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よく書店員さんが、紹介する本がヒットするということを聞く。私も、本屋に行って書店員さんの手書きポップを覗き込み、買ってしまうことも多い。ベストセラー本を売りたい人、ほんとに惚れこんで採算無視?な人さまざまだ。今日、お勧めしたいのはフィリップ・クローデル「リンさんの小さな子」 高橋啓訳 みすず書房難民のリンさんは、船に乗って異国に連れてこられる。自分の村が戦争で破壊され、息子夫婦を失ってしまったから。でも、リンさんには希望がある。孫の赤ちゃん、サン・デュウ。彼の国の言葉で「穏やかな朝」を意味する。難民キャンプは、居心地が悪い。一緒に住んでいる子連れの2家族とは、折り合いが悪い。なんの匂いもしない町で、リンさんは、異国の男性と知り合う。奥さんを失ったばかりのバルクさん。ふたりはお互いの国の「こんにちは」いえないが、言葉の通じないまま奇妙な友情を育んでいく。ラストがまたひねりが利いている。淡々としていて、でも心に重い印象を残す不思議な作品。
2007.10.30
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う。この本を紹介するのに、何日も悩んでしまった。村上春樹作 友沢ミミヨ絵 「またたび浴びたタマ」 文藝春秋回文です。上から読んでも下から読んでも、おんなじ文。回文と絵と、そして短い解説。そこはかとないユーモアと、脱力感が魅力です。
2007.10.29
ミッションは、無事遂行されました(笑)ダンゴ10本購入しましたが、私の口には入りませんでした。それまでの出来事を振り返ってみましょう。(くだらない長文です。以下読まなくても可)「今日は採血、嫌だなー」とブルーな気持ちで病院へ。総合受付をして、産婦人科受付へ行く。そして、いつものU検、体重測定、血圧測定。血圧計は、見事に上昇。普段、60/120の数値を保っているのに、本日ぎりぎりの89/139をたたき出す。さすがに、その数値をみた看護婦さん、「アンさん、採血きらいでしょ。」うううっ。「診察が先になるから、大丈夫よ。もう1回測りなおしてね」すると、現金なことに血圧はいつもの数値へ逆戻り。その後すぐ、診察。エコーでわが子を見る。あー、指ができてる! しかも長い。あ、耳が横に出てる。将来、だけ動かせる楽しい子どもといいな。親ばか全開してたら、心音が聞こえない…。小さいのとよく動き回るせいで、エコーにつかまらない。きっと現実は、上の子に似て、寝なくて・ベビーカーのてすりに足を乗せて・手のように足を使う、騒がしいお子様であるのだろう。診察終了後、先生から検査の説明。ついで、アンプルを4本と伝票を渡され、検査室へ。思わず、聞いてしまった。「注射4本もするんですか?」そんなことはなかった。(あたりまえか)氏名と年齢と性別を確認し、いざ採血。もう、青ざめているのが自分でもわかる。専門のスタッフがしてくれるので、痛みは少ない。隣はおじさんが採血されている。自分のより怖く感じるのはなぜ?終わってからフラフラーと会計へ。もうだめかも、だんごは買えない、と思いながらいすに腰をおろすと、木根さんのうたが響いてくるではないですか。みんなのうた 「ノックは3回」 木根尚登生きること そこからはにげないで という歌詞が印象的で、素敵。生きることとミッションを一緒にしてはいけないが、そのときはじんときた。気力を取り戻し、駅までとことこ歩き、電車に乗って隣の駅で降りる。商店街に入り、目的の団子屋へ。注文して焼き上がりを待ち、今度はバスに乗って帰る。家に戻ると、みんなが首を長くして待っていた。もちろん団子を。実は、いつも寄り合いで利用するだんご屋が、老齢で引退。同じようないやそれを越える団子を探しているのだ。あっというまに、団子は売り切れ。しかも、「うーん。やはり違う」そしてミッションは続く…らしい。
2007.10.24
今日は、これから検診です。しかも、妊娠前期の血液検査つき何を隠そう、私は採血嫌い!しかも、7月にガンガン血液検査したばかりなのに。お酒はあきらめました、煙草は吸いません、甘いものは…我慢できます、塩分は控えめがモットーで家族といつでももめています、といっても病院側は客観的なデータが必要だから、やめてはくれないでしょうしね。で、先ほど、義母から「検診のあとに病院の隣の駅の商店街で、団子を10本ほど買ってきてくれる?美味しいんだって」と頼まれました。え?ワタシ、サイケツノアトニ、オカイモノデキルジシン、アリマセン。電車に乗って、隣の駅で降りて、少し歩いて団子を買って、そこからまた歩いてバス停に行き、バスを乗り継いでおうちへ帰るなんて。できるかな?でも、嫁は断れない…。今日のミッション遂行できるといいな。
2007.10.24
今日のお月様は十三夜です。人によっては、十五夜より美しいとか。文学でいえば、十三夜は、樋口一葉の作品ですが、今日は彼女のお札一枚の振込みのために、銀行のATMで30分待ち続けたので、やめます。なんで、出張所のATMってすぐ故障するんだろう???では、月が出てくる美しい作品をいくつか。H.C.アンデルセン 「絵のない絵本」 (いろいろ出ていますが、岩波文庫が一番お勧め)静かにふりそそぐ月の光。月は、世界中で見てきた景色や人々のことを貧しい青年に語りかけます。アンのお気に入りの一冊です。大人向け。せなけいこ 「うさんごろとへんなつき」 PHP研究所子どもの頃、妹たちが大好きでさんざん姉の私が読まされた本。うさんごろは「なむうさはちまんだいぼさつ」と唱えると、強くなる。うさぎたちのお月見にへんな月が現れて…。きわめつけはやはり、これ。石川達治 写真集 「月光浴」 小学館眠れない夜は、これを眺める。月の青さが心にしみます。
2007.10.23
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ロビン・シャーマ 「3週間続ければ一生が変わる」 北澤和彦訳 海竜社落ち込んだときや何か気分が乗らないときに、読みたくなるのがこういう自己啓発本。20歳代にはがんがん読んでいた私。最近は、読む前に動け!という感じでいたのに。妊娠してから、「あーこれもできなくなる」とマイナス思考に陥りぎみだったので、ちょっと手を出してみた。うん、いままで読んだ中でも一番好感が持てる。作者も自己啓発本が好きで、あらゆるものを読んでいるそうで説得力がある。パート2は、あさって購入しようかなと画策中。
2007.10.22
T.Eカーハート 「パリ左岸のピアノ工房」 村松潔訳 新潮社華やかなパリで、ひっそりと息づいている世界がある。娘の送り迎えに通る道にあるピアノ工房が、気になっていたアメリカ人の著者。ある日、思い切ってドアをあけてみた。たくさんのピアノ。頑固な主人。「おとぎ話の難題」のような前半から、久しかったピアノへの情熱を取り戻していく中半、そしてさまざまなピアノたちの来歴。ピアノの奥深さも興味深いが、フランス人という人種の面白さも伝わってくる。
2007.10.21
図子慧 「駅神」 早川書房この作者の名前を見て、ときめく人はいるだろうか?私が中学の頃、某コバルト文庫で活躍していたお方だ。唯川恵、藤本ひとみ、島村洋子、田中雅美、久美沙織なんか好きだったなー。さて、「駅神」とは何か?ある沿線の駅に出没する老人を求めて、人々は待つ。老人は凄腕の易者で、彼が気に入った人しかきちんとみてくれない。そう、易と駅が掛詞になっているのだ。その駅神に尋ねた問いと占いの結果が二重のミステリとなって、読者に問いかける。私は、易を全く解さない人間なので、読むのにちょっと苦労したけど。また続き出ないかなーと楽しみにできる作品だ。
2007.10.20
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ウィ・ヨギル 「9歳の人生」 清水由希子訳 河出書房新社韓国ってどんな形、映画でも本でも愛があふれているようだ。この作品には、家族愛、隣人愛、夫婦愛、親子愛、友愛、何でもある。韓流ドラマにはまらなくても、この作品だけは目を通してほしい。なぜ、日本人がその文化に惹かれるかのヒントがあると思うので。
2007.10.18
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今、我が家では「落語」ブームです。NHKの朝の連続テレビ小説「ちりとてちん」から、始まりました。その番組はあまり熱心に観ていない娘リラが、「ちりとてちんってどういう意味?」と聞き、「三味線の音を表してるんだよ、落語でね…」それ以来、私はなぜか毎晩、噺を演じる羽目になりました。最初は、うちにある「寿限無」「初天神」「一眼国」「化け物使い」からスタートし、「たいらばやし」「まんじゅうこわい」を経て、とうとう「そばせい」へ。「そばせい」は、別名「そば羽織」ともいい、上方落語になると「もち羽織」「蛇含草」といいます。元は上方から入ってきたものなのですが。(へんな書き方)この噺を聞いたとき、サゲで震えたのは私だけではないでしょう。あるそば屋で、賭けそばが行われることになった。そばが好きで、40枚はいけるというそばの清さん。しかし、限界を超える60枚に挑むようにいわれ、困り果てる。ある時、思案していると森の中で、人が大蛇(うわばみ)に食われてしまう場面に遭遇。大蛇は人を呑み込んで苦しそうにしていましたが、ある草をなめるとあら不思議、いっきに消化が進んだようです。何事もなかったように帰っていく大蛇をみつめ、清さんはその草を持ち帰り、勝負に出ます。ところがその草は、単なる消化薬ではなく…。うちの娘は、サゲでビビるどころかケラケラ笑っていました。来週の読み聞かせでやろうかな?と考えていて、今日友達の前で、演じてみせました。「面白いねー。こんな本、どこで見つけてくるの???」「そりゃあ、蛇の道はヘビでございますから」おあとがよろしいようで。
