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終生 知的生活の方法~生涯、現役のままでいるために [ 渡部 昇一 ]価格:935円(税込、送料無料) (2024/9/17時点)楽天で購入渡部昇一さんといえば、昔「知的生活の方法」で一世を風靡したことを覚えている。残念ながら渡部さんは、2017年に鬼籍に入られ、この「終生知的生活の方法」は遺著ともいえる作品である。 本書は、2004年に刊行された「老年の豊かさについて」(大和書房)に加筆修正をしたものであるが、原稿を出版社に渡して刊行の準備中に渡邊さんが亡くなられたため、刊行は死後の2018年となっている。 書かれているのは高齢者になった渡部さんの生活スタイル。本書には高齢者になっても知的活動をしている例が書かれているが、何をするにしても遅すぎるということはない。せいぜい私も見習って、死ぬまで知的生活にがんばりたいものである。かってインド独立の父と言われるガンジーは「永遠に生きると思って学びなさい」と言ったという。その境地に至りたいものである。 私の場合は積読本がものすごくある。最近はあきらめ気味だが、なんとか死ぬまでには全部読みたいと思う。ただ増えるスピードの方が読むスピードより速いため、なかなか難しいのであるが。 もっとも高齢者になると個人差がものすごく大きい。88歳で亡くなった私の父などは、最後まで頭の方ははっきりしており、パソコンなど私より詳しかったくらいだ。また90歳を過ぎても知的活動を続けられている人は結構おられる。願わくば私もそのひとりになりたいものである。☆☆☆☆
September 17, 2024
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買い物の科学 消費者行動と広告をめぐる心理学 [ 越智 啓太 ]価格:1,760円(税込、送料無料) (2024/9/15時点)楽天で購入 タイトルからは、消費者が買い物をするときの心の動きが書かれているように見える。企業と消費者は裏表の関係にあるので、広い意味ではそれでもいいのだが、マーケティングの教科書・参考書として読むとなかなか興味深い。書かれていることには売り方に関することの比重が高いように思う。 面白かったのは、以下の二点だ。まず写真の撮り方だ。例えばスープの写真を撮る場合右からスプーンを出した方や刺身に箸や日本酒を添えた方が食欲をそそるというのだ。なぜおいしそうに見えるかというと著者はこう書いている。これは頭の中でそれを食べるイメージがより簡単にリアルのシミュレートできるからだと思われます。これを「メンタルシミュレーション効果(あるいは運動流暢性効果)」といいます。(pp48-49)ということは、前者は左ききの人ばかり集めれば逆の結果になるんだろう。後者は私のようにアルコール類が嫌いな人を集めればかえって食欲がなくなるのかな。さすがにそこまでは書いてないが、実験をしてみれば面白いと思う。 もう一つは、ペプシコーラのコカ・コーラに対する比較広告。日本では比較広告自体は禁止されていないが、競争相手より著しく有利と誤認されるようなことをすると表景法違反として規制される恐れがあり、見た覚えがない人も多いだろう。しかし、アメリカは違う。比較広告は当たり前なのだ。ペプシコーラを自動販売機で買うために、コカ・コーラを踏み台にしたり、ペプシコーラとコカ・コーラの自働販売機があれば、UFOがペプシコーラのものだけ持って行ってしまう。(p178) なかなかユーモラスなので日本でも増えればいいと思うのは私だけだろうか。 ともあれ心理学的側面、行動経済学的側面、マーケティング的側面から販売戦略を立てようと思う人は一読しても損はないと思う。☆☆☆☆
September 15, 2024
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ヤング島耕作 主任編(1) (講談社漫画文庫) [ 弘兼 憲史 ]価格:825円(税込、送料無料) (2024/9/10時点)楽天で購入 サラリーマン出世物語の観がある島耕作シリーズだが、この巻では耕作の主任時代が描かれている。ちなみに、主任というのは一般に係長より下の職位である。この作品においても係長編があるので、同じような扱いなんだろう。 読んでみると、当時と今の考え方の違いが良く分かってなかなか興味深い。当時はいわゆるモーレツ社員がもてはやされた時代だ。つまり24時間働けるかどうかだ。今こういったことをやれば超ブラック企業と思われ、入社希望者はいなくなるのではないだろうか。 キックバックは当たり前、労基法ってなに、それ食べれるのと言った時代であり、いくら自分の仕事が終わっていても、残っている人がいればその手伝いをしないと帰り難い。いかにも昭和のニッポン。本作はアメリカ的な個人主体の考え方より日本の組織的な考え方の方がいいように描かれているが、私にはかなり違和感がある。遅くまで残っていること一つとっても、それはその社員が能力が足らないか、仕事が出来過ぎて、ものすごく仕事を抱えているかのどちらかだ。それを調整するのは本来管理職の役目なのだが、それらしき場面は出てこない。 出てくるのは、社内政治に精出す上役たち。そして全体主義的な職場。就業時間前にはみんなで社歌を歌う。ものすごく違和感があり、こん会社には絶対に就職したくないと思う。しかし昭和の時代、会社ってかなりブラックだったんだということと、小物感漂う上司が多かった(小物ほど出世する観があり、よくこれでニッポンNO.1といわれた時代があったなあと思う。)というのは思わす共感してしまう(笑)☆☆☆
September 10, 2024
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不自然な宇宙 宇宙はひとつだけなのか?【電子書籍】[ 須藤靖 ]価格:1,100円 (2024/9/8時点)楽天で購入 物理学の専門家以外はあまり気が付かないだろうが、我々の生きているこの宇宙はものすごく不自然なのである。それではどういったところが不自然なのだろう。本書に述べられているのは、 ・この宇宙は物理法則から予想される特徴的な大きさ(10のマイナス33乗センチメートル)に比べて、少なくとも60桁(1兆×1兆×1兆×1兆×1兆倍!)以上大きい・この宇宙には4つの異なる相後作用(力)が存在するが、その強さは約40桁も違っている・この宇宙を支配している宇宙定数の値は、物理法則から予想される特徴的な大きさに比べて、約120桁小さい(p22) しかし、それはこの宇宙を唯一無二なものだと考えるということも大きいのだ。もしこの宇宙以外にも、無数の色々な宇宙が存在して少しずつ物理法則が違っていると考えればいい。その中には色々な物理法則が成り立っている。そしてたまたま私達の生きているこの宇宙がそのような性質を持っていると考えれば良い。つまり宇宙はユニバースではなくマルチバースなのだ。 本書はこのマルチバースについて解説をしたものだ。もちろんマルチバースと言うのは今の科学では仮説にすぎないし、証明する手段もあるとは思えない。 でも、ラノベによくある異世界もの。本当にマルチバースがあるのならそんな世界もあるかもしれない。☆☆☆☆
September 8, 2024
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