森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2023.05.29
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カテゴリ: 神経質の性格特徴
マンションの大規模修繕の現場監督から聞いた話です。

ほとんどの現場では2人一組になって仕事をしているそうです。
その際誰と組むかが作業効率に大きく影響してくるということでした。
その監督は指示しなくても次々と自分の仕事を見つけ出してくる若手を指名しているということでした。
1つ指示をすれば、それに付随して2つも3つも課題を見つけることができる人です。そしてこまめに動く人であれば最高です。

始末が悪いのは指示したことしかしない人です。
現場監督が指示するまで待っている。いちいち指示しないと、動かない。
一旦指示したことが終わると、次の指示を何もしないで待っている。
はずみがついて次の仕事をかたづけておこうという気持ちにはなれないようだ。

そういう人と一緒に仕事をしているとイライラしてくる。
疲れがたまる。むしろ一人でやった方がうまくいく。

この話を聞いて入院中の水谷啓二先生の話を思い出した。
いつまでも庭にしゃがんでいるのも、なんだか格好がわるいので、私はジョロに水を入れて来て、その草花に注ぎかけました。
すると、いつの間にか、また森田先生が縁先に出てこられ、「君は何をしているのかね」と聞かれます。
「はあ、草花に水をかけています。土が乾いていましたから」と答えました。
すると先生は、「見給え、これは1年きりの草花で、盛りはとっくに過ぎて、まさに枯れようとしている。君は枯草に水をやってどうするつもりかね」と笑われてしまいました。
森田先生は、その枯れた草花を根ごと引き抜いて、庭土の上に放り出されました。
私がそれを拾って、ゴミ捨て場に捨てに行こうとしますと、「待ち給え」と語気するどく呼び止められました。
「大の男が、枯草一つ持ってどこへいく。そんなことをしていては、何一つできないうちに、日が暮れてしまう。この花を身給え。盛りを過ぎた草花が、まだたくさんあるではないか。みんな引き抜いておき給え。あとでほかのものを買って来て植えよう」と言われました。
(生活の発見誌 1970年(昭和45年)5月号 8ページ)


普通の人と較べると、もともと気づく力は旺盛なものがあります。
神経症に陥っているときは症状にフォーカスしているためにゆとりがないのです。
神経症から回復すると次々に気づきや発見が生まれてくるようになります。
感情が動き出すと、行動したいという意欲が湧いてくるようになっています。





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Last updated  2023.05.29 06:36:24
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
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