森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.11.29
XML
カテゴリ: 神経質の性格特徴
武田勝氏は2006年から2016まで11年間、北海道日本ハムファイターズのサウスポーの主力投手として活躍しました。
特に2010からの4年間は10勝以上を4年連続で達成しています。
言うまでもなく10勝というのは一流投手の証です。
それ以外にも8勝以上が3回あります。優れた投手だったのです、
ローテーション投手として信頼される人だったのです。

ところが、武田投手の平均球速は129キロだったそうです。
高校生並みの球速だったのです。むしろそれより見劣りがする。
現在1軍で活躍するピッチャーの速球が、140キロ後半から150キロ台がほとんどです。
武田投手は、よくこれでクビにならなかったものだと思う。


彼の特徴は、利き腕の肘が「くの字」に曲がっていることです。
両腕を前に伸ばしたときに、左だけが極端に曲がっています。
これはアマチュア時代に左ひじを繰り返し故障し、欠けた骨がくっつき、そのまま固定されてしまったのだそうです。

普通このような状態では、まともな仕事を続けることはできない。
これを致命的な弱点、欠点と考えて、引退を考えるのではないでしょうか。
自分で自分の欠点を嘆き悲しむようになると思います。
それに輪をかけて、周りの人も厳しい目で見てくる。
馬鹿される。軽蔑される。非難される。否定される。
よほどのことがない限り、球団が契約してくれないと思います。

武田投手は、致命的な欠点をあえて隠さず、長所として活かすにはどうすればよいかと発想の転換を図ったそうです。
彼は短所の裏側には、必ず長所があるはずだと考えたというのです。

無いものねだりをしないで、あるものを鍛えて生き残ろうと考えたのです。

彼は肘が「くの字」に曲がっていることが自分の強みだと考えたのです。
速い球は投げられませんが、変化球なら十分通用する。
彼はスライダーとシュートに活路を見出しました。

武田投手と対戦した選手が次のようにコメントしています。

ボールと判断して見逃せば、ストライクになってしまう。
きわめて厄介なボールを持っていた。
これに対抗するためには、ボールのスライダーがきたと思った時、振りにいかないと相手の思うつぼとなる。

独特の持ち球はスライダーだけではありません。
スライダーとは反対に変化する、切れのよいシュートも持っています。
右に左に変化する球を予測していると、129キロの速球でも遅れてしまう。
武田投手は、「真っすぐの握りでわざと手首を寝かすだけでボールが勝手にシュートしてくれる。手首をひねらなくてもよいので、シュートを多投しても手首の故障を防げる」と言っています。

武田投手は利き腕が「くの字」に変形していることを自分の強み、長所としてとらえ、それに磨きをかけることで、11年間プロ野球の世界で優れた成果を出し続けた人だったのです。

この考え方は、神経質性格の人は大いに参考にしたいものです。
神経質性格は小さな不安にとらわれて、葛藤や苦悩を抱えます。
それをマイナスと捉えないで、類まれな優れた性格と捉えて、それに磨きをかけて勝負していくという考え方に転換するのです。
感性が鋭い。慎重で用心深い。緻密である。リスク管理ができる。分析力が鋭い。生の欲望が強い。責任感が強い。粘り強さを持ち合わせている。

このように神経質性格を弱点や欠点と考えないで、自分の強みや長所と考える。
これは森田理論学習の「神経質の性格特徴」を学習すれば理解できます。
それを活かして生きていくことになれば、有意義な人生を送ることができます。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2022.11.29 06:30:26
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

森田生涯

森田生涯

Calendar

Comments

森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
stst@ Re:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、こんばんは。 過去に何度かコ…
軸受国富論@ Re:森田の正道を歩むとはどういうことか(06/05) かの有名なドクターDXの理論ですね。ほか…

© Rakuten Group, Inc.

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: