時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

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January 20, 2010
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「灼眼のシャナ」 ( 高橋弥七郎:アスキー・メディアワークス)の第18巻。この世界では、「紅世の徒」に存在の力を喰われた人間は、最初からいなかったことになってしまう。フレイムヘイズとは、人間としての存在を捨て、「紅世の徒」と同族ではあるが、彼らの人間界への干渉を阻止しようとする「紅世の王」たちと契約して、強大な力を得た者たちである。

○「灼眼のシャナ18」(高橋弥七郎 :アスキー・メディアワーク)



 「紅世の王」の中でも、最強の存在の一人、「天壌の劫火」天罰神アラストールと契約した、「炎髪灼眼の討ち手」の名を持つフレイムヘイズの少女。彼女は、坂井悠二 という少年と知り合い、やがて二人はお互いに相手を意識しあうようになる。そして少女は、「シャナ」と呼ばれるようになった。シャナはフレームヘイズであったが、悠二もまた人間ではなかった。「紅世の徒」に人間としての存在の力を喰われた残りかすである「トーチ」と呼ばれる存在なのだ。「トーチ」はやがては存在の力を消耗して、最初から居なかったことになってしまう。ところが、彼は、「零時迷子」という宝具を体の中に宿していたため、毎日零時になると存在の力を回復できるというミステスと呼ばれる特別なトーチだったのである。

 前巻までに、二人の運命は大きく分かれてしまった。悠二は、シャナたちの敵である「紅世の徒」の集団「仮装舞踏会」盟主・「祭礼の蛇」の代行体となってしまい、シャナ自身も囚われの身に。

 だが、この18巻では物語は大きく展開を見せる。囚われの身のシャナは、力を封じられた姿ではなく、力を取り戻した本当の自分として、悠二に会って確かめたいと思う。

 「会ってどうするべきなのか」

 「会えばどうなってしまうのか」

 「愛こそが最強の自在法、この愛で自分がどうするのか確かめたい」



 しかし、悠二は、敵の盟主と精神が融合してしまっており、更に、彼がこの世に存在するのに不可欠な宝具である「零時迷子」は元々は、「約束の二人(エンゲージリンク)」の片割れであるヨーハンの持ち物である。どう考えても、悠二は圧倒的に分が悪い。まさか、某ミステリー作家のように、書きながら結末を考えているようなことは無いと思うが、作者は、この状況から、一体どんな結末に収束させようとしているのか非常に気がかりである。私としては、あまり哀しい結末ではあって欲しくないのだが。

 ところで、この巻に久しぶりに登場するミステスの「天目一個」、相変わらず、掟破りの強さである。これだったら、シャナが自分で戦わなくても、「天目一個」に戦わせるようにすれば、もっと戦いは楽になるのにと思ってしまった。でもこの「天目一個」、かなり頑固そうなので、楽をしようとする者には味方してくれないのかもしれない。

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○関連過去記事
灼眼のシャナ17


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Last updated  January 20, 2010 07:16:31 AM
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