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2025.11.11

感情と行動を分離して行動する

(2)

カテゴリ：感情の法則

山崎房一氏のお話です。

中学１年と小学５年の娘さんを持つSさんという女性のお話です。
Sさんの姑は、Sさんの手料理や掃除、洗濯、２人の娘の教育のことまで細かく口出しされていました。
夫に相談しても、どちらかと言えば姑の味方をするかのような口ぶりで彼女をたしなめてくる。
姑と別居したい、それがだめなら離婚するしかないと思い詰めて、山崎さんに相談されました。

山崎氏はSさんに次のような話をされました。
「Sさん、おばあちゃんを殺したいといくら憎んでもいい。自分の気がすむまで、思う存分憎みなさい。いくら憎んでも、憎しみが心の中にだけある限り罪ではありません。しかし、黙っておばあちゃんに少しでも具体的な意地悪をすれば罪になるから、どんなにくやしくてもそればかりは絶対にやってはいけません。
いいですね、今日帰るとき、私の言う通りにしてください」
「何でしょう。私に出来ることならなんでもします」

Sさんは、肚を決めて実行された。そのことがあってから、魔法にかかったように彼女は明るくて美しい女性に変身したのである。
その彼女の変身によって姑の態度がすっかり変わったと、後で報告を受けた。
(心がやすらぐ本　山崎房一　PHP研究所　１２０ページ参照)

不快な感情をそのまま口外している人にとっては耳の痛い話です。
森田では「感情と行動は別物」(行動の原則の９)と言います。
感情と行動は分離しないといけないものなのです。
感情というプールなかではどんなに無茶なことをしてもよいのですが、不快感を持ったまま、行動というプールの中に飛び込むことは決して許されるものではないということになります。
人を感動させる役者さんは、実生活では姑と犬猿の中であっても、ドラマの上では理想の嫁と姑の役をこなさないと話になりません。
人間関係に問題を抱えている人は、不快な感情が湧き上がってくると、間髪を置かないでストレートに相手にぶっつけてしまう人です。
我慢して耐えることができない人です。仮に一時的に我慢できたとしても、その後ダムが決壊するかのような悲惨な結果を招いてしまいます。
第三者から見ていると、人間的には幼児と何ら変わりがないということになります。

「感情と行動の分離」は、人間として生きていくときに、ぜひとも身につけなければならない能力となります。

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Last updated 2025.11.11 07:26:39
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■コメント

Re:感情と行動を分離して行動する(11/11)

kurokawa さん

障害森田様　この記事の中で「心とは裏腹なことをしても、愛には変わりないのです。或いは、これが本当の愛かもしれません」ということに、はっとしました。

会社などで陰で悪口を言う人が、実際にその人に会うと先ほどの悪口とは逆に親しそうに話すのを見て、それは偽善ではないかと自分はぜったにそうあってはならないと思っていました。
しかし、本当の愛とは自分の感情を優先するのではなく、現実の社会では行動を優先することこそが本当の愛ということに気づかされました。
これからは、自分の感情を優先するのではなく、現実に相手が求めていることや最善策を考えながら行動したいと思います。 (2025.12.03 16:18:24)

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Re:感情と行動を分離して行動する(11/11)

kurokawa さん

申し訳ございません。生涯森田様でした。 (2025.12.03 16:20:57)

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