時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

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February 10, 2011
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カテゴリ: TVドラマ


「菊池伝説殺人事件」 。内田康夫の同名小説をドラマ化したもので、TBS系の「浅見光彦シリーズ」では29作目に当たる。TBS系では、2009年に、「浅見光彦~最終章~」として、連続ドラマでやっていたので、てっきり沢村一樹主演はあれが最後かと思っていたが、違っていたようだ。しかし沢村一樹ももう43歳、10歳も若い永遠の33歳という設定の浅見光彦を演じるのは、少し苦しくなってきた感がある。そろそろフジテレビ系列での浅見光彦シリーズにならって、陽一郎役にシフトしてもよいかもしれない。

 表題の「菊池」とは、かって熊本県菊池市あたりを本拠としていた菊池一族のことだ。南北朝時代には南朝に味方し、敗れて全国に散ったという。この作品は、菊池一族の末裔におこった悲劇を描いたものだ。

 今回光彦は、「旅と歴史」の依頼で、菊池一族を取材に熊本を訪れる。ところが、阿蘇の草千里で菊池由紀に出会ったことから事件に巻き込まれてしまう。由紀は恋人である辻綾一との結婚を父親から反対されていた。その父親が、辻と向かった長野県・相木村の親王塚で死体で発見され、その容疑が辻にかけられていると言う。そして由紀が姿をくらまし、菊池会(全国の菊池一族で組織する会)会長の菊池武信が殺されてしまう。

 今回の物語が描き出しているのは、伝統というものにがんじがらめに囚われてしまった者たちの悲劇。そして因縁のある家系通しでの、まるでロミオとジュリエットのような悲恋。伝統というものは、ただやみくもに信仰して守り通せばよいのだろうか。良い伝統なら守り通せばよい。しかし、それが人を不幸にするようなものなら、守るべき価値などないだろう。一番大切なのは今を生きている人間だ。伝統のような、いわば過去の遺物が、現代の人々を不幸にすることなどあってはならないのだ。ドラマで映された阿蘇の雄大な景色の前には、そんな伝統など、ちっぽけなものに思えてしまう。

 ところで、光彦は今回もきっちりと振られてしまったようだ。



と言われても、何の慰めにもならないだろう(笑)。


(原作)
・内田康夫:菊池伝説殺人事件


【送料無料】菊池伝説殺人事件



・沢村一樹(浅見光彦)
・佐久間良子(浅見雪江)
・風間杜夫(浅見陽一郎)
・黒谷友香(菊池由紀)
・長谷川朝晴(辻綾一) ほか



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Last updated  February 10, 2011 09:43:45 PM
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