時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

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April 29, 2008
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 斎王となる皇女は、大極殿で、発遣の儀を行った後、葱華輦(そうかれん)という輿に乗って、5泊6日の行程で、伊勢に向かった。この途上で、宿泊した仮の宿が頓宮であるが、ほとんど実態は解明されていない。唯一、その存在が確認されているのが、滋賀県甲賀市土山町にある垂水斎王頓宮跡で、現在は国指定史跡となっている。

 この、垂水斎王頓宮を舞台にした浅見光彦シリーズの旅情ミステリーが 「斎王の葬列」 (内田康夫:新潮社ほか)である。光彦の高校時代の友人白井の主催する劇団である、「東京シャンハイボーイズ」が、この斎王をテーマにした映画・「斎王の葬列」の撮影のため、土山町を訪れていた。ところが、もと劇団員で、木材会社の役員である長屋明正が青土ダムで死体で発見される。さらに、撮影に使う輿野中で、劇団の経理を担当している塚越綾子が殺されていた。二つの死体の近くには不気味な人型代があった。光彦は、白井の依頼で事件を調べ始める。事件の背後には、三十年以上も前の悲しい因縁と、これがが原因で起きた悲恋があった。

 この作品も、内田氏の好きな?、過去の因縁が、現代の殺人事件につながっていくというパターンである。最初は、どういう関係か分からなかった登場人物の間を結ぶ因果の糸が、次第に明らかになってきて、最後は、いつもの光彦流の解決を促している。

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「斎王の葬列」(内田康夫:新潮社)



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Last updated  April 29, 2008 06:49:29 AM コメント(4) | コメントを書く
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