2007.10.17
近所の催し物で、子どもの友人(男の子)を預かった。ここから先は、自分は神経が太いと思う人のみお読みくださいね。よーーく知ってるし、お行儀もいいから自分の子より楽なのだ。で、その催し物の間、やはり男の子。戦いごっこをはじめた。うちの子も多少は参加するが、やはりメインは男の子たち。女の子は、まったくダメか、兄弟がいたりすると「一撃必殺」の技もちだったりする。(美しいまでの無駄のない動きに惚れ惚れする)気になったのは、その戦いごっこの様子。後ろから攻撃する、倒れた相手にけりを入れる。強いと思われる子は、ほとんど気合だけだったりする。まず「後ろからはやらない。倒れた相手には手を出さない」注意をした。さらに、気合いだけでやっているお子様には、本場仕込みの?気合いでわからせてあげる。(幼い頃、なぎなたなどの武道はやっていたので)でも、ほんと相手を見ないで闘ってもうまくいくわけない、というのがわからない子が多い。相手の動き、気合い、そういうのを読むのは人間関係の基本だと思うのだが。別に暴力を肯定しているわけではないが、人によっては止めたがるのはやめてほしい。一応、この時期にそういうことをやっておかないと、あとでナイフで人を刺したりするようなタイプになっても困るので。痛みを分かち合えるのも、一つの経験だよなーと、今日も安全守って闘ってけろ、と見守る。それにしても、亀田VS内藤チャンピオン戦。闘いの美学はどうしたんだ?
2007.10.13
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上方落語をモチーフにした小説です。田中啓文 「笑酔亭梅寿謎解噺」集英社主人公・竜二は、不良少年。元担任に連れられて、笑酔亭梅寿に弟子入りする事になる。「落語なんて嫌いだ!」と思っているが、徐々にその魅力にひきつけられていく。各章立ても「たちきり線香」「らくだ」のように落語のタイトルが使われている。落語が好きな人もよく知らない人も楽しめる作品です。
2007.10.10
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娘が、風邪をひいて3連休動けずにいた。風邪の看病だけならいいが、赤ちゃんがえりつきなのでややこしい。「赤ちゃんになんか買ってあげるなら、私にも買ってよね」などという。しょうがないので、生まれてくる胎名「さる」には、「おへそのあな」という本を、リラには五味太郎 「だれでも知っているあの有名なももたろう」 絵本館をプレゼントした。子どものために、昔話の本を! と眼の色変えて探していた私の前に天啓のように現れたこの本。もし、神様というものがあるなら、きっと誰よりも私をわかっていてくれるに違いない。あの五味太郎さんが描いているのである。当然、普通の桃太郎ではない。だれでも知っているももたろうとだれも知らないももたろうのお話。これ以上いうと、人格を疑われそうなのでやめときますが、普通のももたろうを読んだ上で、周りに人がいないことを確認して読んでください。笑は保証します。
2007.10.09
秋祭りだ、法事だ、となんだかんだで頂いたビールが冷蔵庫からあふれた(>_<)何に使うか?
2007.10.08
今日は、子どもの通う小学校の読み聞かせに行きました。私の選んだ本は、昔話の「みるなのくら」。その中に出てくる場面で、端午の節句で、兜や金太郎の人形が出てきます。が、それを観た男子が口々に言いました。「桃太郎? 浦島太郎? 何あれ?」おまいら、仮面ライダー観てないんかい!(いいや、始まる時間まで一緒に戦いごっこやってたから、わかるはず) 金太郎や。一応、大人ですから、その場はぐっとこらえて話を進め、終わったところで聞いてみると、みんな結構「日本の昔話」を知らない。知ってても切れ切れに知っていたり、アニメの影響が大きかったり。特に金太郎は、影が薄い…。金太郎って歌にもあるし、飴にもあるのに。大きくなって、大江山の鬼を退治する四天王にも選ばれるのに。さびしいなぁ。いま、あんまり流行んないのかしら?
2007.10.03
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