森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2013.01.16
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一つには子供のころからそうゆう教育を受け続けてきていることがあります。

もうひとつの原因があります。
「生の欲望」の発揮には、苦労が伴います。頭を使っていろいろと創意・工夫して考えなければなりません。また体を動かして対象に働きかけ、一歩一歩努力を積み重ねていかなければなりません。決して楽なものではありません。その道は決して平たんなものではありません。
でも「生の欲望」の発揮には、苦労することはつきものです。でも苦労をし続けるのはつらいものです。

もともと人間は、よりよく生きたいという「生の欲望」を持っている反面、「休みたい、楽をしたい、人が見てなければさぼりたい」といった一面が前面に出ることがあります。
つい努力を怠り、安易な方向へ流されてしまうことがあります。その方が楽だからです。

立ち止まった時私たちの意識はどこに向かうでしょうか。一つには私たちが目的としていたもの、目標としていたものに向かいます。現実とはかけ離れた理想に目が向いてゆくのです。そして苦労や努力しないで目的・目標が達成できたらどんなにかよいだろうと考えます。努力をしないで目的物を手に入れようとするのです。

もうひとつの目の行き場は、今現在の自分の心や体の状態、他人の発言や行動などに向かいます。目的・目標とするものからみると、何とも心もとない自分、ふがいない自分に向かうのです。また頼りない、物足らない他人に向かうのです。

次に目的・目標と現実・事実を比較対照するようになるのです。そして目的・目標達成、理想主義から現実や事実を見るようになります。さらに現実の自分や他人を、理想の状態に早く持って行かないと大変なことになると考えるようになります。それは不可能なことに挑戦することですから、エネルギーだけ消耗して疲れ果ててしまいます。



神経質性格を持ちながらも、強い感受性を活かし、向上発展を常に目指している人は、森田にはまったく見向きもしません。学習する必要もありません。それは「かくあるべし」がないからです。「かくあるべし」がない人は現実とのギャップに苦しむことはありません。
神経症から解放されるとまさにそのようになるのです。





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Last updated  2013.01.16 23:05:33
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
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軸受国富論@ Re:森田の正道を歩むとはどういうことか(06/05) かの有名なドクターDXの理論ですね。ほか…

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