
ただ…その自然、ちょっと注意が必要かもしれません。
今回は「マダニ」についてのお話です。
正直、ちょっと怖い内容もありますが、知っておけばリスクを軽減できます。
「 マダニ 」って聞くと、山奥とかキャンプ場をイメージする人が多いと思います。
でも実は、私たちが普段プレーしている ゴルフ場のラフや林の中にも普通にいます 。
特に夏場、ラフが深くなってきて、「あー…あそこにボールいったか」と思わず足を踏み入れる場面、ありませんか?
そのとき、マダニが ズボンや靴下のスキマから侵入 してくることがあるんです。
「小さくて目立たないから気づかない」ってのが、マダニの厄介なところですね。
だからこそ、 深いラフにボールを深追いしない こと。これ、けっこう大事な鉄則です。
ここが本題です。
マダニに噛まれると、まれに「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」という病気にかかることがあります。
これ、聞き慣れない名前かもしれませんが、致死率が10〜30%とかなり危険なウイルス感染症です。
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について|厚生労働省
SFTSは フェヌイウイルス科バンダウイルス属のウイルス
が原因で、マダニに噛まれることで人に感染しうる病気です。
発症すると、以下のような症状が現れることが多いです:
発熱
吐き気、下痢、腹痛
頭痛、筋肉痛、意識障害
出血傾向(内出血、紫斑)
白血球や血小板の減少
しかも、 6〜14日という潜伏期間 があるため、感染してもすぐにはわかりません。
ただし、 マダニに噛まれた=必ず発症する
とはいえ、もし感染すれば重症化しやすいのも事実。
噛まれないための予防が何より大切
なんです。
実はマダニが媒介する感染症は、SFTSだけではありません。
どれも、
ゴルフ場に潜んでいてもおかしくない感染症
なんです。
SFTSとの違いは、上記の3つは細菌感染症なので、適切な時期であれば抗生剤が効く可能性があります。
一方で、SFTSはウイルス感染症なので、対症療法がメインとなります...
▶︎ ライム病|国立健康危機管理研究機構
▶︎ 日本紅斑熱|厚生労働省
じゃあ、どうすればいいのか?
大切なのは、 “刺されないこと” 。そのための予防策を紹介します。
「暑いからハーフパンツで行きたい…」
わかります。でも、 脚はマダニの侵入口 。
長ズボン+くるぶし丈の靴下で 肌の露出を最小限に 。
私は夏でもなるべく長ズボンでプレーするようにしています。
マダニは黒や茶色で目立ちにくいので、 白い服のほうが発見しやすい です。
ディートやイカリジンが含まれているものを、 露出部分やズボンの裾にしっかりスプレー 。
特に以下の部位を重点的に:
足首、膝裏
腰周り(ベルトのあたり)
首の後ろや髪の生え際
小さなマダニが食いついていないか、 必ず目視でチェックしましょう
。
「なんか虫がついてる…もしかしてマダニ?」
そんなときは 絶対に無理に引き抜かないでください!
マダニは頭部を皮膚の中に突っ込んで吸血しているため、 引き抜くと頭だけ残ってしまう 可能性があり、かえって危険です。
対処法は以下の通り:
触らず、速やかに皮膚科や内科を受診(マダニに噛まれたことを伝える!!!)
スマホで患部の写真を撮っておく と診察がスムーズ
その後2週間程度は体調の変化に注意
熱っぽい、ダルい、お腹の調子が悪いなど、 普段と違う症状が再度病院へ 。
ゴルフって、自然との一体感が醍醐味でもありますよね。
でもその自然には、こうしたリスクも潜んでいるということ。
マダニだけじゃなく、ハチやスズメバチ、野犬、そして熱中症。
どれも“知らなかった”では済まないものばかりです。
でも逆に言えば、「知っていれば防げること」ばかりでもあります。
今回ご紹介したマダニの話、ちょっと怖かったかもしれません。
でも、 正しく知って、きちんと対策すればリスクは大きく減らせます。
「ボールを探しに行くときは気をつけよう」
「今日は長ズボンにしておくか」
そんなちょっとした意識が、自分や大切な人を守ってくれます。
安全に、そして楽しく、夏のゴルフを楽しみましょう!
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