

数百億とも噂される森川栄治の遺産をもらうためにはまず

それも「自分が殺した」という証拠を明らかにして。
しかし、それは「自分が殺人犯です」という自供になるわけで
そんな人が遺産を相続できるのか・・・

主人公の剣持麗子は敏腕の弁護士。しかし、ものすごくお金に
貪欲で「お金のために頑張って何が悪い」という気持ちを隠そうとも
しない人です。
そんな彼女が大学時代の友人から「俺がインフルエンザをうつして
彼を死なせてしまったかもしれない」という依頼(?)を受けて
この騒動に飛び込んでいくことになります。

果たして、麗子は犯人を明らかにできるのか、そして、遺産を
貰うことができるのか・・・


さすがにここで犯人の名前を書くわけにもいかなので、筋については
このくらいにしておきます。

この小説、主人公の麗子が気に入るかどうかが一つのポイントとなる
かもしれません。
お金大好き、お金のために弁護士をやっていると公言しているくらい

一切言いません。

潔い、とも言えるかもしれませんが、さすがに極端でもありますよね~
麗子は公務員である父にことあるごとに馬鹿にされ、実家に帰ることを
気まずいと思っています。
しかし、それも麗子の子供のころのある言葉に始まっているようで、
ある意味麗子らしいと言えるでしょう
本人曰く、昔のことはすぐ忘れるということなのでそんなことを言った
ことすら覚えていないようですが。

そして、「お金のため」「お金のため」と言い続けてきた麗子が
「お金のことしか考えていない自分が卑しいような気がした」
「しかし、法律は悪人にも高潔な善人にも等しく平等である」
みたいな思いを吐露するシーンがあります。

そんなのを聞くとなんとも不器用にも感じられ、麗子が素敵に感じられるのは
不思議なところですね。
物語の冒頭では「こんな小さいダイヤでプロポーズするなんてありえない!」
と騒ぎ立てて、こりゃとんでもない女性が主人公だなと思ったはずなんですが。

犯人はなるほどね~という感じで、まとまりますし、このような不可思議な
遺言状をが作成された理由も明らかになり、ある程度納得感はありました。
(世間をお騒がせすぎたきもしますが)

というわけで、なかなか楽しかったです。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2021.08.13 08:38:08
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: