時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

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December 20, 2010
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カテゴリ: TVドラマ
 17日のフジ系列金曜プレステージで放映していた 「目線」 。天野節子原作の同名ミステリー小説をドラマ化したものだ。主演は、仲間由紀恵。これは、見逃せない。

○原作:「目線」(天野節子:幻冬舎)



 堂島建設社長の堂島新之助が、65歳の誕生日の夜、自宅2階から転落死する。自殺かと思われたが、その初七日の日、今度は、堂島家次女の貴和子と元コックの宮本が殺された。更には、新之助の運転手だった松浦が「すべて私がやりました」というメモを残して自殺する。しかし、この一見裕福で幸せそうに見えた堂島家には、どろどろとした過去の怨念がうずまいていたのだ。

 仲間由紀恵演じる堂島家の三女あかりは、絵の才能があるが、小さいころの事故で、車いすの生活を余儀なくされている。実は、彼女だけ他のきょうだいとは母親が違う。新之助が松浦の妹を手篭め同然にして産ませた子だが、赤ん坊の頃に、無理やりに、母親から自分のところに奪ってきたのである。ドラマ中に、あかりと母親が暮らしているところに、突然黒服の男たちが乱入して、母親をどつき倒して(本当にそんな感じがぴったりの場面だった)、赤ん坊だったあかりをさらっていく場面があったが、これは、完全に誘拐だろう。江戸時代のお殿様に手篭めにされたお女中じゃあるまいし、子供をさらわれたから自殺したというのは、本当に舞台が現代なのかと疑ってしまった。

 実は、殺された新之助と貴和子が、このドラマの中で、一番「性根が腐っている」というような人物だった。新之助は上に述べたような卑劣漢だし、貴和子にしても、あかりが車いすに頼らなければならなくなったのは彼女のせいで、その後もずっとあかりにいじわるをし続けていた。ドラマでは、この二人は、「性根の悪い奴オーラ」がぷんぷんと発散しており、さすが役者さんは大したものだと思う。

 しかし、犯行には関係ないが、あかりが思いを寄せていた青年・加納拓真の責任もかなり大きいだろう。拓真も実はあかりのことが好きだったのだが、それを早くから、きちんと言葉で伝えて周りにも公表していれば、このおぞましい事件は起こらなかったかもしれないのだ。

 仲間由紀恵は、今回のようなストイックなヒロインを、「顔」などでも演じていた。彼女が一番似合うのはやはり「トリック」のような、少しコミカルな役どころだ。笑顔になるととても人のよさそうな表情になるので、それが多くのファンの心を掴むのだろうが、今回のようなドラマでは、ちょっと違和感がある。しかし、単なるラブストーリーのようなものよりはずっといい。それにしても、「トリック」の新作はもうないのだろうか。



・天野節子:「目線」(幻冬舎刊)

(出演)
・仲間由紀恵(堂島あかり:堂島家の三女)
・山本耕史(加納拓真)
・国分佐智子(堂島貴和子:堂島家の二女)
・団 時朗(堂島新之助;堂島建設社長)
・小日向文世(津由木哲夫:田園調布東署刑事課長)
・火野正平(宮本 茂:元コック) 
・きたろう(松浦郁夫;堂島新之助の運転手) ほか



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Last updated  December 23, 2010 09:59:06 PMコメント(0) | コメントを書く


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