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――時速300kmでもコーヒーがこぼれない理由
日本を代表する乗り物といえば 新幹線 。
最高時速285〜320kmで走っているのに、
「車内でコーヒーがこぼれない」「ノートPCが揺れない」
と海外から驚かれるほど静かで安定しています。
一体どうして、あのスピードで“ ほぼ揺れない ”のでしょうか?

時速300kmともなれば、
それを「 揺れない 」レベルまで抑え込むには、
列車だけでなく線路や地盤、
新幹線は1964年の開業以来、
最大の特徴は専用軌道(専用レール)。
在来線と共用しないため、以下のメリットがあります。
カーブは緩やか:半径4,000m以上。
勾配が緩い:上り下りを極力なくす。
継ぎ目レスレール:長さ1,500m級のロングレールを溶接し、
⇒継ぎ目をほぼ ゼロ に。ガタンゴトン音がない。
レールの水平誤差は1mm以下という精度で保守されており、
“ まっすぐさ
”が揺れを根本から防ぎます。
車輪と車体をつなぐ“台車”に空気バネ(エアサスペンション)
地面のわずかな凹凸や振動を空気圧で吸収します。
カーブでは遠心力で外側に押されますが、
車体を内側へ数度傾けることで遠心力を相殺。
乗客はほとんど揺れを感じません。
トンネル突入時の「ドンッ」という圧力変化も、
東北新幹線で使われるロングノーズ車両(E5系など)は、
全長15m超のシャープな鼻先で空気を滑らかに分散。
これにより、
新幹線は 運転士がアクセル・ブレーキを微調整する必要がほぼない
「ATC(自動列車制御)」を採用。
コンピュータが常に速度を制御し、
加速・減速を滑らかに保つことで急なショックを防いでいます。
日本は地震大国。
地震波を検知する 早期地震検知システム
強風 ・ 豪雨 時はリアルタイムで運転規制
これらが揺れだけでなく安全性も両立しています。
フランスTGVや中国高速鉄道は速度は同等ですが、
在来線共用区間や地盤条件の違いから
新幹線ほどの揺れの少なさは体感できないと言われます。
「揺れない走行」を国家レベルで追求してきたのは日本ならでは。
新幹線が揺れないのは
ミリ単位の専用レール
空気バネ+車体傾斜装置
流線型デザインとATC
これらを何十年も進化させた結果です。
つまり、新幹線は**「地面・車両・空気・運行システム」**
すべてを一体化した“総合工学の結晶”。
次に乗るときは、足元の揺れの少なさに
そっと意識を向けてみてください。
その静けさこそ、日本の技術力の証です。
海外の友人に話すと鉄道ファンでなくても驚かれる話題。
就職面接やプレゼンの「日本の強み」トークにも。
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