森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2019.08.04
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カテゴリ: 森田関連図書
「森田式ダイアリーのすすめ」(林吉夫 保健同人社)という本がある。
神経症や心身症の苦しみを、自学自修の日記療法で克服するというものだ。
具体的な日記の付け方が12例にわたって詳しく説明されている。
よく読まれている本である。参考にしてほしい。

まず大学ノートを用意する。
これに片面1ページにダイアリーを書いていきます。
一週間後にその下に自分でコメントを書いていきます。
ダイアリーにはその日の印象を書いていきます。
症状についての記述はなるべく少なくしていきます。


注意点としては、
1、どんなに苦しくても毎日書くこと。苦しいときに2行から3行でもよい。
2、症状や気分よりも、どう行動したかを書く。最初のうちは症状や気分のことを書いても構いません。徐々に少なくしていきましょう。
3、大切な人に相談して、粘り強く。継続が困難になったとき仲間や友達の励ましが役に立ちます。
これは集談会の仲間のなかに、森田理論の基準型学習会で「日記指導」を受けた人がおられると思いますので参考にされるとよいと思います。
4、肯定的で前向きなコメント。症状で苦しんでいるときは、初めから調子がよいはずはありません。
そんな苦しみの中でもちょっとできた行動を肯定的にとらえてコメントすることが大切です。
意識することで、自分に対する見方や、自分の症状のとらえ方が、徐々に健康的な方向に変化してきます。
5、慣れてきたら、印象に残ったことを中心に書く。症状があっても案外日常行動はできるという体験が積み重さなってくるでしょう。そうしたら今度は、そうやって「できたこと」の内容と印象を中心に、日々のことを書いていきます。
そうしていくことで、自分の症状ばかりに向いていた心が、不思議と変化していきます。
外向的にいろいろな事象に目が向くようになり、毎日が充実していくはずです。

ダイヤリーを続けているうちに「不安な自分」も「憂鬱な自分」も「元気な自分」も「明るい自分」も、どんな自分のことも素直に表現できるようになっていきます。

生活の発見会の基準型学習会では、大学ノートの日記を2冊用意します。
1冊目に一週間の生活の中で、主にどんな行動をとったかを書いていきます。
気づきや発見、アイデア、工夫したことなども書きます。
注意点として、症状のことはだんだんと少なくしていく。

一週間経つとインストラクタに渡します。
インストラクターは、それに赤字でコメントをつけて1週間後に返します。
これを繰り返します。期間は3か月間ぐらいです。
これが日記指導といわれているものです。
この方法はインストラクターとの共同作業なので継続性が生まれてきます。
神経症の苦しみを持ちながらも、行動に注意を向けていきますので、不安の感情が少しづづ流れていくようになります。それが分かるようになると、神経症の克服のコツが何となく分かるようになるのです。
あとは本格的な森田理論学習によって、「不安と欲望」と「生の欲望の発揮」の理解と実践に取り組んでいけば万全です。





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Last updated  2019.08.04 06:30:08
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